2019年 監督:クリント・イーストウッド
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
オリンピックのイベント会場でいち早く爆弾(の可能性があるもの)を発見したリチャード(ポール・ウォルター・ハウザー)は一躍英雄となるが、マスゴミやら無能FBI職員によってその後に容疑者という全く真逆の目で見られるようになる。
無実の罪をあつかった実話もの。
主人公が悲劇のヒーローであるわけだけど、人物像が特殊で面白いのね。
戦争中なら国のため正義のためと言って平気でひどいことしそうな感じ。 逆にこの盲信さが人々を救ったとも言える。
そしてテレビに写った顔写真は犯人そのものwww
弁護士ワトソン(サム・ロックウェル)がかっこいい。
超ラフな格好で知的な仕事をしているのはいいよな。
元凶の一人記者のキャシー(オリヴィア・ワイルド)の下品っぷりが凄まじい。
とはいえ弁護士ワトソンと対等に口喧嘩(むしろ押してるくらい)しているシーンだけはよかったな。
キャシーの後半はギャグかと思った。そういうキャラじゃないでしょうに。
リチャードの母親役にキャシー・ベイツ。
息子への愛情とか、その後の悲しむ姿とか胸が痛い。
2020年7月18日土曜日
映画『家族を想うとき』
2019年 監督:ケン・ローチ
製作国:イギリス / フランス / ベルギー
at ギンレイホール
この予告編でもう名作だよね。
初めて予告編見たとき、なにやら家族が崩壊寸前な雰囲気の中「私の家族をナメないで」というセリフに泣きそうになる。
予告編はいつもメガネ外してみているから娘が言っていると勘違いしていたけど。娘はまだ小学生くらいで幼いのでそんなセリフ言わない(言う機会がない)。
予告編が素晴らしいと本編はつまらないときが多けど、これは本編ももっとよかった。
原題は『SORRY WE MISSED YOU』なのね。
宅配の不在票の常套句だけど、冒頭のタイトルバックでみたこのタイトルが登場人物一人一人にことあるごとに蘇ってきては泣けてくる。
絶対原題のほうがいいよ。
イギリスニューカッスル。
職を転々としたあと個人事業主のような自らの裁量と頑張りで売上を伸ばせるという宅配ドライバーの仕事につくリッキー(クリス・ヒッチェン)。
妻アビー(デビー・ハニーウッド)と共働きで、アビーは介護士をしている。
高校生の息子セブ(リス・ストーン)は少しグレがち。
娘のライザ(ケイティ・プロクター)は癒やし。
念願のマイホームを手に入れるべく、必死に配達を続けるリッキーだが、朝から夜中まで労働時間(14時間)があまりに過酷。
妻は妻でお客からの信頼も厚い優秀な介護士だが、ただでさえ過酷な労働時間なのにその優しさから休憩時間やプライベートまで削ったりする。
両親ともに過酷な長時間労働に出ていて、いい年した息子がグレるのもなんとなくわかる。
個人事業主みたいなもんのはずだったのに、そこに自由は無く一日でも仕事に穴を開けると多額のペナルティが取られる。
個人事業主なんて名ばかりで結局会社が負う責任を労働者に押し付けただけの低コスト搾取システムだった。
家族のためのマイホームに向けて頑張っていたはずなのに、家族はどんどん崩れていく。
介護士やっている妻アビーが本当天使かと思う。
おばちゃん顔なのに、あのふんわりした声やら優しい微笑みで最高の天使になる。
だから「私の家族をナメないで」とブチ切れるところとその直後のシーンは泣ける。
介護士が過酷な上薄給というのはどこの国も同じなのかな。
そして娘もまた天使なのね。
「ケンカしないで」って叫ぶ純粋な悲しみに泣ける。(泣いてばっかりだ)
セブ君はぶんなぐってやりたい時も何度もあるけど、家族に対する愛情はしっかり持っていたりする。
鍵が盗まれた展開は秀逸で、誰もが勘違いしたあとで真相がわかると感情が複雑にがらっと転換する。
セリフ忘れたけどこんな感じのやりとりもよかったな。
アビー「お母さんと目も合わせてくれないの?」
セブ「顔を向けられない」
製作国:イギリス / フランス / ベルギー
at ギンレイホール
この予告編でもう名作だよね。
初めて予告編見たとき、なにやら家族が崩壊寸前な雰囲気の中「私の家族をナメないで」というセリフに泣きそうになる。
予告編はいつもメガネ外してみているから娘が言っていると勘違いしていたけど。娘はまだ小学生くらいで幼いのでそんなセリフ言わない(言う機会がない)。
予告編が素晴らしいと本編はつまらないときが多けど、これは本編ももっとよかった。
原題は『SORRY WE MISSED YOU』なのね。
宅配の不在票の常套句だけど、冒頭のタイトルバックでみたこのタイトルが登場人物一人一人にことあるごとに蘇ってきては泣けてくる。
絶対原題のほうがいいよ。
イギリスニューカッスル。
職を転々としたあと個人事業主のような自らの裁量と頑張りで売上を伸ばせるという宅配ドライバーの仕事につくリッキー(クリス・ヒッチェン)。
妻アビー(デビー・ハニーウッド)と共働きで、アビーは介護士をしている。
高校生の息子セブ(リス・ストーン)は少しグレがち。
娘のライザ(ケイティ・プロクター)は癒やし。
念願のマイホームを手に入れるべく、必死に配達を続けるリッキーだが、朝から夜中まで労働時間(14時間)があまりに過酷。
妻は妻でお客からの信頼も厚い優秀な介護士だが、ただでさえ過酷な労働時間なのにその優しさから休憩時間やプライベートまで削ったりする。
両親ともに過酷な長時間労働に出ていて、いい年した息子がグレるのもなんとなくわかる。
個人事業主みたいなもんのはずだったのに、そこに自由は無く一日でも仕事に穴を開けると多額のペナルティが取られる。
個人事業主なんて名ばかりで結局会社が負う責任を労働者に押し付けただけの低コスト搾取システムだった。
家族のためのマイホームに向けて頑張っていたはずなのに、家族はどんどん崩れていく。
介護士やっている妻アビーが本当天使かと思う。
おばちゃん顔なのに、あのふんわりした声やら優しい微笑みで最高の天使になる。
だから「私の家族をナメないで」とブチ切れるところとその直後のシーンは泣ける。
介護士が過酷な上薄給というのはどこの国も同じなのかな。
そして娘もまた天使なのね。
「ケンカしないで」って叫ぶ純粋な悲しみに泣ける。(泣いてばっかりだ)
セブ君はぶんなぐってやりたい時も何度もあるけど、家族に対する愛情はしっかり持っていたりする。
鍵が盗まれた展開は秀逸で、誰もが勘違いしたあとで真相がわかると感情が複雑にがらっと転換する。
セリフ忘れたけどこんな感じのやりとりもよかったな。
アビー「お母さんと目も合わせてくれないの?」
セブ「顔を向けられない」
2020年7月4日土曜日
映画『テルアビブ・オン・ファイア』
2018年 監督:サメフ・ゾアビ
製作国:ルクセンブルク / フランス / イスラエル / ベルギー
at ギンレイホール
イスラエルとパレスチナ。。
そしてこのタイトル。
でもコメディ。
テルアビブ・オン・ファイアは劇中のパレスチナの人気メロドラマのタイトル。
パレスチナ人青年のサラーム(カイス・ナシェフ)は、叔父がプロデューサーをしている人気ドラマにヘブライ語の指導として働き始める。
サラームはエルサレムに住んでいるので毎日イスラエルの検問所を通るのだが、この検問所のイスラエル軍司令官アッシ(ヤニブ・ビトン)に脚本家と間違われて興味を持たれる。
アッシの妻がドラマのファンなのでいいところを見せたいアッシはサラームにアイデアを押し付けるのだが、これがいい方向に転じてサラームは脚本家へと昇進して。。
サラームが長身痩せ型でなんか非常に冴えない顔をしている。
もともと自分のアイデアではないし脚本家の才能もなさそうで、アッシに助言を求める始末なんだけど、気づいたらめきめき頭角を表してくるところが面白い。
土地柄の社会問題関係もふんだんに織り込まれながら誰でも笑えるコメディに仕立て上げているから凄いよな。
劇中ドラマ自体はパレスチナ人の女スパイがイスラエルの将校に接近して暗殺するはずが恋してしまい、みたいなメロドラマ。
アッシは二人を民族の垣根を超えて結婚させろと言う。力を持った支配者側の論理。
パレスチナ側のスタッフ達は冗談じゃないと突っぱねる。
比較的若い世代のサラームはその板挟みで悩む。
その悩んだ末の結末も面白い。
フムスって料理はアラブ料理なんだね。
フムスを好むイスラエル将校。
制作しているメロドラマはイスラエルの人たちも見ていて人気だったりするし、そんな文化的交流もさらっと盛り込まれている。
歴史背景をもっとよく知った上で見るとさらに面白そうだとは思う。
製作国:ルクセンブルク / フランス / イスラエル / ベルギー
at ギンレイホール
イスラエルとパレスチナ。。
そしてこのタイトル。
でもコメディ。
テルアビブ・オン・ファイアは劇中のパレスチナの人気メロドラマのタイトル。
パレスチナ人青年のサラーム(カイス・ナシェフ)は、叔父がプロデューサーをしている人気ドラマにヘブライ語の指導として働き始める。
サラームはエルサレムに住んでいるので毎日イスラエルの検問所を通るのだが、この検問所のイスラエル軍司令官アッシ(ヤニブ・ビトン)に脚本家と間違われて興味を持たれる。
アッシの妻がドラマのファンなのでいいところを見せたいアッシはサラームにアイデアを押し付けるのだが、これがいい方向に転じてサラームは脚本家へと昇進して。。
サラームが長身痩せ型でなんか非常に冴えない顔をしている。
もともと自分のアイデアではないし脚本家の才能もなさそうで、アッシに助言を求める始末なんだけど、気づいたらめきめき頭角を表してくるところが面白い。
土地柄の社会問題関係もふんだんに織り込まれながら誰でも笑えるコメディに仕立て上げているから凄いよな。
劇中ドラマ自体はパレスチナ人の女スパイがイスラエルの将校に接近して暗殺するはずが恋してしまい、みたいなメロドラマ。
アッシは二人を民族の垣根を超えて結婚させろと言う。力を持った支配者側の論理。
パレスチナ側のスタッフ達は冗談じゃないと突っぱねる。
比較的若い世代のサラームはその板挟みで悩む。
その悩んだ末の結末も面白い。
フムスって料理はアラブ料理なんだね。
フムスを好むイスラエル将校。
制作しているメロドラマはイスラエルの人たちも見ていて人気だったりするし、そんな文化的交流もさらっと盛り込まれている。
歴史背景をもっとよく知った上で見るとさらに面白そうだとは思う。
映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』
2019年 監督:ジョナサン・レヴィン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
記者のフレッド・フラスキー(セス・ローゲン)は自分の信念を貫いて失業。
そしてやさぐれているときに友人に連れて行かれたパーティで初恋の人と再会する。
しかしその人シャーロット・フィールド(シャーリーズ・セロン)はなんと国務長官。
逆シンデレラストーリーとでもいうのか。
冒頭からスリリングな展開でハイテンションに楽しめる。
下ネタも満載で、大統領選挙の演説でオ○ニーなる用語が飛び出したりとかなんでもありだよ、もう。
お付きの人たちのドライな肉体関係を見たフレッドが「おうぅ!気持ち悪い!」というのもひどく失礼だけど素直すぎて笑える。
変装してパーティではしゃいでドラッグ決めたりとか、もうとにかく自由すぎて心配にもなってくるけど、真面目すぎて無能な人よりよっぽどいい気もしてくる。
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
記者のフレッド・フラスキー(セス・ローゲン)は自分の信念を貫いて失業。
そしてやさぐれているときに友人に連れて行かれたパーティで初恋の人と再会する。
しかしその人シャーロット・フィールド(シャーリーズ・セロン)はなんと国務長官。
逆シンデレラストーリーとでもいうのか。
冒頭からスリリングな展開でハイテンションに楽しめる。
下ネタも満載で、大統領選挙の演説でオ○ニーなる用語が飛び出したりとかなんでもありだよ、もう。
お付きの人たちのドライな肉体関係を見たフレッドが「おうぅ!気持ち悪い!」というのもひどく失礼だけど素直すぎて笑える。
変装してパーティではしゃいでドラッグ決めたりとか、もうとにかく自由すぎて心配にもなってくるけど、真面目すぎて無能な人よりよっぽどいい気もしてくる。
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