2022年2月26日土曜日

映画『Our Friend/アワー・フレンド』

2019年 監督:ガブリエラ・カウパースウェイト
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




過去いくつも作られている死ぬまでにしたいほにゃらら系でしかもタイトルからしてさらに友情からめてくるお涙頂戴ものかぁ、と思ってまったく見る気になれなかったけど、見てみるとなかなかおもしろかった。

ジャーナリストのマット・ティーグ(ケイシー・アフレック)と舞台女優のニコル・ティーグ(ダコタ・ジョンソン)、そして二人の親友デイン・フォシュー(ジェイソン・シーゲル)の物語。
ニコルが末期がんで余命宣告を受ける。
幼い娘二人を育てながら妻の看病もするのはマット一人では無理がある。
二人の親友であるデインは自分の人生よりも最優先で献身的にこの家族を支えるのだった。

やりたいことリストはほんのおまけ程度の一要素だったのはよかった。
時系列はいったりきたりで複雑すぎてちょっとついていけなかった。
登場人物誰が誰だったかいまだによくわかっていないww
なんか優しい友人たちがわさわさやってくる感動モノかと思っていたけど、フレンドは親友であるデインのみ。
デインがまた変わった人なんだけどその辺は時系列飛んだときに過去がたりで彼の人生の一片が垣間見れたりする。
子供時代からの友人ではなくて、なんかつい最近知り合ったばかりのような印象だけど、時系列的にはあれは結構な昔だったのだろうか。

悲しいけどラストの印象は爽やか。
もう一回見ると時系列もなんとなく理解してよさそうだ。

映画『1秒先の彼女』

2020年 監督:チェン・ユーシュン
製作国:台湾
at ギンレイホール




郵便局で働くヤン・シャオチー(リー・ペイユー)30歳。
彼女は何でもワンテンポ早い。
何から何までワンテンポ早いって設定を徹底しているわけじゃないけど、この設定が物語上重要なポイントになっている。
シャオチーは新しくできたイケメン彼氏とのバレンタインデートを楽しみにしていたのだが、気づいたらバレンタインデーが終わっていた。
は?
手がかりを頼りに探したなくなった1日の記憶はさらに過去へと繋がり。。

冒頭の交番に駆け込んで「1日を無くしました」みたいな導入は結構あざといものの、ストーリーは工夫をこらして楽しませてくれそうという予感は感じられる。
実際なかなか面白かった。
ミステリーでファンタジーでコメディーでラブストーリー。

ウー・グアタイ(リウ・グァンティン)の子供時代を演じた子がめっちゃ似ている。

時間静止は合成かと思ったら違うのね。
走っている自転車とか地面にごりごりに固定しているのか。

2022年2月12日土曜日

映画『MINAMATA―ミナマタ―』

2020年 監督:アンドリュー・レヴィタス
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




フォトジャーナリスト、ユージン・スミスが水俣を取材していた時期を描いた伝記もの。
アル中気味で荒んだ生活をしていて写真を辞めようとしているユージン・スミス(ジョニー・デップ)がいろいろ葛藤・再起する姿と水俣病が描かれる。
水俣病をもっと知りたければドキュメンタリー見ろよって話だし映画なんだから人間ドラマっぽい物語展開があって当然なんだけど、なんかどっちつかずで中途半端な印象がした。
浅野忠信である必要もなさそうなちょい役とか、あまり交流のない真田広之とか、なんか浮いているんだよね。

でもまあ面白かった。
とにかく理不尽な暴力は怖いなと思った。

映画『沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家』

2020年 監督:ジョナタン・ヤクボウィッツ
製作国:アメリカ / イギリス / ドイツ
at ギンレイホール




パントマイムの神様マルセル・マルソーの実話に基づいた話。
戦時中にユダヤ人孤児をたくさん救ったっていう話だけど、マルソー自身はレジスタンス時代の活動内容を自ら語ることはなかったらしい。
じゃあこの話は一体どこから。。。
救われた孤児とかマルソーの関係者とかからなのかね。

マルソーを演じるのはジェシー・アイゼンバーグ。
パントマイムは練習したんだろうけど。。
この物語でパントマイムはそんなに重要じゃないもののもうちょっと「おおっ」って思うものを見たかったな。
予告編にもあるいないないばあみたいなやつもあまりに普通で。

物語の脚色は結構強く入っているんじゃないかと思う。
以下ネタバレ

ナチの将校みたいな人はたかだか10数人のユダヤ人の子供を逃さないためにすべての仕事ほっぽりだして国境付近まで出張するってどんだけ暇なんだよ、って思った。追いつくのも異様に早いし。