BS2 録画

とある会社の定時後の一風景。
机で新聞を読む曾根(石原裕次郎)に女子社員3人が寄ってくる。
女A「曾根さん、あなた女の子に付き合い悪いと評判がよくないわ」
女A「みんな誰かいい人がいるんじゃないかと言っているのよ」
曾根「とんでもない。僕はね。ただ、女の人と遊ぶのがどうも苦手なんですよ」
女B「女を差別カイゴ(?)するなんて古臭いわよ」
女B「あなた、心の中じゃすぐ sex にこだわるんでしょ」
どうも新しい時代の男女関係を描きたいらしい??
って・・・今でも会社で女性社員が「sex」とかふつーの会話の中で言わないっしょ。
1950年代の映画でいきなりそんなセリフが出てくるから結構びっくり。
惜しむらくはそのセリフを吐いたのがいやにおばさんくさい声した女性だったってことかな。
無名の女優に言わせたのはさすがに北原三枝や芦川いづみにはそんなセリフを言わせられなかったためか。
他にも会社の専務ができちゃった学生結婚だったりとか初対面の男の着替えを女性が堂々と見つめていたりとか不倫公認だとか。
入社二年目の曾根(石原裕次郎)は、専務に使いを頼まれて専務の家に届け物をする。
しかし使いというのは方便で、実は曾根は専務の娘ふさ子(芦川いづみ)の結婚相手候補として送り込まれたのだった。
ふさ子は曾根を気に入る。
一方曾根の会社の同僚の北岡みさ子(北原三枝)は曾根に思いを寄せていた。
実は曾根を花婿候補に推薦したのはこのみさ子だった。
好きな男を他人の花婿候補に推薦するその真意は・・・
新しい男女関係といっても別に諸手を挙げて礼賛しているわけじゃなくて、そこから起きるひずみもテーマにすえる。
というかメインのキャラはみんな実は古風。わざと強調しているんじゃないかと思うくらい古風。
大の大人が
「俺は今夜、初めてふさ子さんと接吻したんだ」
~略~
「くそぅ。うらやましいやつめ」
~略~
「諸君!俺たちは今夜、宇宙を征服しました」
キスしたほうは接吻を熱い思い出として酔いしれて語り、聞き手は本気でくやしがる。
キスしたほうは嫌に得意げだし。
北岡みさ子の義理立ても古風だし先進的っぽかったふさ子もうぶで古風だったり。
ただ、本当に新しいと思うのは北岡みさ子はツンデレの走りだった、という脅威の事実。50年前っすよ。