2012年5月20日日曜日

映画『灼熱の魂』

2010年 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作国:カナダ/フランス
at ギンレイホール




1+1が1なんだ
で全てを悟るとはさすが数学者。

母親の遺言で死んだはずの父親といるはずのない兄を探すことになった双子の姉弟。
また父親探しのロードムービーか、と思っても、この作品は父親というより母親の過去を追う物語になっている。
しかも壮絶な人生だったらしい。
この時代に壮絶な人生、ってたいしたことないじゃんと思っていたけど、確かに壮絶だった。。

細かく章が変わるたびに現れる大文字の章名のキャプションの赤さが痛々しい。

冒頭等で流れるレディオヘッドの「You and Whose Army」はトム・ヨークの歌声がマッチしているようでいて、でも曲自体が有名すぎるから結構微妙。

映画『幸せパズル』

2010年 監督:ナタリア・スミルノフ
製作国:アルゼンチン/フランス
at ギンレイホール




どこにでもいる普通の主婦マリア(マリア・オネット)はパーティに集まってゆったりくつろぐ人たちにせっせと料理を提供していた。
そのパーティは自分の50歳の誕生パーティなんだけど。
もうすぐ独立しようかという年頃の息子二人と夫に囲まれて一見幸せそうだが、何かが足りない。
そんなマリアは誕生日プレゼントのひとつとしてあったジグソーパズルにはまりだす。
初めてやり始めてから少しも日にちが経っていないのに、組み立てるスピードに自信を持っちゃうところが世間知らずなんだけど、実は本当に才能があって、知り合った独身の富豪と組んでパズルの世界大会を目指し始める。

普通の主婦の成功譚かと思いきや、家族の物語になっている。
ラストの長閑な爽やかさが泣ける。

なんか勝手にドイツ映画かと思っていて、主演のマリア・オネットがドイツ人にしては肌が綺麗だと思っていたらアルゼンチン映画だったのか。
1966年生まれらしいから撮影当時44くらいか。

2012年5月6日日曜日

映画『マネーボール』

2011年 監督:ベネット・ミラー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




面白くはあったけど、なんだろうこの違和感は。
冒頭のブラッド・ピットがビジネス相手と交渉するシーンは駆け引きが潜んで緊張するシーンのはずなのに、なんか上滑りしていって全く乗れない。
その後も駆け引き的な交渉術がたくさん出てくるけど、少しもわくわくしないんだな。
『ソーシャル・ネットワーク』の会話が面白すぎてその余韻が残っているためかもしれない。
それに役を作っているのかなんなのか、ブラッド・ピットの声ってこんなに汚かったっけ。

弱小貧乏球団のアスレチックスを常勝チームへと作り変えた実在のゼネラルマネージャー、ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)の物語。
選手を育てては他球団に高額で取られてしまうという繰り返しを続けるアスレチックスはとにかく金が無い。
根本的に何かを変えなくてはならない。
そんな時インディアンズのスタッフで選手の分析をしていた若者ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)に出会う。
ビリーはピーターとともに新たな戦略を実践し始めるが。。

何気なくジョナ・ヒルで検索してみたら、痩せてとんでもなくイケメンになっていた。

映画『ソーシャル・ネットワーク』

2010年 監督:デヴィッド・フィンチャー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




新作映画の情報に疎い僕でも話題になっていたことは知っている『ソーシャル・ネットワーク』。
120分もあって長いし一体どれだけ面白いんだよと半信半疑で見ると、冒頭の主人公と彼女の会話から引き込まれてあっという間に終わってしまった。

facebookの創始者マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)を中心に、facebookの誕生そして発展の経緯がマーク・ザッカーバーグに対する二つの訴訟からフラッシュバックする形で語られる。

会話がとにかく面白いんだな。
心理的な駆け引きやユーモアがあるわけでもないのに、なぜか引き込まれる。
人間関係が崩壊するような危うさや、無法者とでも言いたくなるようなザッカーバーグの言動にひやひやするからだろうか。

監督はデヴィッド・フィンチャーだったのか。
あまり見てないけど、こんな作風だったっけ。
スピーディーに飽きささせない展開はそれっぽいけど。

ITに詳しくなくてかつfacebookもやっていなくても普通に楽しめると思う。
そんなに難しい用語や専門的な話が出てくるわけじゃないから。
優秀な社員をハッキング能力で選抜するところとか面白い。
質は置いといて開発スピードだけはそこらのエンジニアの非じゃないだろう。
僕は10年SEやっているけど未だにハッキングの仕方がよく分からない。(セキュリティ上知っておかなくてはいけないと思いつつ)
ザッカーバーグが寮内のシステムにハッキングする時(唯一専門用語が飛び交うシーン)に「Apacheの設定をOpenにしてwgetコマンドでgetだぜ」っていうセリフが出てくるけど、そもそもどうやってサーバにログインできたのかっていうところが知りたいところ。

カタカタカタってキーボード打ちまくって一瞬で「できました」って言ってみたいものだ。


※ギンレイホールは両端が3席シートになっていて、その3席シートのさらに一番壁側に座っていたのだけど、前の席の兄ちゃんが映画が始まる直前に3席シートの真ん中に移動しやがった。
3席シートを一人で占有するような座り方の厚かましさはいいとして、真ん中の席は僕の席とスクリーンの直線上に位置するので、普通なら後ろの席の人を気にしてそんな席に座らないでしょう。混んでいるならしょうがないとしても。
しかもこの人は座高が高いのでかなり背筋を伸ばさないとこいつの頭でスクリーンが隠れてしまう。
それだけならまだしも定期的に首をかくかく動かすもんだから気が散ってしょうがない。
いらっとして思わず席を2回くらい蹴ってしまった。。。ちょっと反省