2013年4月21日日曜日

映画『声をかくす人』

2011年 監督:ロバート・レッドフォード
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




メアリー・サラット役のロビン・ライトが誰かに似ているとずっと思っていて、今気づいた。
倍賞千恵子に似ているんだ。
だからあの達観した風の細めた目に少し嫌な感じがしたのか。

リンカーン大統領の暗殺に関わったとされる共犯者達の裁判の話。
「戦時に法は沈黙する」っていう現代アメリカにも通じそうな題材を扱っている。
でも堅っ苦しいわけじゃなくて、なぜメアリー・サラットは共犯者にされたのか?真実は?彼女の意図は?という謎、乗り気じゃなかったフレデリック・エイキン(ジェームズ・マカヴォイ)が弁護にすべてを捧げるようになっていく過程、エイキンの周りの友人たちの反応の変化、政府上層部の意図、証言者達の心変わり等々、人々の思惑が交錯変容していく様が丁寧に描かれているしエンターテインメントとして十分面白い。

サラットの娘役にエヴァン・レイチェル・ウッド。
他、トム・ウィルキンソン、ケヴィン・クラインも出演。

映画『風にそよぐ草』

2009年 監督:アラン・レネ
製作国:フランス/イタリア
at ギンレイホール




また変な映画だなぁ。
予告編見る限りつまらなそうな普通の恋愛映画に見えるけど、本編の印象は全く異なる。
何より変だ。
恐ろしいまでの心情展開の速さ。
予測不能な台詞。
ラストなんてまさかと思いつつそのまさかの展開に笑っていいのか悲しんでいいのかわからないで少し呆然としてしまった。

ともすれば観客がおいてけぼりになりそうだけど、なんだろう、このスタイリッシュさは。
必要最小限のカットと、潔く映像を放棄したナレーションで小気味よく展開していく。
かつ常に驚きに満ちているので全く飽きない。
登場人物も、
良き夫→ちょっと変かもしれないおっさん→かなりやばいストーカー→百戦錬磨の恋の達人風ダンディなおっさん→??(チャック。。。)
とか
一人身でさびしい女性→おたく達の憧れのミューズ→スペイン人かってくらい情熱的な女→??
という風に印象が目まぐるしく変わっていく。

面白かった。
これ書いていてやっと思い出したけど、監督はアラン・レネ。
若いころ『ヒロシマモナムール』の一部を見て断念したままだったので今度見てみようかな。

きれいな奥さん(アンヌ・コンシニ)が夫の想いに気づきながらも知らない振りしている姿が泣ける。
警官役にマチュー・アマルリック。
主演にサビーヌ・アゼマとアンドレ・デュソリエ。

2013年4月7日日曜日

映画『最終目的地』

2009年 監督:ジェームズ・アイヴォリー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




真田広之とシャルロット・ゲンズブールが一つのショットに一緒に収まっているなんて!
真田広之とレクターがそんなちょめちょめな関係だったなんて!

わずか1冊の著書を残して自殺した作家の伝記を書こうとしている青年が、作家の家族の公認を求めて南米ウルグアイまでやってくる。
作家の家には、作家の兄、作家の正妻、作家の愛人とその娘という奇妙な家族構成の人たちが住んでいた。
彼らをつなぐ存在であった作家がいなくなった今、それぞれがどこか宙ぶらりんのような感覚で日々を過ごしていたが、突然やってきた青年をきっかけに少しずつ変化が訪れる。

静かで穏やかな時間が流れる瞬間が心地いい。
キャストもいいし面白かった。

映画『人生の特等席』

2012年 監督:ロバート・ロレンツ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




途中でちょっとあくび出てきたけど、頑固親父がよく似合ういくつになっても渋いクリント・イーストウッドを見てるだけでも面白いし、ストーリーもここまでできすぎた展開すると却ってすんなり受け入れられるもんだ。

イーストウッドの娘役に エイミー・アダムス。
エイミー・アダムスにちょっかい出してくる若者にジャスティン・ティンバーレイク。
実年齢はエイミー・アダムスが7歳くらい年上だな。

監督のロバート・ロレンツは長年イーストウッド映画の助監督や製作総指揮をやっていた人らしい。