2016年5月29日日曜日

映画『ブリッジ・オブ・スパイ』

2015年 監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




142分もあったのか。
少しも飽きなかったので気づかなかった。

冷戦時代にアメリカで捉えられたソ連の老スパイ。
そのスパイを弁護することになったドノヴァン(トム・ハンクス)が主人公。
スパイ映画じゃなくてネゴシエーターだな。
一介の保険の弁護士だったのにドノヴァンの弁護やらスパイ交換やら、どんどんスケールが大きくなっていく。

ストーリーの全体的にはアメリカ人が大好きな人道的英雄譚になっている。
そしてこういうヒーローって必ず家族を愛し家族に尊敬される男なんだよね。
ラストの家族のシーンなんかかっけーってアメリカの少年から父親、じいさんまでが歓喜したに違いない。
英雄が英雄であるためには敵が敵でなければいけないので、この場合はソ連やら東ドイツが敵役を担ってなんか凄い後進国みたいな扱いになっている気がした。
とはいえ、敵国のスパイであるアベル(マーク・ライランス)と友情に似た絆で結ばれたり、スパイを弁護するドノヴァンに対する冷たい視線や仕打ちがころっと転換するある意味アメリカ人の低脳さをこけにしたようなシーンもあったりする。
まあそれもこれも人道的ヒーローがアメリカ人である、ってところに集約されてうやむやになるのだろうが。

スパイ役のマーク・ライランスが凄い魅力的だった。
すべてを達観しているような老練のスパイの静謐な佇まいが渋い。
対するトム・ハンクスは。。あれっ?トム・ハンクスってこんなに太っていたっけ。
快楽をむさぼる成金男みたいな。。

ドイツでの偽家族の退散時の真顔っぷりに笑ってしまったんだけど、こういうのはコーエン兄弟が脚本だからかな。

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併映の『キングスマン』は見逃した。
17:20を18:20になぜか勘違いしてしまったため。
ノー天気に楽しめそうだったのにな。

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