2017年2月12日日曜日

映画『めぐりあう日』

2015年 監督:ウニー・ルコント
製作国:フランス
at ギンレイホール




養護施設で育った理学療法士のエリザ(セリーヌ・サレット)。
彼女は実の母を探していたが守秘義務の壁に阻まれて行き詰った状態だった。
そしてエリザは自ら調査すべく、息子のノエを連れて自身の出生地であるダンケルクに移り住む。
一方、息子ノエが転校した学校の給食職員であるアネット(アンヌ・ブノワ)は、背中を痛めてエリザが働く診療所にやってくる。
独り身のアネットはエリザに親近感を抱き、診療所に通うようになる。

微妙にピントを外したりするのはよくわからなかったけど、なかなか映像は落ち着いていて面白かった。
のだけど、音楽がうるさすぎる。
もうひっきりなしに音楽が入っていたんじゃないだろうか。

理学療法士って設定がよくて、パーソナルスペースなんかはるかに通り越して知らない他人の全身の肌に触れる。触れられる。
リハビリという目的のもと無心に他人にずかずか入り込んていくこの触れるっていう行為が、他人、から肉親に転換されるところなんか面白いよな。

映画『アスファルト』

2015年 監督:サミュエル・ベンシェトリ
製作国:フランス
at ギンレイホール




アスファルトっていう日本語題字のデザインを見るとくそつまらなさそうなんだけど、見るとそこそこ面白かった。
団地を舞台にした3組の男女の群像劇。

一組目
自治会の会合で新しいエレベーターの購入に唯一人、自分は金を出さん、2階だから使わんし、と拒否した男スタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴェ)と、憂いを帯びた表情でタバコをふかすのが決まっている看護師(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)。

二組目
鍵っ子でブリーフ派の高校生(ジュール・ベンシェトリ)と、代表作『腕のない女』(82)などを持つ今は人気のなくなった女優ジャンヌ(イザベル・ユペール)。

三組目
息子が獄中でフランス語がわからないアルジェリア系移民のマダム・ハミダ(タサディット・マンディ)と、NASAの宇宙飛行士ジョン・マッケンジー(マイケル・ピット)。

男女の群像劇というとなんだか恋愛物な気がするけど、この組み合わせを見ての通りコメディ要素の強い人間ドラマになっている。
アキ・カウリスマキ風って言ったほうがわかりやすいかも。
そういうと二番煎じじゃん、と思われそうだが、、、うん、そうかも。
ほとんど固定カメラだったかな、映像は落ち着いていてなかなか見やすい。
イザベル・ユペールの相手役の高校生ジュール・ベンシェトはジャン=ルイ・トランティニャンの孫らしい。