2025年1月26日日曜日

映画『響-HIBIKI』

2018年 監督:月川翔
製作国:日本
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原作はスペリオールで読んでいて結構好きな漫画だった。
映画はおおむね原作通りに話が進んでいた気がする。(原作うろ覚え)
主演は平手友梨奈。
主人公響のぶっとんだ恐ろしさとかカリスマ性がよく合っている。
が、ちょっと美少女すぎる。
フードかぶっているシーンなんか美少女オーラ出まくっているし。
響ってかわいらしくはあるけど決して美少女ではない(眼鏡陰キャ)ってイメージだったからそこはなんとなく違和感があった。(書いてみると至極勝手なイメージだな)
原作者と監督が響は平手友梨奈に是非!って感じだったらしい。

イメージでいうと編集者の花井役が北川景子で、これもなんかイメージが。。
元ヤンの武闘派なのに大人しく社会に適合した敏腕編集者っていうギャップがいいキャラだったんだけど、映画ではなんか強そうじゃないし、凛夏の一件が印象強くなっちゃって無能な編集者って感じだった。

脇役は他にもなぜか豪華。
小説家役で小栗旬に柳楽優弥に北村有起哉、あとちょい役で吉田栄作。
他には高嶋政伸とか山村紅葉とか。
祖父江凛夏役のアヤカ・ウィルソンは子役出身でそこそこ有名そう。

全体的にはまあ面白かった。ああ、そうそうこういう展開だったとか懐かしくて。
続きが見たいけどもう作れなさそうだな。
演出は、緊張感を醸し出す音楽とかちょっとうるさかった。なんかそういう小手先の演出が多めな印象。

2025年1月19日日曜日

映画『あんのこと』

2023年 監督:入江悠
製作国:日本
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アマプラで本当に適当に選んで鑑賞始めたんだけど、もう今年No.1にしたいくらいの名作だった。
冒頭の「この映画は実際にあった事件に基づいている」っていう字幕に最初はふーん程度だったのに、だんだんとこの一文がのどに刺さった骨のようにじんじんとつっかえて気になってくる。
「事件」ってなんだよ。。
主人公のあんちゃんが真面目でいい子すぎて、事件なんて起こらなくていいからとにかく幸せになってほしいと願わずにはいられない。
終始どきどきしていた。

杏の母親がなかなか強烈。
家からベルトかちゃかちゃした男が出てくるってだけで全てを悟らせる。(しかも家に婆さんいるし)
その後の激しいDV。。
ばあさんはある程度まともそうなんだけど、どうしてこうなったか。
家族に男がいないことが関係しているのだろうか。
もうとにかく狂っている。
演じた河井青葉さんは役柄から鬼女のように怖いけどよく見るとなかなか奇麗な人。

物語の最重要人物の刑事多々羅を演じたのは佐藤二朗。
ヨガシーンで少しコメディチックになるけどそれ以外はシリアス。
多々羅は昭和の男。
そして男って馬鹿だねとかそんな言葉で片付けられないレベルの阿呆。

ある目的をもって多々羅に近づく雑誌記者役に稲垣吾郎。
50代でこんな若い素人いるかっていうのは置いといて、「あんちゃん」ってちゃんづけで呼んでいるのは少しきもい。

そして主役が河合優実。
この子凄い。
なんというか対比で他の役者があざとく見えてしまうくらい役柄に自然に溶け込んでいて、見てるだけで心が揺さぶられる。
この映画は確実にこの子を中心に回っている。(主人公だからとかではなく)
とんでもない才能だよな。
初めて見たと思ったら『由宇子の天秤』の女子高生役の子か。妙に雰囲気あって結構覚えている。
ふてほどにも出ているらしいので今度見てみるかな。
そういえば『由宇子の天秤』の主人公の父親もやらかしていたな。
人柄や善性と下半身は別の生き物なんだろうか。

入江監督はドラマでやっていたサイタマノラッパーを見たくらいなのでもっといろいろ見てみたい。