2009年8月29日土曜日

映画『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』

2008年 監督:デヴィッド・フランケル
at ギンレイホール


マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (特別編) [DVD]

犬を中心としたつまらない犬映画なのだと思っていたら、確かに犬が中心なんだけどどちらかというと家族映画になっている。

主演はオーウェン・ウィルソンとジェニファー・アニストン。
この二人が結婚するところから始まる。
共働きで子供を持つ心構えもできていなかったので子育ての予行演習みたいな感じで犬を飼うことにする。
やってきたラブラドール・レトリーバーの子犬、っていうのが世界一おバカな犬だった。
躾も何も一切受け付けない自由奔放な犬マーリーに振り回されながらも二人の、家族のそばにはいつもマーリーがいて、いつのまにかマーリーはかけがえの無い家族になっている。

主人公が着実にキャリアをステップアップさせていくのだけど、なんか羨ましい。
シンプルな一軒家から始まってプール付きの家、そして田舎の堅牢そうなでっかい豪邸へ。
その間、子供は3人に。
流産、妻の鬱等など様々な問題に直面しながらも夫婦、家族の絆を深めていく。
なんかアメリカの理想的な家族像が投影されているみたいだ。
原作は新聞のコラムニスト、ジョン・グローガンが書いたエッセイ。だから実話なんだね。

世話のやける犬だけど愛くるしいし笑わせてもくれるしで楽しい。
キャスリーン・ターナーにさかったりするし。
それにしてもキャスリーン・ターナーが・・・

映画『リリィ、はちみつ色の秘密』

2007年 監督:ジーナ・プリンス=バイスウッド
at ギンレイホール


リリィ、はちみつ色の秘密 (特別編) [DVD]

ダコタ・ファニングは子供なのか大人なのかおばさんなのかよく分からない雰囲気で不思議だな。

リリィ(ダコタ・ファニング)は幼少の頃に母と死別してから父親と二人で暮らしていた。
この父がなかなかの暴力野郎で、娘への愛と憎しみが混在している。
憎しみっていうのは妻が死ぬ前に自分を捨てようとしていたので妻を恨んでいるのだけどもういないので娘に矛先が向いてる感じ。
時代は1964年でまだ黒人差別が残っていた頃。
リリィは14歳の誕生日に黒人の使用人ロザリン(ジェニファー・ハドソン)と共に家出する。
で、なんだかんだで黒人3姉妹の養蜂家の家に逃げ込んではちみつをせっせと採取する。

黒人差別が引き起こした事件が連鎖的に最悪の悲劇につながるんだけど、原因の一端でもあるリリィの心境、立ち位置がいまいち分からない。
と思っていると実はちゃんと事態を正確に受け止めていて、泣きながら心情を吐露するシーンはいろんな思いが含まれていてぐっと来る。
耐えられなくて吐いていたのも悲しみと責任をその小さな体に一身に背負っていたから。
幼少の頃に背負った責任だけでもいっぱいいっぱいなのにこれ以上背負いきれるはずがない。
そんな思いを豊かな体と菩薩のように柔和な微笑みで受け止めてくれるオーガスト(クイーン・ラティファ)がまたいいよねぇ。

2009年8月25日火曜日

映画『チェコの古代伝説』

1952年 監督:イジー・トルンカ
BS2 録画


イジィ・トルンカ作品集 Vol.2 [DVD]

チェコの人形アニメ。
建国譚のようなものが始まるので、あれっと思ったけどよくよく考えれば「チェコの古代伝説」っていう作品なんだから当然か。
あんまり重厚な話を見せられても嫌だなと思っていたのだけど、そこはイジー・トルンカで緻密でダイナミックな描写で結局最後まで飽きずに観れる。

ストーリーはチェコの各伝承がオムニバスのような形式で語られていくのだけど、ナレーションと荘厳な歌曲が中心でセリフはほとんどない。
人物の名前も覚えられないので誰が誰だかよくわからない点も多いのだけど、一つ一つのエピソードがことのほか美しい。幻想的だったりプリミティブな生命力に溢れていたり。
特に光と影の使い方が凄くて、人形(衣服のなびきも含めて)の緻密な動きに光と影のコントラストや遷移が奥行きを与えるとそれはもう驚嘆すべき映像詩になる。
人形の表情なんて無表情なのに時折魂が宿っているかのように感情豊かでぞくっとする。

2009年8月21日金曜日

映画『バーン・アフター・リーディング』

2008年 監督:イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
at ギンレイホール


バーン・アフター・リーディング [DVD]

一人の女が全身整形の費用を欲しがっていた。
それだけなんだけど、周りの人間は結果的に死んだり人生を破滅させたり。

ジョン・マルコヴィッチ
フランシス・マクドーマンド
ジョージ・クルーニー
ブラッド・ピット
ティルダ・スウィントン
の5大キャスト。

マルコヴィッチはCIA局員だったがアル中で解雇された役。このおっさんの切れっぷりはやっぱり怖いわぁ。
フランシス・マクドーマンドはフィットネスセンターの従業員で全身整形を望む女性役。
ジョージ・クルーニーはエロの塊役。
ブラッド・ピットは陽気な馬鹿役。
ティルダ・スウィントンはマルコヴィッチの妻役。

なかなか笑えるがいいやつが死んでしまうし後味はそれほどすっきりしない、かと思いきや最後のオチを観ると全てが笑って収束する(どうでもよくなる)ようなブラックコメディ。

映画『レイチェルの結婚』

21(金)~25(火)まで夏休みをとったので映画を見に行く。

2008年 監督:ジョナサン・デミ
at ギンレイホール


レイチェルの結婚 [DVD]

手持ちカメラで始まったなぁと思ったら終始手持ちカメラ。
レイチェルの結婚式二日前から結婚式当日までを追った家族ドラマ。
手持ちカメラでドキュメンタリータッチだけど、カメラを回す人物が登場人物から認識されているわけではないのでやっぱりカメラマンはそこにいるけど存在しない扱い。
ドキュメンタリータッチってなんだっけ。
カメラが登場人物と同じフィールド、同じ視点にいることでリアリティが増すのかな。
まあ、なんでもいいけど手持ちカメラがあまり好きでないので普通に撮ってほしかったな。
なかなか悲しい精神的葛藤を描いているのでどっしり見たかったってことで。

公式ページのプロダクションノートをさらっと読むと、リハーサルなしで役者もほとんど即興で演技をしていたらしい。
カメラマンのデクラン・クインもショットがあらかじめ決められていたわけではないので培った技術と後は直感で撮影していたらしい。
こう見ると凄いことをやっているように思える。
でもやっぱり終始手持ちカメラって・・

レイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚だけど、主役はレイチェルの妹のキム(アン・ハサウェイ)。
キムは姉の結婚式二日前に麻薬更生施設から出てくる。
レイチェルの結婚の準備でたくさんの人が集まりお祝いムード一色のホームに戻ったキムは家族に温かく迎え入れられるのだが。

ドキュメンタリー風のせいか本当にどうでもいいシーンも多い。
両家族や友人が集まった夕食会で一人ずつ立って新郎新婦にお祝いの言葉を述べるのだけど、なんだこの気持ち悪い幸せ感に溢れた内輪ノリは。
内輪ノリ、そう、それだ、内輪ノリをことあるごとに見せられても何も面白くない。
それに一人混じっている東洋系の兄さんの顔が気になってしょうがない。
細い目でなぜかスキンヘッドでピンク縁のサングラスをシャツの襟首にぶら下げて、頻繁にカメラに映りこむ。
調べてみると中国系アメリカ人で本業は詩人らしい。

ああ、この映画ちょっときついなぁと思ってみていたのだけど、後半次第に明らかになるキムの過去や家族の葛藤が段々面白くなってくる。
自暴自棄になったキムが翌日にレイチェルの部屋の前に現れたとき、カメラはレイチェル側の視点でドアが開かれると、そこに震えた子犬のような弱弱しい表情のキムが現れる。
ここで泣きそうになってからというもの、その後キムが映るたびに泣きそうになって何度もこらえる。

前半少しも乗れなかったのだけど、最後まで観るとなかなか面白かった。
他、デブラ・ウィンガーも出ている。

2009年8月2日日曜日

映画『ホルテンさんのはじめての冒険』

2007年 監督:ベント・ハーメル
at ギンレイホール


ホルテンさんのはじめての冒険 [DVD]

ベテラン運転士のホルテン(ボード・オーヴェ)は定年退職を迎えようとしていた。
最後の勤務の日、前日のふとした事件により人生初の遅刻をして運転するはずの列車に乗り遅れてしまう。
ここから真面目一辺倒に一人で慎ましく暮らしてきたホルテンの人生に変化が訪れる。

途中で結構寝てしまった。
つまらなかったわけでもないのだけど、テンポがゆっくりなので一度眠くなったら止まりません。

飄々と無表情にパイプをぷかぷかふかすホルテンが愛らしいのだけど、犯罪すれすれ、いや、不法侵入や窃盗等完全に犯罪な行動を平気な顔してやるもんだからひやひやする。

途中寝てしまったとはいえ、ラストのホルテンの表情とカメラが切り替えした時に現れた女性を見た瞬間思わず泣きそうになる。

映画『英国王 給仕人に乾杯!』

2006年 監督:イジー・メンツェル
at ギンレイホール


英国王給仕人に乾杯! オリジナル・サウンドトラック

小国チェコの20世紀前半現代史。
主役のヤン(イヴァン・バルネフ)は小柄な男性。
欲望、快楽が時代にもまれながらストレートに描かれるのだけど、醜いというより愛らしい滑稽さで表現される。
悲劇や死も時代の必然として欲望、快楽と同じ土壌にあがって描かれるもんだから強烈なアイロニーになっている。
美女達が素っ裸で泳いでいたプールが時代が変わって戦争で腕や脚をなくした兵士達が素っ裸で泳ぐプールに変化したり。

百万長者を夢見るヤンは駅のソーセージ売りから始まり田舎のホテルの見習い給仕人、富豪たちのお忍び別荘ホテルのウェイター、そしてプラハの超一流ホテルで主任給仕人に上り詰める。
ほとんど運と成り行きなんだけど。
作品全体が人間の醜さや愛らしさや馬鹿らしさを達観した視点で見つめているのだから主役のヤンもどこか達観している。
達観しているというと少し語弊があるか。
急変するチェコの現代史をそんなものは関係ないとばかりに流されるまま思うままひょいひょい泳いでいく姿が人間を超越している、というかコミカル。

120分もあるけど結構面白かった。

最近の状況とか

7月は一回も書き込まなかったな。(7/20分の投稿を書いたのは8/2)
ってことでここのところの話をまとめて書いておこう。

6月末
会社の後輩がPS2のゲームを貸してくれた(代わりに俺はTHE 任侠というゲームを無理やり貸した)のだけど、ディスクの傷のせいか何度リセットボタン押しても一向にディスクを読み取らない。
元々俺のPS2はかなり調子が悪く、初めのディスク読み込みは4,5回リセット押してようやく読み込めて、かつプレイ中も時折ディスクが読み込めずに数十秒固まったりするような状態だったのだけど、借りたソフトは30分くらいトライしても最初のディスク読み込み自体が全然駄目だった。
だからせっかく借りたのに全くゲームを始められない。
PS2自体駄目になったのかと思って他のソフトを入れてみると1,2回リセットしただけで読み込めた。
ついでにそのままプレイ。
これが「真・女神転生III NOCTURNEマニアクス クロニクルエディション」っていう去年買ったRPGなんだけど、時間のある限りやり続けている。
やっぱりまとまった休みを取っているわけでもないのにRPGはやっちゃ駄目だな。

やり始めた6月末頃はまだ自社勤務でほぼ定時帰りの余裕生活だったのだけど、6/29に7月からまた武蔵小杉で作業することが決まって急に忙しくなる。
平日は忙しくてできないので土日に集中してプレイしていたのだけど、おかげでギンレイホールに一回行きそびれる。

ゲームはまだクリアしていない。

最近なんだか眠くてしょうがない。
ちょっと寝転がっていると気づいたら寝ている。
こないだなんかゲームしている途中で寝ていたらしく、深夜に暑くて起きたらゲームの画面が戦闘途中になっていた。戦闘中に寝たらしい。
一週間の半分くらいは硬いフローリングの上で寝ている気がする。


熊木杏里のブログを見ていると、どうやら11月に新しいアルバムが出るらしい。
1年に1回ペースをこれからもずっと続けてほしいところ。
そういえばPerfumeの新しいアルバムはまだ買っていない。


勤務先の人がNHKの密着ドキュメンタリーかなにかで若手演歌歌手が3人集まってなんかやっているのを見たらしく、3人の中でひとりだけ明らかにおっさんがいるのにおばさんたちがキャーキャー言っていたという話をしていた。
こないだ何ヶ月か前のNHK歌謡コンサートを見たとき、「イケメン3」が復活して出ていたなと思って、もしかして「イケメン3」ですか?と聞くと「そう、それ!」と。
元々NHK歌謡コンサートだけのスペシャルユニットだったはずだけど、大好評につき復活とか小田切アナが言っていたから、人気が出て他の番組にも出ているのかなぁ。
北川大介(38)竹島宏(30)山内恵介(26)の3人。
ドキュメンタリーでは3人がなんかの番組のオープニングを歌っていたらしく、いいとも青年隊かよ、って突っ込んでいた。
北川大介は後の二人からは「兄貴」と呼ばれているっぽい。
ちなみに昔田川寿美のコンサートで知らないおばさんから似ても似つかない山内恵介と見間違えられたことがある。


HDDレコーダーがこないだ残容量0になっていた。
毎週自動録画されている演歌番組が見ないまま3か月分くらい溜まっている。