2009年 監督:ファティ・アキン
at ギンレイホール
勝手にロシア映画だと思っていたけど、ドイツ映画だったらしい。
ノリが良くて、久しぶりに力に溢れた映画を見た気がする。
ギリシャ系移民のジノス(アダム・ボウスドウコス)はハンブルクでレストランのオーナーシェフをしていた。
レストランといっても常連客頼みの大して美味しくない庶民派レストランで、税務署からは滞納分の督促を迫られている状態。
私生活でも彼女が仕事で上海に行ってしまい、その上自分はヘルニアを患ってしまう。
さらには仮出所したギャンブル好きの兄イリアス(モーリッツ・ブライブトロイ)を従業員として雇う羽目になるわ、スカウトしたシェフのせいで頼みの常連客までいなくなるわで、破滅への下降線を辿っていく。
絶望の一歩手前なんだけど、どこか飄々とした明るさと笑いで展開していくから楽しい。
絶望せずに生きる力さえ持っていればなんとかなるんじゃね?
っていうコメディタッチによるあっけらかんとした思想(本人達はいたって真面目だけど)がその通り「なんとかなる」ような、そう簡単にはいかずにさらにひどい状況になるような。
絶望と幸せの浮き沈みは全て笑いっていう生きる力で並列化されて、生きてさえいれば全ては些末な出来事に思えてくる。
兄役のモーリッツ・ブライブトロイはフィルモグラフィを見ると『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 』『ラン・ローラ・ラン 』『ルナ・パパ』『es [エス]』等々、有名どころが出てくるから結構メジャーな俳優さんっぽい。
2011年7月10日日曜日
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