at ギンレイホール
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キーラ・ナイトレイよりキャリー・マリガンが好きだ!
田園地帯に外界から隔離された寄宿舎があった。
ここではたくさんの子供達が暮らしていたが、彼らの運命は生まれたときから決められていて、18歳になったら"提供"が始まり、通常3回程度の"提供"の末、"終了"を迎える。
舞台は70年代くらいから始まるので、ノンフィクションに思えて一瞬戸惑ったが、技術的にも倫理的にもありえないのでフィクションなのだろう。
原作はカズオ・イシグロの同名小説で、ブッカー賞最終候補作らしい。
この子供達の自分の運命を受け入れる物分りの良さは一体何なんだろう。
誰も抵抗しない不思議。
他にもトミーの選んだ彼女とか不明な点は多々あれど、恋愛映画として見れば面白い。
短い命と決まっているからこそ、感情に重みが出てくる。
どうせ短いんだからと感情のままに生きれば後に押しのけた物の反動の痛みに苦しみ、抑制すれば消えない感情の奔流に苦しむ。
短い命をめいいっぱい生きようとしても一人で生きているわけではないから思い通り行くものでもない。
いろいろテーマがありそうだが、それらの要素を簡単にふまえつつ上手くまとめて恋愛映画に収束している感じ。
見終わった後カップルが感想言っているのを(聞こえてしまうので)聞くともなしに聞いていると、女性の方は原作を読んでいるらしく、原作だとこうだったけど映画でははしょられている等々文句を言っていて、男性の方は原作は未読のようだが最後30分前くらいのあのシーンでなんかもう冷めちゃったとかなんとか言っていた。
僕はそれなりに普通に見ていたけど、見る人が見たら不満な点がいろいろあるらしい。
とりあえずキャリー・マリガンがいい。
あと寄宿舎の校長先生がシャーロット・ランプリングなのね。
シャーロット・ランプリングの冷酷なのか温もりがあるのか分からない底の見えない深い目が存在感抜群だった。

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