2012年 監督:マリク・ベンジェルール
製作国:スウェーデン/イギリス
at ギンレイホール
かなり面白いドキュメンタリー映画だった。
1960年代の後半にデビューしたロドリゲスは、ボブ・ディランに匹敵するその才能で将来を有望視されたが発表したアルバムは商業的に大惨敗してそのまま姿を消してしまう。
しかし彼の音楽は南アフリカで大ヒットし、反アパルトヘイトの原動力にすらなっていた。
南アフリカではどの家にもビートルズのアビイ・ロードの隣に彼のアルバムがあったというくらいの有名人だが、実際ロドリゲスという人物については誰も何も知らなかった。
ステージ中に拳銃自殺したとか焼身自殺したとか、死亡理由もいろんな説があり真実が分からない。
そんなロドリゲスという「謎のアメリカ人」を追いかけたドキュメンタリー。
追いかけるというか、真実が全て分かっている状態から構成が練られていると思うんだけど、この構成が見事で下手な脚本の映画見るより数倍面白い。
なにより、か細いのになぜか力強い彼の歩く姿をドリーで映しているところなど、なんて映画的で美しいシーンなんだろう。
本当かどうか「全米で6枚売れた」っていう証言があるけど、その6枚のうちの1枚のダビングテープが南アフリカに持ち込まれる奇跡と、たった一つの個人所有のテープが南アフリカ中に広まる奇跡。
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