2015年2月22日日曜日

映画『誰よりも狙われた男』

2013年 監督:アントン・コルベイン
製作国:アメリカ/イギリス/ドイツ
at ギンレイホール




スパイ映画だけどそれほど小難しくないので面白い。というか傑作。
何よりもち肌フィリップ・シーモア・ホフマンがいい。
予告編にもあるけど銀杏並木かなんかに佇むフィリップ・シーモア・ホフマンを見てよ。
でぷっとした体型なのにこのかっこよさ。
佇まいだけで魅了できてしまう俳優って世界でも数えるほどしかいない。
薬物死か、残念。

CIA役にロビン・ライト。やってくれるぜCIA。
弁護士にレイチェル・マクアダムス。相変わらずえろい。
銀行家にウィレム・デフォー。エリアス軍曹。
イッサ役にグリゴリー・ドブリギン。ひげをそったらとんでもなくイケメンに変身したのでびっくり。
部下のマキシミリアン役にダニエル・ブリュール。『グッバイ、レーニン!』とかの。
アブドゥラ博士にホマユン・エルシャディ。気づかなかったけど『桜桃の味』の人だった。

映画『リスボンに誘われて』

2013年 監督:ビレ・アウグスト
製作国:ドイツ/スイス/ポルトガル
at ギンレイホール




しがない高校教師が偶然から一冊の本に出会う。
その聞いたことも無い作家の素顔を尋ねて突発的にリスボンに訪れた教師はそこで様々な作家の関係者と出会い、事実を紡いでいく。

原作はパスカル・メルシエの『リスボンへの夜行列車』。

シャーロット・ランプリングが久しぶりに見たら年老いたせいか倍賞千恵子にしか見えなかった。
役どころのこじらせたブラコンぶりも倍賞千恵子っぽい気もするし。
でも似ているといっても女優の存在感としてはシャーロット・ランプリングの方が圧倒的だけど。

主演ジェレミー・アイアンズ。
しがない高校教師のわりに渋かっこよすぎる気もするけど、冒頭の一人チェスとかで一気にしがないイメージに。
他、ブルーノ・ガンツも出ている。
ジョルジェっていう重要人物の役どころで、その迫力や人間味に圧倒される。
エステファニア役のメラニー・ロランは超美人。『PARIS(パリ)』や『オーケストラ!』に出ていたらしいが思い出せない。

2015年2月8日日曜日

映画『グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-』

2013年 監督:ニルス・タヴェルニエ
製作国:フランス
at ギンレイホール




車いす生活を送る17歳のジュリアン(ファビアン・エロー)は、彼のことを敬遠しがちな父ポール(ジャック・ガンブラン)に、一緒にトライアスロンに出たいと言い出す。
ポールは昔トライアスロンに出てリタイアしている。
一人でも大変なのにもう年だし、ましてや息子を引っ張りながら出場するなんて考えられない。金もかかるのに失業中だし。
でもなんだかんだで出場するという話。

一応息子も○○に耐えて頑張ったみたいなことになっているけど、実際何もやってないよなぁ。
親子の共同作業・挑戦ってところが、父親におんぶにだっこの息子という図式にしか見えなくなっている気もしないでもないが、自然はきれいだしトライアスロンシーンも熱気が凄いので楽しめると思う。
個人的には父と子の関係をもっと文学的な深みを持たせて静かにぶつかり合わせつつ、そしてトライアスロンには結局出ない、って感じのストーリーの方が見てみたいかな。

アメリカの有名親子チーム・ホイトにインスパイアされて作られたらしい。

映画『ぼくを探しに』

2013年 監督:シルヴァン・ショメ
製作国:フランス
at ギンレイホール




フランス映画のファンタジーものが大の苦手なので、アメリのプロデューサーが手がけ、『イリュージョニスト』のシルヴァン・ショメの初の実写長編映画、っていうので悪い予感しかしなかったが、まあそれなりに楽しめた。
ファンタジー色がそんなに強くないからかな。
にしても106分が異様に長く感じたけど。

ピアニストを目指す青年ポール(ギョーム・グイ)は幼い頃に両親を亡くし、二人の叔母に育てられた。
両親を亡くしたショックで言葉を話せないポール。
耳は聞こえるからか手話もできない模様。
そんなポールはある日同じアパートに住む変なおばちゃんマダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)に怪しいハーブティーを飲まされてトリップする。
このハーブティーには幼い頃の記憶を呼び覚ます効果があり、ポールはこのハーブティーに夢中になる。
いや、ヤク中とかじゃなくてさ、過去の記憶に夢中ってことで。

二人の叔母の若い頃を演じた女優がびっくりするくらいそっくりで、あれ?こっちが本物で叔母の方は特殊メイクでもしているの?と一瞬混乱した。
アニー伯母さんの方を演じたベルナデット・ラフォンは2013年7月25日に逝去している。

マダム・プルーストを演じたアンヌ・ル・ニが誰かに似ていると思って考えていたら、『オール・アバウト・マイ・マザー』でゲイの娼婦を演じた女優アントニア・サン・フアンに似ているんだ。


※以下、ネタばれ

最後、ポールが振り返って父親みたくすごい形相で「わー」ってやるのかと思ったら、「パ・パ」かぁ、ふーんって感じにエンドロール見ているときふと気づいた。
喋ってんじゃん。。