2011年 監督:ジャン=マルク・ヴァレ
製作国:カナダ/フランス
at ギンレイホール
1969年と現代の二つの時代における、まったく関係のない家族の物語が交互に描かれる。
現代パートでは、DJのアントワーヌ(ケヴィン・パラン)が若い恋人ローズ(エヴリーヌ・ブロシュ)と、前妻との間にできた二人の娘とで楽しく暮らしている。
前妻とはソウルメイトというくらいお互い離れがたい存在だったが、若い子に走った、という単純な理由でなく、若さは関係なくてローズには前妻以上の運命を感じているかららしい。
過去パートでは、ダウン症の息子ローラン(マラン・ゲリエ)を一人で育てる美容師ジャクリーヌ(ヴァネッサ・パラディ)の物語が展開される。
この二つの時代の物語、まったく関係ないことはないだろうと接点を探してみても、過去パートのダウン症の子供ローランが現代パートのアントワーヌとイコールになりえないし(アントワーヌはダウン症でないし両親がいるし年齢も合わない)、住んでいる地域も違うしで、まったく接点が無い。
冒頭の空港のダウン症っぽい集団が、後々なんか絶対つながると思って記憶の隅にとどめていたけど、それもあまり関係なかった。
ストーリー上の唯一のつながりは、現代パートのアントワーヌの前妻キャロル(エレーヌ・フロラン)が過去パートのローランの夢をよく見ること。
まじでなんも繋がりないじゃん、という感じだけど、これが最後にばしっとつながる。
アントワーヌが若い恋人ローズを選んだ理由とか、前妻キャロルがいまだにアントワーヌを引きずっている想いとか、すべてがばしっと解決、というか決着する。
こんなの誰も予測できないよー。
あと、ダウン症の子供って生まれたときからわかるのだろうか。
2015年6月28日日曜日
映画『薄氷の殺人』
2014年 監督:ディアオ・イーナン
製作国:中国/香港
at ギンレイホール
ひんやりとした空気感の映像に差し込む電飾のほのかで刺激的な明かり。
人物や物のちょっとした動きが映像をひきしめ変化させ、飽きることなく永遠に魅了していく。
音の使い方も効果的で、いらだたしげに転がり続けるビンの音とか、趣味の悪い色合いの空間で静寂を突如突き破る無慈悲な銃声とか、もう映像に真っ向から対決するくらいの勢いで主張してくる音の使い方って本当大好き。
※ただ、雪を踏む音は個人的に苦手なのであまり聞きたい音では無い(きゅきゅっと気が引き締まるのでそれなりにアクセントにはなったけど)
めちゃくちゃ面白かったわ。
ストーリーも面白かったし。
「長いトンネルを抜けると雪国であった」シーンでは親切なおっちゃん、と思いきや自分のぼろいカブを置き土産に人のバイクを勝手に乗っていってしまうというギャグシーンなんかもある。
カブの持ち主調べればすぐばれそうな気もするけどそこは中国。
屋外スケート場で借りたスケート靴のままスケート場の外までしれっと滑り続けていってしまう自由な神経も中国。
配役は皆、ストーリーにも映像の雰囲気にもびっくりするくらいマッチしている。
主演のリャオ・ファンのちょっと駄目人間ぽいところも見える渋いかっこよさ。
グイ・ルンメイの影のある寡黙な美しさ。
クリーニング店店主役ワン・ジンチュンの善人でも悪人でもないごく一般的な「人間」っていういやらしさ。
調べてみたら主演女優のグイ・ルンメイは『藍色夏恋』(2002)の子だ。少し大人っぽくなったけど全然変わらん。
それにしてもすごい監督が出てきたもんだ。
まだ三作目で、しかも結構な寡作。
次回作はいつになるんだろう。
あと、タイトルは「白昼の花火」の方がよかったんじゃないかな。
ラストは圧巻で泣きそうになった。
製作国:中国/香港
at ギンレイホール
ひんやりとした空気感の映像に差し込む電飾のほのかで刺激的な明かり。
人物や物のちょっとした動きが映像をひきしめ変化させ、飽きることなく永遠に魅了していく。
音の使い方も効果的で、いらだたしげに転がり続けるビンの音とか、趣味の悪い色合いの空間で静寂を突如突き破る無慈悲な銃声とか、もう映像に真っ向から対決するくらいの勢いで主張してくる音の使い方って本当大好き。
※ただ、雪を踏む音は個人的に苦手なのであまり聞きたい音では無い(きゅきゅっと気が引き締まるのでそれなりにアクセントにはなったけど)
めちゃくちゃ面白かったわ。
ストーリーも面白かったし。
「長いトンネルを抜けると雪国であった」シーンでは親切なおっちゃん、と思いきや自分のぼろいカブを置き土産に人のバイクを勝手に乗っていってしまうというギャグシーンなんかもある。
カブの持ち主調べればすぐばれそうな気もするけどそこは中国。
屋外スケート場で借りたスケート靴のままスケート場の外までしれっと滑り続けていってしまう自由な神経も中国。
配役は皆、ストーリーにも映像の雰囲気にもびっくりするくらいマッチしている。
主演のリャオ・ファンのちょっと駄目人間ぽいところも見える渋いかっこよさ。
グイ・ルンメイの影のある寡黙な美しさ。
クリーニング店店主役ワン・ジンチュンの善人でも悪人でもないごく一般的な「人間」っていういやらしさ。
調べてみたら主演女優のグイ・ルンメイは『藍色夏恋』(2002)の子だ。少し大人っぽくなったけど全然変わらん。
それにしてもすごい監督が出てきたもんだ。
まだ三作目で、しかも結構な寡作。
次回作はいつになるんだろう。
あと、タイトルは「白昼の花火」の方がよかったんじゃないかな。
ラストは圧巻で泣きそうになった。
2015年6月14日日曜日
映画『ANNIE/アニー』
2014年 監督:ウィル・グラック
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
舞台も見ていないしどんな話かも知らん。でもまったく見る気がしない。
『天才スピヴェット』も見たし帰ろうかと思ったけど一応見てみる。
中盤うとうとして、久しぶりにつらい、と思ったものの、最後の金かけてる感がすごいラストはまあ面白かった。
で、一番面白かったのはエンドロール。
上から赤い風船がたくさん降ってくるんだけど、エンドロールの字幕にぶつかるとぽーんと跳ね返ってくるくる落ちていくのね。
風船が何かにぶつかって落ちていく様を何パターンも取ってエンドロールの字幕にせっせと当てはめているのかと最初思ったけど、なにしろ数が尋常じゃない。
それにたまに風船じゃありえないスピードで落ちていくのも混じっていたりする。
とすると物理エンジンで字幕を障害物に見立てて風船を投下しているんだな。
ぶつかってくるくる反転する様が本当にすごいわー。
それともうひとつの見所はキャメロン・ディアス。
おでことか目じりとかめいいっぱいしわくちゃにして、口なんかひん曲がりまくりで、もうなにも失うものが無いかのような大仰な演技が素敵過ぎる。
ガキが嫌い。生意気なガキはもっと嫌い。だから芸達者な子役が嫌い。
だけどまあアニー役のクヮヴェンジャネ・ウォレスちゃんはそんなに嫌悪感なかった。
ミュージカルシーンはダンスがほとんど無い(映っていない?)ので面白くなかった。
歌だけで聴かせるなんてジュディ・ガーランドくらいしか認めないぜ。
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
舞台も見ていないしどんな話かも知らん。でもまったく見る気がしない。
『天才スピヴェット』も見たし帰ろうかと思ったけど一応見てみる。
中盤うとうとして、久しぶりにつらい、と思ったものの、最後の金かけてる感がすごいラストはまあ面白かった。
で、一番面白かったのはエンドロール。
上から赤い風船がたくさん降ってくるんだけど、エンドロールの字幕にぶつかるとぽーんと跳ね返ってくるくる落ちていくのね。
風船が何かにぶつかって落ちていく様を何パターンも取ってエンドロールの字幕にせっせと当てはめているのかと最初思ったけど、なにしろ数が尋常じゃない。
それにたまに風船じゃありえないスピードで落ちていくのも混じっていたりする。
とすると物理エンジンで字幕を障害物に見立てて風船を投下しているんだな。
ぶつかってくるくる反転する様が本当にすごいわー。
それともうひとつの見所はキャメロン・ディアス。
おでことか目じりとかめいいっぱいしわくちゃにして、口なんかひん曲がりまくりで、もうなにも失うものが無いかのような大仰な演技が素敵過ぎる。
ガキが嫌い。生意気なガキはもっと嫌い。だから芸達者な子役が嫌い。
だけどまあアニー役のクヮヴェンジャネ・ウォレスちゃんはそんなに嫌悪感なかった。
ミュージカルシーンはダンスがほとんど無い(映っていない?)ので面白くなかった。
歌だけで聴かせるなんてジュディ・ガーランドくらいしか認めないぜ。
2015年6月13日土曜日
映画『天才スピヴェット』
2013年 監督:ジャン=ピエール・ジュネ
製作国:フランス/カナダ
at ギンレイホール
予告編見て面白そうだと思っていたけど、冒頭の飛び出す絵本(たぶんCG)を見たときにあれっと思う。
最後までみた感想としては、ロードムービー要素もあるし、ブランコの少女との一瞬のみの出会いとかいいシーンもそれなりにあって、普通に面白かったと思う。
ただ、あまり自分には合わないなと思った。
面白いCGなら好きだけど、おしゃれ感を出すだけのような無駄なCGは邪魔以外の何者でもなく嫌いなため。
エンドロール見ていて初めて知ったが、監督はジャン=ピエール・ジュネだった。納得。
公式ページ見ていたら、なんかこれ3D映画だったらしいね。
3Dで見ていたらあのCGも違って見えたのかもしれない。まあ3Dで映画を見たことは一度もないし今後も見ることはないと思うが。
母親役の人がすごく懐かしい感じがするのに思い出せなくて、誰だろうと思っていたらヘレナ・ボナム=カーターだった。久しぶりに見た。
製作国:フランス/カナダ
at ギンレイホール
予告編見て面白そうだと思っていたけど、冒頭の飛び出す絵本(たぶんCG)を見たときにあれっと思う。
最後までみた感想としては、ロードムービー要素もあるし、ブランコの少女との一瞬のみの出会いとかいいシーンもそれなりにあって、普通に面白かったと思う。
ただ、あまり自分には合わないなと思った。
面白いCGなら好きだけど、おしゃれ感を出すだけのような無駄なCGは邪魔以外の何者でもなく嫌いなため。
エンドロール見ていて初めて知ったが、監督はジャン=ピエール・ジュネだった。納得。
公式ページ見ていたら、なんかこれ3D映画だったらしいね。
3Dで見ていたらあのCGも違って見えたのかもしれない。まあ3Dで映画を見たことは一度もないし今後も見ることはないと思うが。
母親役の人がすごく懐かしい感じがするのに思い出せなくて、誰だろうと思っていたらヘレナ・ボナム=カーターだった。久しぶりに見た。
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