2017年 監督:ロベルト・シュヴェンケ
製作国:ドイツ/フランス/ポーランド
at ギンレイホール
第二次世界大戦末期の敗戦濃厚はドイツで、若い兵士ヴィリー・ヘロルト(マックス・フーバッヒャー)は部隊を脱走する。
追っ手から奇跡的に逃げ延びたヘロルトはさらに幸運にも打ち捨てられた車の中で軍服を発見する。
何気なく来てみた軍服だがそこを部隊からはぐれたという一人の兵士に見つかってしまう。
しかし兵士は彼を大尉と勘違いし、同行を願い出るのだった。
そこから偽大尉の綱渡りと狂気が始まる。
もうばれそうになったら素直に白状したくもなるが、そんなことしたらそこで命が終わる。
そういう緊張感と機転が面白い、なんて悠長なこと言ってられないくらい、その後まじどうしちゃったの?っていう展開になる。
たかが一着の軍服。だけどその軍服の権力は人格にまでじわじわと染み込んでいく。
権力や力があればなんでもできる。人の命すら自分の一存で決められ、まるで神にでもなったかのようだ。
恐ろしい。
実在の人物の実話に基づいているらしい。
収容所の全てを無に帰すような圧倒的な爆発は無常観が漂っていて美しかった。
あと、コメディアンの躊躇ない自死も印象的。
エンドロールでのヘロルト部隊と現代との対比がコミカルなようでいてなかなか怖い。
2019年7月7日日曜日
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