2019年11月3日日曜日

映画『芳華-Youth-』

2017年 監督:フォン・シャオガン
製作国:中国
at ギンレイホール




この予告編見たら、軍の歌劇団“文芸工作団(文工団)”に所属する若者たちが時代に翻弄されながらも力強く生きる壮大なドラマ、、と思うじゃん。
当たらずも遠からずなんだけど、結構期待を裏切ってくる。

語り部であるスイツ(チョン・チューシー)が冒頭に主人公はリウ・フォン(ホアン・シュエン)とホー・シャオピン(ミャオ・ミャオ)の二人である、というのが後々までジャブのように効いてくる。
誰からも愛されて頼りになり"善人"認定されている模範兵リウ・フォンと、農村の貧しい出自で文工団に入団したシャオピンが、この歌とダンスに溢れた文工団でどんなドラマを見せてくれるんだろう。
なんて考えてしまうと、お前そっちかい!とか抜けるんかい!とか脇役だと思っていたスイツが出しゃばりすぎて実は主人公お前なんじゃないんかい!とかいろいろ突っ込むことになる。
中でも文工団での悲しみの大宴会シーンは、主人公であるシャオピンが見切りを付けた団体というレッテルを貼った上で見ることになるので、寂しい悲しい以外にお前らシャオピンちゃんをよくも、っていう冷めた視点も加わって面白い。

それにしても若者たちの青春の場(醜い面も含め)みたいな平和な所にいたはずのリウ・フォンとシャオピンが辿る道のりの落差がすさまじい。
シャオピンはよく復活したよなぁ。

戦闘シーンはばりばりのCGだけど結構残酷で迫力があった。

予告編見て楽しみだったダンスシーンだけど、あまり多くなかった。
最初の方はダンスというかこれはもしや美脚をひたすら愛でる映画なのかと思ったけどダンスシーンがなければ美脚の出番も無い。(水着シーンはある)

ダンスシーンの少なさの不満はあるけど、予測し難いストーリー展開や、いじめや恋愛や時代や戦争やらの様々な残酷が詰まっているところとか、そんな中で主人公二人のラストの温もりにはほっこりさせられたりして、面白い映画だった。

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