2020年1月12日日曜日

映画『新聞記者』

2019年 監督:藤井道人
製作国:日本
at ギンレイホール




「あなたはこの映画を信じられるか」
って予告編が言っているけど、なかなか信じがたいよね。
世の中には本人達は真面目に作っているのにいろいろおかしすぎてB級映画認定されるものもあるけど、これってどっちなんだ。
真面目に作ったのか、それとも真面目に見せかけたコメディ映画として作ったのか。

まず、内閣情報調査室の青みがかったありえないくらい薄暗いフロア見たとき笑いそうになった。
国のため、と不正を働く本拠地がこの描写って、ギャグでしょ。違うの?どっちなの?
この薄暗い部屋で職員達がせっせとtwitterでコメント拡散して情報操作しようとしているのも笑える。さすが悪の組織。
あと、松坂桃李とW主演のシム・ウンギョンは一応帰国子女の設定で日本語がたどたどしいということになっているけど、演技力があるせいか逆にそのたどたどしい日本語が大根役者以上の棒読みに聞こえる。
これも何度かギャグなんだろうかと悩んだ。
田中哲司のノリノリの悪役も、ちょっと笑わせようとして悪ノリしてるんじゃないかと思ったけど、どうなんだろう。
さらにはストーリーも大分実際の事件に即した話も出てきて本格的ながら、主題となる事件のあまりに現実離れした話にはギャグかと思う。
あと松坂演じる杉原の妻(本田翼)があまりに夫への理解がありすぎる。
夫は頑張っているんだから帰りが遅くてもしょうがないよね。頑張っているんだから破水して助けを求めて電話しても出なくてもしょうがないよね。出産に立ち会えなくてもしょうがないよね。
。。。昭和か!

これらを本当にこれでいいと真面目に作ったのか、俄に信じがたいながら、数年後にはB級映画扱いされていることは間違いなさそうだ。
というのが見たあとの感想だけど、公式ページ見ると松江哲明とか是枝裕和までもがコメント寄せている。。。
あとネットで検索するとストーリー的に賛否両論あるみたいだけど絶賛する人は怖いくらい絶賛している。

どうせフィクションでエンタメにするなら杉原とシム・ウンギョン演じる吉岡を不倫関係にして、よくできた妻を発狂させるくらいのことをしてくれないと人間味を感じないんだよね。
登場人物がどいつもこいつもステレオタイプで薄っぺらくてギャグかと思ったよ。
あとエンドロールで西田尚美って出て、どこに出ていたのかと思ったら神崎の奥さんが西田尚美だった。
西田尚美ですら脇役の無名女優と勘違いさせるなんて、恐るべし。

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