2021年9月11日土曜日

映画『この世界に残されて』

2019年 監督:バルナバーシュ・トート
製作国:ハンガリー
at ギンレイホール




1948年のハンガリー。
一人で暮らすユダヤ人医師アルド(カーロイ・ハイデュク)は患者としてやってきた少女クララ(アビゲール・スーケ)と知り合う。
クララもまたユダヤ人で今は大叔母の家に住んでいる。
ホロコーストを生き延びた二人の絆の物語。

父娘のような恋人のようなそしてそのどれでもない関係だが、ホロコーストの傷跡と本当の家族の思い出がなにかもっと深いところで二人を結びつける。
この二人の関係がどう変わっていくか。
男女である、一方はいい大人である、一方は成長過程の少女である、そしてスタンリーソ連がハンガリーで権力を得ていく時代背景がある。

少女役のアビゲール・スーケがすごくいい。
きりっとした目が力強くて可愛くて切ない。
16歳にしては色っぽいと思ったら、1998年生まれらしいね。

以下ネタバレ

結構説明が省かれているから解釈が怪しいのだけど、
アルドとクララは男女としての感情をお互い持っていたという認識でいいんだよな。
アルドが再婚を決めたのは党員に目をつけられないようにするための偽装。
失恋したクララは恋人ができるとともにアルドに対する感情が父親に対するような愛情に戻っていった。
スターリン死去のくだりは、結婚する必要なかったとか、クララがアメリカに行ってしまうとか、時代に翻弄され続ける悔しさとか、なんかいろいろあるのだろう。

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