2019年 監督:パオ・チョニン・ドルジ
製作国:ブータン
at ギンレイホール
ブータン映画って初めて見たかも。都会っぽいところで暮らす若い教師(教師見習い?)のウゲン(シェラップ・ドルジ)は、教師なんかやめてミュージシャンになることを夢見ている。
しかしなんやかんやで冬までの期限付きでブータンで最も僻地になる村、ルナナの学校に赴任することになる。
ヒマラヤ山脈にある標高4,800メートルもの高地。
もっと景色をいっぱい見たかったな。
ルナナの人たちが皆いい人すぎる。
悪意というものが存在しない世界。
幸福度No.1へのアンチテーゼとしてか、飲んだくれの親父がいたりもするけど、攻撃性は無いしな。
なかやまきんに君に似た主人公がどうも魅力的じゃないんだよな。
現代の若者っていうことでわざとそういう描写にして、ルナナに来て変わっていくってことなんだけど、変わってもそんなに印象変わらない。。
クラス委員のペム・ザムちゃんが実際にペム・ザムちゃんで実際にルナナに住んでいて実際に家庭崩壊しているらしい。
ペム・ザムちゃんには幸せになってほしい。
こういう田舎の学校もの映画っていつも文部科学省のなんかが付くよね。
まともに勉強できない環境では勉強したい子どもたちで溢れている。
先進国では勉強したくない子どもたちで溢れている。
勉強できるって素晴らしいことだ。
とはいえこれを見た日本の子供が勉強に対して意欲が湧いたとしても一月も持たなさそう。
そもそも勉強が嫌いな理由の大半は教師や授業内容にある気がするし。
思えば我々は最低でも9年は勉強しているんだよな。たかだか数ヶ月じゃ圧倒的に足りない。
以下ネタバレ
ルナナに永住っていうのも違う気がするけど、オーストラリアでミュージシャンっていうのもなんだかな。
あのペム・ザムちゃんの願いを断ってまでやることか。
都会で教師ならいいとか言うと職業差別になるけど、この主人公にいい印象が無いからか、君はルナナに人生捧げたほうが人様の役に立てるんじゃないかと上から目線で思ってしまった。
外国から文化が押し寄せて、伝統文化とかの独自性が失われつつある現代のブータンを描いている作品でもあるらしい。
主人公のように外国へ出ていく若者も多くなっているとのこと。
最後の歌は、外国一辺倒でなくウゲンの心にしっかりとルナナ(伝統)が刻まれているっていう描写とするとテーマとしては合っているのか。