2022年5月21日土曜日

映画『ほんとうのピノッキオ』

2019年 監督:マッテオ・ガローネ
製作国:イタリア
at ギンレイホール




予告編見ての通り、まあキモい。
キモかわいいのもいるけど、どちらかといえばまあキモい。
キモいダークファンタジーっぽい映像を楽しむ映画かな。

ストーリーはカルロ・コロディの原作にたぶんかなり忠実っぽい。
ピノッキオはかなりの悪童。言葉は話せるが生まれたばかりだしね。善悪の区別もつかないしわがままで自分勝手。
ピノッキオのくっきり二重のつぶらな瞳がまた小憎たらしいんだわ。
この1mmも感情移入できない主人公が冒険を通して成長していく物語。
序盤からいきなり自己犠牲の精神見せたりして、悪童なのかいいヤツなのかぶれぶれなんだよなぁ。

かたつむりの粘液で滑るところはめっちゃ笑った。

ロベルト・ベニーニは2002年の全盛期頃に自身の監督脚本で原作に忠実な『ピノッキオ』を作っているのね。
しかも主演でピノッキオを演じていたのか。すげー。

映画『TOVE/トーベ』

2020年 監督:ザイダ・バリルート
製作国:フィンランド / スウェーデン
at ギンレイホール




ムーミン作者のトーベ・ヤンソン(アルマ・ポウスティ)の半生を描いた話。
冒頭から突然の爆撃音とか、石膏だかなんだかのぴちゃぴちゃした気持ち悪い音とか、ああ、嫌い、、って思ったけど全体的には面白かった。
というかラストの映像にすべて持っていかれた。
最初なんの映像かわからなくてぼーっと見ていたけど、ああ、もしかして、って気づいたらぶわーって涙出てきた。
この映像が本編でそれまではただの導入だったとは。

2022年5月6日金曜日

映画『梅切らぬバカ』

2021年 監督:和島香太郎
製作国:日本
at ギンレイホール




都会の古民家で山田珠子(加賀まりこ)は自閉症の息子ちゅーさん(塚地武雅)と二人で暮らしている。
しかしちゅーさんももう50歳だし自分もいつまで面倒見れるかわからない。
珠子はちゅーさんを近くのフループホームに預けることにする。

隣に越してきた一家とか、グループホームと近隣住民との関係を描きながら、気づいたら終わっていた。
77分。
短編小説を引き伸ばして映画化したのかなと思ったけど、監督のオリジナル脚本っぽいな。

隣家の息子がいい奴すぎるとか、いくらなんでも夜中に忍び込むのはないだろうとか、隣家の旦那(渡辺いっけい)とか人はそう簡単には変わらないぞ、とか、いろいろ思うところはあるけど、加賀まりこと塚地武雅は良かったからまあいいと思う。

映画『老後の資金がありません!』

2020年 監督:前田哲
製作国:日本
at ギンレイホール




姑に子供に夫に義妹夫婦に、、そして金。
普通の主婦が慎ましくも日々奮闘するドタバタコメディ。

冒頭からお笑い芸人のピスタチオが芸風そのままで出ている。
それを皮切りにまあいろんな人が出てくる。
キワモノばかり。。よく集めたもんだ。
面白いのはこうキワモノを集めまくるとある程度演技の評価の高い役者まで皆キワモノに見えてくる。
いろんな役者をお前キワモノだったのかと再認識してしまった。

キワモノさん達

友近
クリス松村
スリムクラブ
佐々木健介&北斗晶
三谷幸喜
竹原芳子
毒蝮三太夫
哀川翔
石井正則
柴田理恵
加藤諒
藤田弓子
竜雷太
高橋メアリージュン
神保悟志

使う意味のない安っぽいCGとか含めて、たぶん意図的に胡散臭い空気づくりをしているんだろうな。
だからこそか、最後はギャップで地味にじわっとくる。
こういうノリは2時間ドラマでやってくれと最初の方は思っていたけど、最後まで見て損はない。
浪費の激しい姑とか頼りない夫とか、怒り心頭で即離婚しそうだけど、奮闘した先にこそ見えてくる想いがある。

主演天海祐希。
この人、顔もスタイルも昔と一切変わらないよね。本当に50代かよ。っていう意味ではキワモノ。
夫役に松重豊。おっとりした役が絶妙に素晴らしい。この人も名優なんだけどキワモノといえばキワモノか。
姑役草笛光子。天海祐希もたいがいだが、この人もう90近いんだぜ。60代くらいにしか見えない。キワモノ。。
義妹役に若村麻由美。この人も『フィレンツェの風に抱かれて』の頃と変わらない美しさ。
娘役に新川優愛。かわえー。