2024年6月29日土曜日

映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

2014年 監督:ジョン・ファヴロー
製作国:アメリカ
Amazonプライム




一流レストランの総料理長のカール・キャスパー(ジョン・ファヴロー)は、人気ブロガーである評論家と対立したことを契機にどん底に滑り落ちる。
で、フードトラック始めました。アメリカ横断。

ロードムービーかと思っていたらなかなか出発しない。
後半少し旅したって程度だったものの、全体的には飽きずに見ることができる。
こういうのギンレイホールで上映してそうだが見た記憶ないからやってないはず。

料理人の所作って美しいよね。
冒頭で料理シーンをじっくり見せてくれるからそれでだいぶ引き込まれる。
主演(監督脚本も)のジョン・ファヴローは料理経験が豊富なんだろうか。なかなかの包丁さばき。
料理人とかこういう手に職を持っている系の職業って、その技術でどこ行っても食べていけそうでいいよな。

2014年頃ってtwitterが急速に広がっていた時期か。
あの評論家はカールのファンだし、カールに発破をかける意図もあったのだろう。
定番も大事だがカールの本領が発揮されていない。
そしてブロガーとして読み手を楽しませるためにちょっとした皮肉を混ぜ込んだり。
SNSに慣れていなく煽り耐性0のカールはブチ切れる。
こういうズレの微妙さが面白い。
ただ、後のシーンで、写真を要求する厚かましい警官に文句も言わずに対応したのは成長なのかなんなのか。時代に迎合するのはつまらないぜ。

登場人物の関係性とかをほどよく小出しに見せていく脚本はなかなか上手い。
ああ、離婚していたのかとか、リーバって何者よ?とか。
リーバのくだりはスカーレット・ヨハンソンだと?ダスティン・ホフマンだと?っていう畳み掛けまでしてくるし。
あと、名前だけ出ていた元夫がロバート・ダウニー・Jr。

不満なところを挙げれば、やっぱりがっつりロードムービーを見たかった。
旅を通じて親子の絆がとかまあいろいろあるものの少し物足りない。
それにしてもこの10歳くらいの息子のパパ大好きっぷりはアメリカじゃ普通なんだろうか。息子は最初から心開いているから楽勝なんだよね。
それと、ロードムービーの始まりと、天才カールの本領が発揮されるのが重なるはずが、フードトラックの料理がキューバのソウルフードって、、なんかもう料理のジャンルが違うじゃん。
それが「激ウマ」だとしてもカールの培ってきた技術や才能が十分に発揮されているように思えず少し消化不良だった。

0 件のコメント:

コメントを投稿