2005年9月28日水曜日

映画『ココニイルコト』

2001年 監督:長澤雅彦
BS2 録画


ココニイルコト

真中瞳初主演作。
普通期待しないよな。
どんなもんだろと思って見てみたのだけど、真中瞳がなかなかいい。
傷つきそうになると自分の内側や別の場所に逃避することで身を守ってきた女。
防衛の一手段として周りとは距離を置き、ある意味人を馬鹿にしたような態度の女。
そして微妙にプライドが高い、っていう女を素直に演じている。
というか役柄と素がかなり近いんだろうな。

広告代理店のクリエイティブ局にいた相葉志乃(真中瞳)は、上司の橋爪常務と不倫関係だった。
ある日常務夫人から手切れ金を渡された上、大阪支社の営業局に飛ばされる。
そこで中途入社の前野悦朗(堺雅人)という「まあええんとちゃいますか」が口癖の男と出会う。
って話。
恋愛物ではない。
かといって人生賛歌とか教示的な話でもない。
日々の些細な出来事を淡々と描くってわけでもない。
じゃあ何なの?っていうとよくわからないんだけどそれほどつまらなくはない。

2005年9月25日日曜日

一日テレビ

連休だしってことで昨日友人二人と飲みに行く。
家に帰ってHDDレコーダーの演歌番組を見ているうちに気付いたら寝てしまったらしく朝の5時になっている。
布団引いて寝る。いや、寝ようとしたのだけど全然寝れなくて、うんうんうなっているうちにもう起きちゃえと思って起きる。
朝6時。
日曜のこの時間に徹夜以外で起きていたことは10年ぶりくらいかもしれない。
テレビをつけるがさして面白い番組があるわけでもないため、HDDレコーダーの演歌番組を見る。

HDDレコーダー160Gがもう少しでいっぱいになるくらいに映画やら歌番組が入っていて、ほとんど見てないのばかりだからとりあえず歌番組から見てカット編集していこうと思う。
ひたすら見てひたすらカットして。
夕方7時頃に疲れてやめる。
9Gくらいしか余っていなかったのが30G余裕ができる。
しかし歌番組はまだ半分くらいしか処理できていない。

2005年9月24日土曜日

映画『大酔侠』

1966年 監督:キン・フー
BS2 録画


大酔侠

アジア映画界の二大巨匠キムギヨンとキンフー。
そのキンフーの監督二作目。
武侠映画。

囚人護送の一行の前に現れた白ずくめの男。たたずまいがりりしく一角の人物っぽい。
この男が持ってきた書状が、かごに乗っている長官に渡される。
「首領を釈放せねば命はないと思え」
なにぃ!主人公かと思ったら悪役なのか。
丘の上に次々姿を現す盗賊一味。
大虐殺の始まり。
白ずくめの男が最後の護衛兵を剣で突き刺すとその切っ先は長官のかごにも突き刺さり、かごの中の長官が突如現れた剣の切っ先に驚くシーンが一瞬挿入される。
外からは見えないかごの中、かごの中からはよく伺いしれない外、この二つを人を貫いた剣で一気につなげてしまうといういかしたシーンにしびれる。

長官は生きて盗賊一味に捕らえられる。
この長官は総督の息子のため、盗賊の首領と人質交換しようとしているらしい。
総督に手紙を書き、交渉役を一人派遣させようとする一味。
ただ、盗賊の下っ端は交渉役に「金のツバメ」が来ることをなにやら恐れている様子。
「金のツバメ」とは首領を捕まえたやつらしい。そいつが主人公か。

場所は変わり飲み屋に現れた若き女性。
実はこの女性が「金のツバメ」。
「金のツバメ」がいかに強い奴なのかっていうのは盗賊一味による腕試し的見せ場で紹介される。
こういう紹介って王道の展開なのに、この腕試しシーンは余計な台詞も無くコンパクトに凝縮された構成が結構な緊張感になって面白い。

さて、「金のツバメ」は力いっぱい放り投げられた数枚の穴あき銭を箸をひょいひょいと振っただけで全て一絡げに通してしまうという超絶技巧の持ち主であった。
少しも危なげのない武道の達人。
盗賊団の首領を捕まえるほどの腕の持ち主なんだから簡単に長官を取り戻しそうな感じ。
しかしそう簡単にはいきませんよ。
上には上がいる。
「金のツバメ」がどんな達人だろうが、顔を白く塗りたくった変人と正面から対峙したら動揺して不覚もとるさ。
(後にはナイフが突き刺さらない鉄の肉体の持ち主で手から白い煙を放出する怪人まで出てきて赤子のように一ひねりされるし)
さあ、この映画のタイトルは大酔侠。
ということでもう一人、ただの酔っ払いと見せかけて実は武道の達人という人物が出てきていつのまにか主役が酔っ払いに移行する。
同時に誰よりも強く美しく、そしてりりしかった「金のツバメ」はひとりのか弱き女性になる。
ちょっと人間離れした一人の女武道家が、急に女になる瞬間。
毒針の毒にうなされる姿なんか恐ろしく官能的。

「金のツバメ」を演じたチェン・ペイペイは最近では『グリーン・デスティニー』で碧眼狐役を演じたりしている。

2005年9月18日日曜日

映画『ライフ・アクアティック』

2005年 監督:ウェス・アンダーソン
at ギンレイホール


ライフ・アクアティック

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のウェス・アンダーソン作品。
船の断面セットを移動するシーンはよかったな。

映画『メリンダとメリンダ』

2004年 監督:ウディ・アレン
at ギンレイホール


メリンダとメリンダ

とあるレストランで劇作家達が議論を交わしている。
喜劇と悲劇、どちらが深いか。
という議論は面倒なので一人の男がある提案をする。
と、映画が始まってからずっと眠くてどんな提案だったか忘れちゃったんだけど、提案男はあるストーリーを語りだすのね。
ある夫婦のホームパーティに一人の女性が訪れてくる。夫婦はその女性の訪問にひどく驚く。そして女性は精神的にひどく病んでいる。
といった導入的ストーリー。
この導入を受けて喜劇作家と悲劇作家の二人が同時にそれぞれの観点で設定とストーリーを作り出し始める。
そして眠気が最高潮に達して暫く寝る。

一つの導入要素から始まり同時に展開する喜劇的視点と悲劇的視点のストーリー。
二人の劇作家がお互いのアイデアを取り入れながらストーリーを形作っていく。
(歯科医を紹介されたりピアニストの恋人を見つけたり飛び降り自殺しようとする女がいたり)
お互い、っていうか書き出してみると悲劇が先にありきでその後に喜劇が救うって構成だったか。
運命のいたずらや登場人物の楽観的悲観的な思考の違いから悲劇と喜劇に分かれるとかじゃなくて、もうシチュエーションから全く別のストーリーが展開する。
悲劇作家ならこう作る、喜劇作家ならこう作るっていうのを見せてくれるのは面白いんだけど同時進行する面白さがもっとあればよかったのに。
悲劇も喜劇も独立した話ってわけでもないし、密接に関係するってほど交錯しないし、ってことでどうも中途半端な印象になる。

ホームパーティにやってきた女性を演じるのはラダ・ミッチェル。喜劇版、悲劇版共にラダ・ミッチェル。
他は喜劇版と悲劇版で役者は全部違う模様。
喜劇版のウィルフェレルが面白い。

2005年9月17日土曜日

映画『リトル・ストライカー』

2000年 監督:ジョン・ヘイ
BS2 録画


リトル・ストライカー

母と二人で暮らす少年ジミーはサッカーが得意。
しかし人に見られているとなぜか調子が出ないという体質。
ジミーはマンチェスターユナイテッドのファンで溢れる学校内で数少ないマンチェスターシティのファン。
そしてチビ。
ということでいじめられっこ。
そんなジミーが勇気と自信をつけて活躍する物語。

なかなか爽やかな小品。
サッカーシーンはレベルが低い気がする。ゴール前でボール止めて一度助走をつけてからシュートって。

2005年9月16日金曜日

飲み

会社の研修の時一緒だった同期から誘いが来たので行ってくる。
3×3。
初対面の人と話すっていうのは気力がいるもんだな。

2005年9月11日日曜日

映画『サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS』

2000年 監督:本広克行
BS2 録画


サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS

人っていうのはもっと常に頭の中でいろんな思考がぐるぐる廻っているもんだと思うんだけど、思念が全く出ない状態が何度もあるっていうのはどういうことだろう。
流れ出る思念の内容があまりに単純すぎて納得できない。
IQ180以上という設定に納得できない。
不自然なことだらけなのに自分がサトラレだと気付かないのが納得できない。
カメラの動きがテレビドラマ的に面白みもない流麗さでうざい。
音楽がうざい。
無人島での水のかけあいシーンや0号の妄想シーン等絶対真面目な意図では撮ってないはずだが、結局どんなコメディーに仕立て上げたかったのかが分からない。

見たらそれなりに面白いかなと思って見てみたけど、あんまし面白くなかったので1.5倍早見再生で見る。
藤木悠が出ていたらしいけど、何役だったんだろう。町内会長かな。

2005年9月10日土曜日

etc

昨日会社の飲み会で、終わって帰ろうとしたら自転車の前輪がパンクしている。
面倒なのでおかまいなしに乗ってがこがこいわせながら家に帰る。
家に着いて一応前輪に空気を満タンに入れておく。

今日下に下りて前輪をチェックするとまたぺちゃんこだ。
やっぱりパンクか。蒲田まで自転車を歩いて引っ張っていく。
パンクと一年くらい前から付かなかったライトの修理も依頼する。

一時間くらいかかるというのでドトールでアイスコーヒーを飲む。
プログラムの本を読む。
隣の隣の席に中学生か高校生くらいの今風女の子が二人座る。
「本当今日は最悪だよ」「あーむかつく」「これからユカんちに行くらしいよ。リエさん。」「どうする?」
なにやら誰かに電話をし出す女の子。
「あたしたちこれから行くから待ってて!ユカんちの下で!」
電話を切る女の子。
「あの子なんとも思ってないみたいだよ。あたしらがこんなにぶち切れてるっていうのにさ。」
「なんなの!」
「ねえ、早く行かなきゃ」
席に着いて三分くらいで速攻去って行った女の子。
話の内容はよく聞いてなかったからわかんないが、とにかく切れまくっていてやかましかった。
やっと静かに本が読める。

続いて一人若い男がやってくる。
席に座っていた男がやってきた男に声をかける。
「おー!!久しぶりぃ!」
間髪いれずガシャン、シャラシャラとでかい音がするのでなんだと思って顔を上げると、男がアイスコーヒーを倒してしまっている。
床にこぼれるコーヒーと細かい氷。
迎えた男は「いきなしそれかよ」とギャハギャハ笑う。
おしぼりで拭いていたと思ったら暫くして店員がモップ持ってやってくる。
少しして気付くと男二人は帰って店員が一生懸命一人で掃除していた。

暫くして大学生風の女の子が二人やってくる。
先ほど男がアイスコーヒーをこぼしていたテーブル席に座る。
1,2分後に再び顔を上げるといつのまにか女の子二人は最初に座ったテーブル席の隣のテーブル席に座っていた。

1時間くらい経ったので自転車屋に戻る。
代金支払ってこぎ出す。
前輪後輪空気はいっぱいに入れられてペダルがいつもより軽く感じられる上、ライトも付くし快適だ。
実家に帰る。

実家から自転車で30分の俺の家よりももっと実家に近いところに住んでいる姉がやってくる。
母親と軽く喧嘩して嵐のように去っていく。
母と夕飯を食う。
くつろいでから帰ろうとする。
家にかかっている東宝のカレンダーの8月が長澤まさみで、取っておいてくれるように先月の頭に実家に帰ったとき頼んでいたことをふと思い出す。
忘れずにとっておいてくれていたので持って帰る。

家に帰って、さあポスターをどこに貼ろうかと悩む。
横の壁の真ん中あたりに貼ってみる。
ヤニで黄色くなっている白壁にぽつんと張られた長澤まさみの水着写真。
殺風景な部屋がいっそうむなしい部屋になった気がする。
いっそのこといろいろポスターを仕入れてきてべたべた貼り付けてみようかな。

2005年9月3日土曜日

映画『バタフライ・エフェクト』

2004年 監督:エリック・ブレス
at ギンレイホール


バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

愛する彼女を救うため、過去に戻って人生を書き換える。って予告編で言っていた。
立ち上がりは変におどろかせる演出が多くてむかっとする。
少年がいきなり包丁持って突っ立っているシーンはホラー映画かと思う。
次第にストーリーが結構ヘビーな展開になってきてうなる。
そうこうしているうちにSFな展開になって、かつあんなに恐ろしかったトニーの変わりようなどコメディーになる。
ラストはそれなりにハッピーエンド。

サスペンス、ラブロマンス、SF、コメディー、いろんな要素が詰まりに詰まった展開。
過去を書き換えるたびに10年近い人生の記憶が頭に入るんだろ?
上書きじゃなくて、追加だろ?
全てが全て入るわけじゃないみたいだけどさ、それでももうエヴァンの脳みそはパンク状態になってるんじゃないの?
それと過去の一つの事件を書き換えたらその後の事件も全く同じにはならないんじゃないの?
っていう細かいことはまあどうでもいいや。

映画『ベルリン、僕らの革命』

2004年 監督:ハンス・ワインガルトナー
at ギンレイホール


ベルリン、僕らの革命

会員カードの有効期限が切れているのに普通に入れた。
一本目を見終わった時にカードの更新をする。6回目。

金持ちの豪邸に忍び込み調度品をぐちゃぐちゃに配置しなおし、かつ物は一切盗まないという犯罪者集団がいた。
エデュケータ-ズと名乗る彼らの行為はベルリンの金持ち層を震え上がらせた、なんてことはなく。
金持ちばかりが優遇される社会に不満を募らせ革命魂に燃えるエデュケータ-ズのヤンとピーター、そしてピーターの恋人ユールの物語。
そしてあるきっかけで彼らに誘拐されてしまう富豪のハーデンベルクというおっさん。

人の家に忍び込んでいたずらしたり金持ちに文句たれたりする前に自分で必死こいて金儲けして儲けた分全額貧しい人に寄付すればいいのに。
きっと何年かかっても貧富の差はなくならないしおっさんが言うように世界の金融関係が崩れるんだろうけどさ。
「きっと君たちはいつまでも変わらない」っていう理想はそうあってほしいという理想で実際には年をとるごとにどんどん理想は破綻していく。
男二人と女一人の関係にしたって本当にそれでいいのか?
いつまでも仲良し関係は続かないだろう。
青春の一時期は情熱的で浅はかで、そしてわがままで。だからいつも危なっかしいんだけどなんでもありな感じで面白いよな。
その面白さに加えて「その先」を意識させる映画。本当に変わらずにいられるだろうか。

エデュケーターズの理想に対して意味づけを与える人物にハーデンベルクというおっさんがいる。
このおっさんは金持ちでかつ貧乏人ユールの人生を破綻させている。
つまり敵なんだけど、次第に打ち解けて一緒にポーカーしたりして、なんか暢気。
おっさんもなんだか若者にこびうってるみたいな気もしないでもない。
エデュケーターズの理想の成果はユールの借金を無くすことができたことと、仕事におわれて周りや過去が見えなくなっていたおっさんに一時立ち止まる時間を与えたことか。
偶然の産物なんだけど、とにもかくにも彼らの理想と行動が起した産物であることに間違いはない。

手持ちカメラの映像は結構面白い。
126分は少し長いかな。