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「幻の作品」と呼ばれるのは同年に公開された『キング・コング』のプロデューサーディノ・デ・ラウレンティスによって闇に葬られたかららしい。
巨大な費用を投じてリメイク権を取得した彼の逆鱗に触れたらしいが、この映画を見ていたらあまりのくだらなさにどうでもよくなったのではないか。
しかしよくここまでつまらない映画を作ったもんだ。
女性映画監督のルースはジョンボンジョビみたいな金髪の青年レイをスカウトする。
で、まあいろいろあってクィーンコング出現だ。
むちむちの女性がたくさん出てくる。
女性が逞しく、男性は頭が悪く情けない。ウーマンリブ全盛の頃か。
強い女性達の中でも最強なのがメスゴリラの怪物クィーンコングだが、ルースを中心としたアクティブな女性集団とクィーンコングは敵対関係にある。
なぜかって愛しいバカ男レイを取り合う恋敵同士だから。
どちらもレイを強引にものにしようとする所は変わらないのだが、メスゴリラはその潤んだ瞳で誰よりも乙女な女性だった。
かわいい女だ。
レイを探して街で暴れているうちにいつのまにか女性解放運動のシンボルに祭り上げられるクィーンコング。
抑圧された女性達は一斉に立ち上がった。
しかし負けたのは男どもではない。男達は最初から皆情けなくて敵にすらならない存在なのだから。
じゃあ誰が負けたかってそれは世の女性達に守られてしまったクィーンコングに恋人を奪われたルースなのであった。
女性解放運動における理想の女性像のようなかっこよくて強いルースは女性達によって葬られ、ルースは泪を流してドレスを着た一人のか弱い女性へと立ち戻るのであった。(ルースの最後の台詞に少々疑問があるものの・・・)
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