2006年3月21日火曜日

映画『南方飛行』

1935年 監督:ピエール・ビヨン
BS2 録画


航空版西部劇といった趣き。
馬車は飛行機に、広大な荒野は砂漠に、人格のない戦闘集団アパッチはアフリカの部族に。
決して着陸してはいけない砂漠に不時着すればどこからともなく現れた戦闘集団が殺しにやってくる。

郵便飛行士のベルニスは今は大使の妻となっているジュヌビエーヴに呼び出され、休暇をとってパリに帰る。
幼少の頃から惹かれあっていた二人は駆け落ちする。
大使の妻を奪う駆け落ちをしながらも勤め先には自分の居場所を報告する律儀なベルニス。
ちょうど人手が足りないときで、休暇中にも関わらず飛行を命じられたベルニスは使命感から仕事を引き受ける。
一人残されたジュヌビエーヴは両親達に見つかってしまうが、叔母の計らいでなんとか逃げる。
と、ここまではベルニスとジュヌビエーヴのメロドラマっぽくて、夫のおっさん大使は権力にものをいわせた嫌な奴だったのだけど、大使と叔母の話し合い中に実は大使は結構愛情深い男だと分かり、同時にヒロインのジュヌビエーヴがどうしようもなくアホに見えてくる。
いいとこのお嬢様ジュヌビエーヴはぬくぬく育って苦労も知らず、節約という言葉も知らず、わがままで高慢な女に見えてくる。
そんなジュヌビエーヴに恋してしまった真面目で情に厚いナイスガイベルニスの運命はというと・・・

ラストはあまりに予想外、あまりのあっさり感にぽけーっとしてしまう。
原作サン=テグジュペリ。

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