2007年 監督:エミール・クストリッツァ
at ギンレイホール
冒頭からノー・スモーキング・オーケストラのあの音楽で、ああ、クストリッツァ。
クストリッツァの映画を見る場合、この騒々しさに乗れない場合は疲労を感じてしまうのだけど、乗れた場合は最高に楽しくなる。
この作品はというと、ちょっと疲れた。
ギャグの切れがいまいちのため。
山あいの田舎町で祖父と二人で暮らす少年ツァーネ(ウロシュ・ミロヴァノヴィッチ)が、祖父から言いつけられた3つの依頼を果たすために都会に出てくる。
1.牛を売ってそのお金で聖ニコラスのイコンを買う
2.好きなお土産を買う
3.花嫁を見つけて連れ帰る
ツァーネは都会の女性の美しさと色っぽさに目を奪われるのだけど、中でも通りすがりの女学生ヤスナ(マリヤ・ペトロニイェヴィッチ)に一目ぼれして猛アタックをかける。
娼婦やマフィアや殺し屋兄弟も絡んできてどたばた度は最高潮に。
戦争や政治は前面には押し出されていないのだけど、街はほぼ無法地帯で殺しは日常茶飯事となっている。
借金を返せない人はあっけなく銃殺されて棺桶に突っ込まれ、止めに手榴弾で火葬とか。
残酷なんだけど残酷に描かないのはいつもどおりで、銃撃戦なんていうのもノー・スモーキング・オーケストラの音楽に乗せて子供達が遊びで戦争ごっこしているような感じ。
それにしてもヒロインのマリヤ・ペトロニイェヴィッチが綺麗だな。
素人だったのにクストリッツァに見出されていきなりヒロインに大抜擢されたとのこと。
このヒロインだからこそ漫画のような救出劇も恋愛劇も楽しめる。
発明好きの祖父役には『ライフ・イズ・ミラクル』で郵便配達員役をやっていたアレクサンダル・ベルチェク。
スキンヘッド兄弟のでかい方はノー・スモーキング・オーケストラの一員でクストリッツァの息子でもあるストリボール・クストリッツァ。
他、ミキ・マノイロヴィッチやリリャナ・ブラゴイェヴィッチも出ている。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿