2010年6月8日火曜日

映画『明日、陽はふたたび』

2000年 監督:フランチェスカ・アルキブジ
BS2 録画


明日、陽はふたたび

冒頭、夜中、地震が起きたらしい。
それも建物が崩壊するほどの大地震。
パニックになりながら広場に逃げ延びた住民達は、追い討ちをかけるように消えた電気に一斉に悲鳴を上げる。
ばらばらだった悲鳴が一体になった後の暗闇と静寂。
暗闇の中で「それから数年後」というのをなぜか切に希求したものの、まだまだ地震の夜は続いている。
これはなかなか先は長いぞという予感。

舞台は1997年9月のイタリア中部カッキアーノ。
この地震は実際に起きたアッシジの大地震。

大きな展開も無く、なんでこんなかったるい映画見てるんだろうと思いながらもなぜか再生を停止する気は起きずに見続ける。
いやぁー、停止しないでよかったな。
ラストは涙出るし。
清々しい気持ちになった後の、少女のあのなんともいえない表情、希望と絶望の裏表の中で切ないようでいて生命の力強さで満たされているようなあの表情がとても印象深い。

かったるい理由は群像劇だからだろう。
登場人物は多い。
町の助役夫妻とその二人の息子。
いつも一緒の仲良し女の子。
ゲイと精神に少し障害をきたした母親。
教会のフレスコ画修復に来たイギリス人とその妻。
小学生の女性教師。
等々。
地震により関係が崩れたり再構築されたり新たにつながりができたり。
登場人物覚えた後に見る2回目が一番面白いかも。
人間っておもしろいなぁと思うくらい様々な在り方が描かれているから。

0 件のコメント:

コメントを投稿