2008年 監督:ジュリオ・マンフレドニア
製作国:イタリア
at ギンレイホール
1983年のミラノ。
労働組合員のネッロ(クラウディオ・ビシオ)は熱血漢だがその型破りな手腕により組合から追い出されてしまう。
そして新たにネッロが行き着いた先は精神病院の元患者達で構成される協同組合だった。
手紙の切手張りなど、慈善的に与えられた仕事を無気力にこなすだけの組合員に対し、ネッロは床張りという本格的な仕事を彼らに持ちかける。
釘を打ち出す機械でガンマンごっこしたりして常に危なっかしいけど、寄木張りという意外な才能を発揮して大成功する。
ただしその大成功は映画のせいぜい中盤くらいに起こるので、もうひと波乱待ち受けているのだが。
悲しみと笑いが程よく配合されて軽快に話が展開するので面白い。
実話に基づく映画らしい。
というよりなにより、ネッロの恋人サラを演じたアニタ・カプリオーリが美しい。
美しいというほど美人な顔立ちというわけでもないけど、段々気になりだしたらもう彼女に釘付けになる。
1973年生まれらしいがそんなに映画には出ていないみたいだ。残念。
2011年12月18日日曜日
映画『未来を生きる君たちへ』
2010年 監督:スサンネ・ビア
製作国:デンマーク/スウェーデン
at ギンレイホール
重厚なドラマって胡散臭かったり重いだけで面白くなかったりするけど、これはかなり面白かった。
医師のアントン(ミカエル・パーシュブラント)はアフリカの難民キャンプで医療活動に従事し、たまに?デンマークに帰ってくる。
妻とは別居中で、息子のエリアス(マルクス・リゴード)は学校で陰湿ないじめにあっている。
そして母親を失ったばかりの転校生のクリスチャン(ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン)は、いじめられているエリアスを助けたことで二人は友達になる。
物語はアントンを中心にして難民キャンプと平和なデンマークの街が交互に描かれ、二つの土地でアントンはぞれぞれある選択を迫られる。
選択というか行動かな。
人は理不尽な暴力に直面したときにその人間性を問われることになる。
人間性という言葉が曖昧なように、何が正解なのかは難しい。
暴力に対して暴力で対抗するか、それとも非暴力の信念を貫いて「あいつは人間のクズだ」と裏で罵倒して溜飲を下げるか。
問題の解決、という意味合いではいずれにしても根源的な解決に繋がる確実な方法は分からない。
暴力は復習の連鎖を生み出す可能性をはらみ、非暴力は暴力者を野放しにすることでもあり、実際暴力おやじの息子もまた暴力者だから未来にも繋がらない。
っていうお話。
面白いのは難民キャンプと平和な街をアントンという一人の医師によってスムーズに繋いでいるところ。
これが両者が独立しちゃっていたら、平和な街の問題なんてちっぽけでくだらなく見えてしまう。
二つの土地では「悪」のレベルが段違いだけど、アントンの視点が媒介になることで、いじめっ子や確実にいそうな暴力おやじという存在が陰ることなく、紛争地帯で精神の麻痺した殺人鬼集団と相乗して並び立っている。
僕は高所恐怖症じゃないけど、何度も登場する高所が金玉縮み上がるほど不安定で怖い。
一歩先に死がある高みから悠然と街を見下ろす転校生のクリスチャンが次第に神が乗り移ったような狂気に走っていく。
初め弱弱しい感じの少年だったのが、肩をいからせて世界中の怒りをその小さな身体に宿すような狂気に。
この狂気は、母の死に直面して悲しみの中死を受け入れるのではなく、死を存在しないもののように拒絶することで怖いもの知らずになるような狂気であって、心理武装した心の内側では誰よりも死を恐れている。
そんなクリスチャンの狂気に対して、がちゃ歯で愚鈍そうな顔したエリアス君の優しさが際立ってくる。
なんていい奴なんだ。
エリアス君の体は死や恐怖よりも強い思いやりで作られている。
製作国:デンマーク/スウェーデン
at ギンレイホール
重厚なドラマって胡散臭かったり重いだけで面白くなかったりするけど、これはかなり面白かった。
医師のアントン(ミカエル・パーシュブラント)はアフリカの難民キャンプで医療活動に従事し、たまに?デンマークに帰ってくる。
妻とは別居中で、息子のエリアス(マルクス・リゴード)は学校で陰湿ないじめにあっている。
そして母親を失ったばかりの転校生のクリスチャン(ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン)は、いじめられているエリアスを助けたことで二人は友達になる。
物語はアントンを中心にして難民キャンプと平和なデンマークの街が交互に描かれ、二つの土地でアントンはぞれぞれある選択を迫られる。
選択というか行動かな。
人は理不尽な暴力に直面したときにその人間性を問われることになる。
人間性という言葉が曖昧なように、何が正解なのかは難しい。
暴力に対して暴力で対抗するか、それとも非暴力の信念を貫いて「あいつは人間のクズだ」と裏で罵倒して溜飲を下げるか。
問題の解決、という意味合いではいずれにしても根源的な解決に繋がる確実な方法は分からない。
暴力は復習の連鎖を生み出す可能性をはらみ、非暴力は暴力者を野放しにすることでもあり、実際暴力おやじの息子もまた暴力者だから未来にも繋がらない。
っていうお話。
面白いのは難民キャンプと平和な街をアントンという一人の医師によってスムーズに繋いでいるところ。
これが両者が独立しちゃっていたら、平和な街の問題なんてちっぽけでくだらなく見えてしまう。
二つの土地では「悪」のレベルが段違いだけど、アントンの視点が媒介になることで、いじめっ子や確実にいそうな暴力おやじという存在が陰ることなく、紛争地帯で精神の麻痺した殺人鬼集団と相乗して並び立っている。
僕は高所恐怖症じゃないけど、何度も登場する高所が金玉縮み上がるほど不安定で怖い。
一歩先に死がある高みから悠然と街を見下ろす転校生のクリスチャンが次第に神が乗り移ったような狂気に走っていく。
初め弱弱しい感じの少年だったのが、肩をいからせて世界中の怒りをその小さな身体に宿すような狂気に。
この狂気は、母の死に直面して悲しみの中死を受け入れるのではなく、死を存在しないもののように拒絶することで怖いもの知らずになるような狂気であって、心理武装した心の内側では誰よりも死を恐れている。
そんなクリスチャンの狂気に対して、がちゃ歯で愚鈍そうな顔したエリアス君の優しさが際立ってくる。
なんていい奴なんだ。
エリアス君の体は死や恐怖よりも強い思いやりで作られている。
2011年12月11日日曜日
熊木杏里TOUR 2011「and ... Life」 IN 東京国際フォーラム
熊木杏里のコンサートに行ってきた。
開場準備に時間がかかっているとかで大分またされ、開場が遅れた分開演時間もずれて17:20過ぎから漸く始まる。
幕が開く前からいきなり大音量で歌声が聞こえる。
アカペラで「hotline」のサビ。
しかも第一声からファルセットの高音が掠れて変な声になっちゃっている。
こっちまで恥ずかしい感じがしながら幕が開いてピアノに向う熊木杏里が登場する。
幕が開いた後も何度も高音に失敗しているので、どうも最初に声が掠れたのはたまたまじゃなかったらしいと気付いて愕然とする。
今年の頭のコンサートでは音を外しまくっていたけど、ついに高音すら決定的に出なくなってしまったのか!
2曲目「Hello Goodbye & Hello」。
楽しみにしていた曲の一つだが、歌いだしのファルセットが悲しいほどに全然声になっていない。。。
ただ、音程は今年の頭ほど外すことはなく、いつも通りたまに外す程度なので聞きやすい。
3曲目「ひみつ」。
なんか高音もそんなに失敗しなくなってきた。
MCで事務所移籍の話をしていたと思ったら気付いたら曲紹介になっていて「私をたどる物語」。
あまり高音が無いせいか、凄く安定していてしかも今まで聞いた中で最高の歌唱の「私をたどる物語」。
この辺から裏声の高音を失敗する回数もかなり減ってきて、音程も安定しているので一曲一曲が充実した時間になっていく。
中盤辺りで新しいアルバムの中で一番好きな「クジラの歌」が入る。
温まって調子も出てきたところで最高の位置だな。
初めドラムが原始的なリズムを刻みだして、会場になんとなく異様な雰囲気が漂う中、もしやこれはとドキドキしていると耳慣れたイントロが流れ出して確信に変わる瞬間の喜び。
そして肝心の歌も、これがまたぞくぞくするほど圧倒的で素晴らしかった。
(高音も1回くらいしか失敗しなかったし。。)
熊木杏里は地声とファルセットの繋ぎが驚くほどスムーズだし基本的には歌が上手いのだけど、むらがあって上手くいかない時はお遊戯会のように下手くそだったりする。
逆に上手いときは会場全体が呼吸を忘れたかのように歌声だけが切なく澄み渡る瞬間がある。
1曲目でむらがあるとかいう以前に今日はもう駄目かもなんて思ったものの、お気に入りの曲でこんな最高の歌を聴けたのは本当来てよかった。
恐ろしい子!
何曲も歌ってからMCで「これから後半戦ですよ。立ってみる?」という恐る恐るとした呼びかけに何人かぱらぱら立ち上がる。
恐ろしい子!
立っている人がいると見えなくなるし、立ち上がろうか迷っていると、演奏が始まるのを合図として渋っていた観客が綺麗に揃って皆立ち上がる。
座席のある会場での熊木杏里のコンサートでスタンディングなんて予想だにしなかった。
クラシックのコンサートで観客が立ち上がって手拍子しだしたらびっくりするのと同じ感覚。
最近では手拍子要求すら無くなって平穏だったのに、いきなりスタンディングとはなんという飛躍をするのだ。
恐ろしい子!
ただ、まあずっと座っているのも疲れるので新鮮で楽しかった。
曲は全く頭に入ってこなかったけど。
これから毎回スタンディング要求が来そうな予感がする。
座るタイミングが無くてラストの曲まで3曲連続でスタンディングで手拍子していた。
高音が残念だったものの、全般的には今まで行った熊木杏里のライブの中でも満足度はかなり高かった。
※毎回思うけど舞台からの強烈なサーチライトが直撃して太陽拳のように何も見えない時があって、一体何のための演出効果なんだと思う。
開場準備に時間がかかっているとかで大分またされ、開場が遅れた分開演時間もずれて17:20過ぎから漸く始まる。
幕が開く前からいきなり大音量で歌声が聞こえる。
アカペラで「hotline」のサビ。
しかも第一声からファルセットの高音が掠れて変な声になっちゃっている。
こっちまで恥ずかしい感じがしながら幕が開いてピアノに向う熊木杏里が登場する。
幕が開いた後も何度も高音に失敗しているので、どうも最初に声が掠れたのはたまたまじゃなかったらしいと気付いて愕然とする。
今年の頭のコンサートでは音を外しまくっていたけど、ついに高音すら決定的に出なくなってしまったのか!
2曲目「Hello Goodbye & Hello」。
楽しみにしていた曲の一つだが、歌いだしのファルセットが悲しいほどに全然声になっていない。。。
ただ、音程は今年の頭ほど外すことはなく、いつも通りたまに外す程度なので聞きやすい。
3曲目「ひみつ」。
なんか高音もそんなに失敗しなくなってきた。
MCで事務所移籍の話をしていたと思ったら気付いたら曲紹介になっていて「私をたどる物語」。
あまり高音が無いせいか、凄く安定していてしかも今まで聞いた中で最高の歌唱の「私をたどる物語」。
この辺から裏声の高音を失敗する回数もかなり減ってきて、音程も安定しているので一曲一曲が充実した時間になっていく。
中盤辺りで新しいアルバムの中で一番好きな「クジラの歌」が入る。
温まって調子も出てきたところで最高の位置だな。
初めドラムが原始的なリズムを刻みだして、会場になんとなく異様な雰囲気が漂う中、もしやこれはとドキドキしていると耳慣れたイントロが流れ出して確信に変わる瞬間の喜び。
そして肝心の歌も、これがまたぞくぞくするほど圧倒的で素晴らしかった。
(高音も1回くらいしか失敗しなかったし。。)
熊木杏里は地声とファルセットの繋ぎが驚くほどスムーズだし基本的には歌が上手いのだけど、むらがあって上手くいかない時はお遊戯会のように下手くそだったりする。
逆に上手いときは会場全体が呼吸を忘れたかのように歌声だけが切なく澄み渡る瞬間がある。
1曲目でむらがあるとかいう以前に今日はもう駄目かもなんて思ったものの、お気に入りの曲でこんな最高の歌を聴けたのは本当来てよかった。
恐ろしい子!
何曲も歌ってからMCで「これから後半戦ですよ。立ってみる?」という恐る恐るとした呼びかけに何人かぱらぱら立ち上がる。
恐ろしい子!
立っている人がいると見えなくなるし、立ち上がろうか迷っていると、演奏が始まるのを合図として渋っていた観客が綺麗に揃って皆立ち上がる。
座席のある会場での熊木杏里のコンサートでスタンディングなんて予想だにしなかった。
クラシックのコンサートで観客が立ち上がって手拍子しだしたらびっくりするのと同じ感覚。
最近では手拍子要求すら無くなって平穏だったのに、いきなりスタンディングとはなんという飛躍をするのだ。
恐ろしい子!
ただ、まあずっと座っているのも疲れるので新鮮で楽しかった。
曲は全く頭に入ってこなかったけど。
これから毎回スタンディング要求が来そうな予感がする。
座るタイミングが無くてラストの曲まで3曲連続でスタンディングで手拍子していた。
高音が残念だったものの、全般的には今まで行った熊木杏里のライブの中でも満足度はかなり高かった。
※毎回思うけど舞台からの強烈なサーチライトが直撃して太陽拳のように何も見えない時があって、一体何のための演出効果なんだと思う。
2011年12月6日火曜日
12月INFO
- 12月7日(水)午後1:00~3:23 BSプレミアム
- 「キリング・フィールド」1984年・ イギリス
〔監督〕ローランド・ジョフィ - 12月9日(金)午後1:00~2:37 BSプレミアム
- 「黒い罠」1958年・ アメリカ
〔監督・脚本〕オーソン・ウェルズ
えーっと、11月が豪華すぎた分、12月はこんな感じかな。
他にエリザベス・テイラー主演映画が3作ほどあったりするけど。
2011年12月4日日曜日
映画『アリス・クリードの失踪』
2009年 監督:J・ブレイクソン
製作国:イギリス
at ギンレイホール
![アリス・クリードの失踪 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xiz2y9gsL.jpg)
二人の男が黙々と手際よくなにやら作業している。
男達は一人の女性を誘拐する。
用意していたマンションの部屋のベッドに手足を縛りつけた後、裸にひん剥いてジャージに着替えさせる。
女性の裸を前にしても一切性的な感情を起こさずに黙々と予定通りに作業する二人。
職人だねぇ。
実はこういう違和感が伏線になっているのだけどもちろん気付かない。
犯罪のプロのような二人も実は。。
見終わってそういえば登場人物が3人しかいなかったと気付く。
舞台はほとんど部屋の中とはいえ、ちゃんと外のシーンもあるのに、まるで広大な世界に3人しか存在していないかのように誰もいない。
金に対する欲望に基づいた心理合戦のようなものを想像していけど、欲望にぎらぎらしたところは皆無で、じゃあ何があるかというと、家族とか友情とか恋人とかいう人間関係に横たわる愛と呼ばれるものがあって、それをまるでちゃかしているようなブラックユーモアで浮き出すことで、閉塞された世界(社会)でもがく果てしない孤独が対立的に新たに浮上してくる感じかな。
不要なものはすぱっと、かつスタイリッシュに省略し、必要最小限の要素だけで展開するけど、程よい緊張と脱力の波が面白い。
製作国:イギリス
at ギンレイホール
![アリス・クリードの失踪 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xiz2y9gsL.jpg)
二人の男が黙々と手際よくなにやら作業している。
男達は一人の女性を誘拐する。
用意していたマンションの部屋のベッドに手足を縛りつけた後、裸にひん剥いてジャージに着替えさせる。
女性の裸を前にしても一切性的な感情を起こさずに黙々と予定通りに作業する二人。
職人だねぇ。
実はこういう違和感が伏線になっているのだけどもちろん気付かない。
犯罪のプロのような二人も実は。。
見終わってそういえば登場人物が3人しかいなかったと気付く。
舞台はほとんど部屋の中とはいえ、ちゃんと外のシーンもあるのに、まるで広大な世界に3人しか存在していないかのように誰もいない。
金に対する欲望に基づいた心理合戦のようなものを想像していけど、欲望にぎらぎらしたところは皆無で、じゃあ何があるかというと、家族とか友情とか恋人とかいう人間関係に横たわる愛と呼ばれるものがあって、それをまるでちゃかしているようなブラックユーモアで浮き出すことで、閉塞された世界(社会)でもがく果てしない孤独が対立的に新たに浮上してくる感じかな。
不要なものはすぱっと、かつスタイリッシュに省略し、必要最小限の要素だけで展開するけど、程よい緊張と脱力の波が面白い。
映画『この愛のために撃て』
2010年 監督:フレッド・カヴァイエ
製作国:フランス
at ギンレイホール
![この愛のために撃て [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51y-gGc2IIL.jpg)
看護助手のサミュエル(ジル・ルルーシュ)は、突然何者かに襲われ、気絶している間に妊娠中の最愛の妻を誘拐されてしまう。
犯人からの指示は、バイク事故で入院中のある男を病院から連れ出せというものだった。
フレンチフィルムノワールとかサスペンス、というよりアクション映画だな。
序盤は肩慣らし風にのんびり進むが、事件が勃発してからはノンストップで一気に最後まで突っ走る。
85分と短いながらも、短いからこその惜しみなく駆け抜けるスピード感が爽快に面白い。
短くても登場人物は殺し屋とか髭の警部とか段々魅力的になってくるからよくできている。
フランスのフィルムノワールとかアクション映画によく出てくる腐った警察を見ていると、本当フランスには行きたくねぇと思う。。。
妻役のエレナ・アナヤは女性に嫌われそうな顔をしている。
ジル・ルルーシュはブルース・ウィリスでも目指しているのだろうか。
製作国:フランス
at ギンレイホール
![この愛のために撃て [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51y-gGc2IIL.jpg)
看護助手のサミュエル(ジル・ルルーシュ)は、突然何者かに襲われ、気絶している間に妊娠中の最愛の妻を誘拐されてしまう。
犯人からの指示は、バイク事故で入院中のある男を病院から連れ出せというものだった。
フレンチフィルムノワールとかサスペンス、というよりアクション映画だな。
序盤は肩慣らし風にのんびり進むが、事件が勃発してからはノンストップで一気に最後まで突っ走る。
85分と短いながらも、短いからこその惜しみなく駆け抜けるスピード感が爽快に面白い。
短くても登場人物は殺し屋とか髭の警部とか段々魅力的になってくるからよくできている。
フランスのフィルムノワールとかアクション映画によく出てくる腐った警察を見ていると、本当フランスには行きたくねぇと思う。。。
妻役のエレナ・アナヤは女性に嫌われそうな顔をしている。
ジル・ルルーシュはブルース・ウィリスでも目指しているのだろうか。
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