2011年 監督:ミシェル・アザナヴィシウス
製作国:フランス
at ギンレイホール
『THE ARTIST』とはまた変なタイトルをつけたもんだ。
芸術家の自伝映画などでよくありそうだと思ったら『金城武の ピックアップ・アーティスト』とか『エロティック・アーティスト』など数件ひっかかるだけなので意外と今までなかったんだね。
サイレント映画の大スターのジョージ(ジャン・デュジャルダン)既婚は、ジョージを慕う女優の卵ペピー(ベレニス・ベジョ)といい感じになる。
で、トーキー時代が到来するけど、ジョージは「アーティスト」なのでサイレントにこだわり、自主制作でサイレント映画を作るが大コケして大スターから一気に転落していく。
方やペピーはみるみる人気が上がり、いまや国民のアイドルにまで登りつめる。
立場の大逆転。
しかしペピーは今でもジョージのことを想っていた!!
予告編のとおりの内容。
基本サイレントのモノクロ映画になっている。
サイレントだけど終始音楽が付属していて、10分くらいでいらっとしてきた。
サイレントならサイレントで押し通せばいいものをラストでなんか分かりやすくトーキーになっちゃっているし、なんなんだろう。
そもそもちょび髭と研ナオコのラブロマンスを見たい人がいるのか?
うとうとしてハッと目覚めたとき、ペピーがジョージのジャケットの袖に自分の片腕を通してジョージに抱かれているような演技をしていて、そこだけ印象に残った。
あと、犬か。犬って演技するんだね。
2012年8月26日日曜日
映画『幕末太陽傳』
1957年 監督:川島雄三
製作国:日本
at ギンレイホール
日活創立100周年でデジタルリマスターされた『幕末太陽傳』。
ジェットコースタームービーっていうと息もつかせぬストーリー展開で最後まで魅せるって感じがするけど、この映画はそんなにストーリーっぽいものがないのに、話術、カメラワーク、音楽などががっちり組み合わさって最高のジェットコースタームービーになっている。
左幸子と南田洋子がとっくみ合いの喧嘩をするシーンなんか、加速していたスピードをさらに振り切るくらいの爆発力で感動して泣きそうになった。
出演者が豪華すぎる。
主演フランキー堺。
女郎おそめさんに左幸子、こはるさんに南田洋子。
女中おひさには芦川いづみちゃん。
高杉晋作石原裕次郎、久坂玄瑞小林旭、長州の志士で二谷英明。
楼主に金子信雄、その妻に山岡久乃。
若衆で岡田真澄、突貫小僧。
おくまさんで菅井きん(この人当時すでにおばさん1926生まれ)。
貸本家金ちゃんに小沢昭一。
最初しか登場しない西村晃。
仏壇屋倉造に殿山泰司。
ついでに番頭善八は織田政雄。
この映画を初めて見たのは確か学生時代にフィルムセンターで50年代の映画をひたすら見続けていた頃だったと思う。
当時川島雄三という名前を知らなかったけど(今でも別に詳しくないが)、フランキー堺の所作の流麗さ口上の見事さに魅せられ、石原裕次郎の違和感のある存在感が印象的で面白かった記憶がある。
10年以上たってこうして見直してみてもやっぱり面白いなぁ。
製作国:日本
at ギンレイホール
日活創立100周年でデジタルリマスターされた『幕末太陽傳』。
ジェットコースタームービーっていうと息もつかせぬストーリー展開で最後まで魅せるって感じがするけど、この映画はそんなにストーリーっぽいものがないのに、話術、カメラワーク、音楽などががっちり組み合わさって最高のジェットコースタームービーになっている。
左幸子と南田洋子がとっくみ合いの喧嘩をするシーンなんか、加速していたスピードをさらに振り切るくらいの爆発力で感動して泣きそうになった。
出演者が豪華すぎる。
主演フランキー堺。
女郎おそめさんに左幸子、こはるさんに南田洋子。
女中おひさには芦川いづみちゃん。
高杉晋作石原裕次郎、久坂玄瑞小林旭、長州の志士で二谷英明。
楼主に金子信雄、その妻に山岡久乃。
若衆で岡田真澄、突貫小僧。
おくまさんで菅井きん(この人当時すでにおばさん1926生まれ)。
貸本家金ちゃんに小沢昭一。
最初しか登場しない西村晃。
仏壇屋倉造に殿山泰司。
ついでに番頭善八は織田政雄。
この映画を初めて見たのは確か学生時代にフィルムセンターで50年代の映画をひたすら見続けていた頃だったと思う。
当時川島雄三という名前を知らなかったけど(今でも別に詳しくないが)、フランキー堺の所作の流麗さ口上の見事さに魅せられ、石原裕次郎の違和感のある存在感が印象的で面白かった記憶がある。
10年以上たってこうして見直してみてもやっぱり面白いなぁ。
2012年8月14日火曜日
映画『ヤング≒アダルト』
2011年 監督:ジェイソン・ライトマン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
30後半の女が故郷に戻っていわゆる自分探しをする話のいったいどこに期待すればいいか分からず、全く見る気がしなかったけど、見てみると意外に予想していたのと違っていた。
アメリカンドラマによくあるような成長譚じゃなくて、ただひたすら残酷だという。
確かに現実を知って成長はしているのかもしれないが、それにしても。。
自称作家のゴーストライターでバツイチのメイビス(シャーリーズ・セロン)は高校時代の元彼バディ(パトリック・ウィルソン)から赤ちゃん誕生祝いパーティへの招待状が送られてきたことをきっかけに故郷に帰る。
バディは運命の人であり、再会すればきっとバディと結ばれると信じて。
美人ゆえに華やかで皆から注目されていた高校時代の栄光を40近くなった今でも引きずっている女メイビス。
自分勝手でえらそうでわがままで思い込みが激しくて。
つまり痛い女なんだ。
こんな女最悪だけど、なんだ、キティちゃんのTシャツ着ているの見たら一気に愛しくなってきた。
ただの嫌なヒロインになりそうなところ、上手い。
結局最後はなんなのかよくわからなかったけど、まあつまらなくはなかった。
人の善意ほど残酷なものはないもんだ。
善意というか意図的な悪意だったのかな。
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
30後半の女が故郷に戻っていわゆる自分探しをする話のいったいどこに期待すればいいか分からず、全く見る気がしなかったけど、見てみると意外に予想していたのと違っていた。
アメリカンドラマによくあるような成長譚じゃなくて、ただひたすら残酷だという。
確かに現実を知って成長はしているのかもしれないが、それにしても。。
自称作家のゴーストライターでバツイチのメイビス(シャーリーズ・セロン)は高校時代の元彼バディ(パトリック・ウィルソン)から赤ちゃん誕生祝いパーティへの招待状が送られてきたことをきっかけに故郷に帰る。
バディは運命の人であり、再会すればきっとバディと結ばれると信じて。
美人ゆえに華やかで皆から注目されていた高校時代の栄光を40近くなった今でも引きずっている女メイビス。
自分勝手でえらそうでわがままで思い込みが激しくて。
つまり痛い女なんだ。
こんな女最悪だけど、なんだ、キティちゃんのTシャツ着ているの見たら一気に愛しくなってきた。
ただの嫌なヒロインになりそうなところ、上手い。
結局最後はなんなのかよくわからなかったけど、まあつまらなくはなかった。
人の善意ほど残酷なものはないもんだ。
善意というか意図的な悪意だったのかな。
映画『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
2011年 監督:テイト・テイラー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
1960年代アメリカ南部の人種差別意識の強い町で、黒人メイドの差別の実態を本にしようとした作家志望の女性がいた。
予告編見る限り、重い話ではなくコメディ風の明るい話に見える。
となると偽善的ないやらしさが出てきてうんざりするんじゃないかと思ったけど、結構面白く見れた。
子気味いいほどくっきり分かれている善と悪の悪の主役とでもいうべきブライス・ダラス・ハワードが嫌な女を好演していて、その嫌な感じ、というか悲しい感じがはまっていて最高によかった。
冒頭のだだっ広い一本道を土煙を後方に巻き上げながら走っていくオープンカーがかっこいい。
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
1960年代アメリカ南部の人種差別意識の強い町で、黒人メイドの差別の実態を本にしようとした作家志望の女性がいた。
予告編見る限り、重い話ではなくコメディ風の明るい話に見える。
となると偽善的ないやらしさが出てきてうんざりするんじゃないかと思ったけど、結構面白く見れた。
子気味いいほどくっきり分かれている善と悪の悪の主役とでもいうべきブライス・ダラス・ハワードが嫌な女を好演していて、その嫌な感じ、というか悲しい感じがはまっていて最高によかった。
冒頭のだだっ広い一本道を土煙を後方に巻き上げながら走っていくオープンカーがかっこいい。
登録:
投稿 (Atom)