2012年9月23日日曜日

映画『おとなのけんか』

2011年 監督:ロマン・ポランスキー
製作国:フランス/ドイツ/ポーランド
at ギンレイホール




室内劇なら演劇や2時間テレビドラマででもやってくれと思いつつ、監督ポランスキーだしなぁと恐る恐る見てみたらくそ面白かった。

子供が喧嘩して一方に前歯を折る大怪我を負わせてしまう。
加害者側の両親が被害者側の両親の家に謝罪に出向いて、この二組の初対面の夫婦間で和解の話し合いが行われる。
被害者側の両親は特にわめきたてるでもなく、むしろ友好的な態度で加害者側を招きいれ、事は穏便に解決するかに見えたが。。

主な登場人物は二組の夫婦の4名のみ。
そしてこの4者は夫婦間ですらそりが合っていない様子。
友好的な話し合いに最初に波風を立たせるのは加害者側の夫アラン(クリストフ・ヴァルツ)で、この道徳性のかけらもない弁護士アランを皮切りに4者が次第に本音と狂気をむき出しにしていく。
サスペンスじゃなくて、良質のコント。

4者はいがみ合っているのに、時折10年来の友人かのように意気投合したりする。
いや、本当に10年来の友人なら人間関係の崩壊を恐れて本音を押し隠すはず。
だから夫婦同士も他人も関係なく感情を爆発させる様は、普通じゃありえないほどの濃密な人間関係を一瞬にして築いているように見える。
ただいがみ合うのではなくて、どこか滑稽で楽しげだから。

主演は
ジョディ・フォスター
ジョン・C・ライリー
ケイト・ウィンスレット
クリストフ・ヴァルツ

クリストフ・ヴァルツだけは初めて見たけど、他の3人にひけをとらないくらいのねちっこい存在感でよかった。

原作は大ヒット舞台劇らしい。


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