2014年 監督:ティム・バートン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール
実話が元らしい。
60年代にアメリカで大ブームになった、目の大きな女の子の絵。
それを描いたウォルター・キーンは一躍時の人となり、巨大な財を築くのだけど、実はその絵を描いているのは彼の妻のマーガレットだった、という話。
ストーリー的にはラストに来るであろう夫との対決以外に山場はないんじゃないかと思っていたけど、満遍なく面白かった。
新しい夫との素敵な(?)出会いに始まり、一緒に屋外でスケッチするシーンは後の展開へと繋がり、絵が売れ始めてからマーガレットがゴーストであることを黙認してしまうくだりとか、夫ウォルターのプロモーターとしての辣腕ぶりとか、マーガレットの憔悴具合とか、ラストにいくまでの過程が十分面白い。
笑いもふんだんだし。
ただ、過程が面白ければラストはどんだけすかっとするんだろうと思いきや、それほどではない。
ラスト近くのシャイニングばりの狂気を見せられても、丹念に描かれた過程シーンによりウォルターというキャラクターに少なからず親しみを持ってしまっているから。
嫌な奴ではある。人間のクズではある。でも面白いんだよウォルターは。
ラストの一人の立ち回りなんて悲しさとおかしさがまじってなんともいえない感情になる。
映画の一番最後に、本物のマーガレットと、マーガレットを演じたエイミー・アダムスの2ショット写真が映される。
これ見て涙出そうになった。
実話に基づくといわれてもどこか作り物という意識があるところに、本物が急にリンクされるとぐっとくる。
なんだっけ、『最強のふたり』も確か最後に本物の人たちの写真が映っていたけど、あの時はそんなに心動かされなかったな。
これはばあちゃんだからだろうか。
まだ存命だったんだ、というのと、びっくりするくらいのいい笑顔しているから。
主演はエイミー・アダムス。
夫のウォルター役にだいぶ年は離れているけどクリストフ・ヴァルツ。『おとなのけんか』とかジャンゴとか、比較的クールな役でしか見たこと無かったから新鮮。
脇役だと
記者役にダニー・ヒューストン。
なんか偉い批評家っぽい人役にテレンス・スタンプ。
向かいの画廊の主人にウェス・アンダーソン作品でおなじみのジェイソン・シュワルツマン。
あと、幼少期の娘役の子が、かわいいのかかわいくないのかよく分からない顔立ちでつまりかわいかった。デラニー・レイ。
少女期で役者が変わったら普通にかわいくなくなっちゃったけど。
2015年7月29日水曜日
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