2017年11月19日日曜日

映画『心のともしび』

1954年 監督:ダグラス・サーク
製作国:アメリカ
BS2 録画


ダグラス・サーク コレクション DVD-BOX 1 (僕の彼女はどこ/心のともしび/天の許し給うものすべて) [初回限定生産]

冒頭のボート事故は音といい叫び声といいまるでウルトラマンを見ているかのようだった。
っていうのは置いておいて、これもまた面白かったな。

大金持ちのバカ息子ボブ・メリック(ロック・ハドソン)は放蕩の毎日を過ごす中、ボート事故を起こす。
蘇生機により一命をとりとめたが、同時間帯にその蘇生機の所有者であるフィリップス医師が持病の心臓発作で命を落としてしまう。
蘇生機さえあれば助かったのに、その蘇生機はバカ息子のために使われていた。
フィリップス夫人ヘレン(ジェーン・ワイマン)と娘ジョイス(バーバラ・ラッシュ)はボブ・メリックの遊び人の噂を知っているだけに怒りをあわらにする。
ボブ・メリックに比べて、亡くなったフィリップス医師は偉大な人物だった。
世界中から追悼の意が寄せられ、多少宗教じみている気もするが信念に基づいた秘密の善行も明らかになる。
やがてボブ・メリックも蘇生機が自分のために使用されていたことでフィリップス医師が亡くなったことを知ることとなり、なんやかんやでメロドラマが始まる。
いろいろ笑っちゃいそうな展開ではあるけれども、ストーリー的になかなか楽しませてくれる。

まあストーリーは置いておいて、目に痛くない程度にさり気なく入るビビッドな色使い、そしてその色使いを千変万化させもする明と暗のコントラスト。
これは映画館で見たほうがいいよなぁ。
いいシーンが沢山ある中、一番好きなシーンは窓から差し込む光の線のみの薄暗いホテルの一室で失意のヘレンをジョイスが慰めるシーンで、途中でジョイスがソファー横そして入り口のランプを点けるのね。
薄暗い部屋に灯るランプの淡く小さな光が映像を変化させ、そしてこの優しい光がジョイスの心を表しているようでもあって非常に美しかった。

録画したのはもう6年前か。
ジェーン・ワイマンとロック・ハドソンの組み合わせは『天はすべて許し給う』と同じだったんだな。

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