2017年 監督:三島有紀子
製作国:日本
at ギンレイホール
バツイチの田中信(浅野忠信)は同じくナツイチの奈苗(田中麗奈)と再婚し、奈苗の二人の娘と一緒に暮らしている。
信の元妻(寺島しのぶ)との間にも娘が一人いて、年に4回きりの娘との再会を信は楽しみにしている。
全てがうまく行っていたはずだが奈苗のお腹に赤ん坊ができてから少しずつ家族関係やら仕事やらがずれはじめていく。
なかなか面白かった。
家族関係っていうのが一番身近で一番難しいよね。
なんだかんだいってもスーツ姿で待つ宮藤官九郎演じる沢田や、ラストシーンの娘の表情とか泣ける。
あと誰も得しない浅野忠信と寺島しのぶのベッドシーンも泣ける。
ノータイのワイシャツを第一ボタンまではめた浅野忠信には狂気しか感じない。
浅野忠信が演じてきた役柄のイメージもあるけど『淵に立つ』のイメージが強いからかな。
小憎たらしい連れ子に業を煮やして、無表情に包丁持ち出して大虐殺が始まるのではないかとびくびくしてしまう。
仕事は定時帰りで仕事関係の飲みの誘いは基本お断りっていう少しずれた面(本当はそれが正しいのだけれど)も狂気を煽る。
が、第一ボタンはめるのは狂気ではなく論理的でルールに対してクソ真面目な性格の現れだったらしい。
この役柄は浅野忠信以外なら安心して見れそうだが、浅野忠信だからこそのひりひり感や佇ましはこの映画の不思議なアクセントになっている。
田中麗奈は結婚しているんだっけかな。奥さん、母親役がものすごくしっくり来ている。
2018年3月18日日曜日
映画『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』
2017年 監督:石井裕也
製作国:日本
at ギンレイホール
予告編見て感動した映画は本編見ると意外と面白くないことが多い。
一方予告編見てつまらなそうだと思った映画はだいたい本編見ても予想通りつまらない。
で、この映画は後者で、1mmも面白くなさそうに思えた。
都会の若者が自分が恵まれていることにも気づかず自分が世界一不幸かのようにナルシスティックに感受性豊かな特別な存在ぶって厭世的退廃的スタンスで斜に構えて生きている、そんな中学生向け映画をおっさんが見て楽しめるわけがないじゃないか。
と思っていたけど、意外に大きな嫌悪感も湧き上がらずにそこそこ面白かった。
日雇い労働者で小説好きとか『苦役列車』っぽいけど、なにかもっと小奇麗な感じ。
松田龍平と田中哲司の二人がそれぞれ印象的で、大きくこの映画の質を上げているように思える。
主演の石橋静河は石橋凌原田美枝子の娘なんだね。丁度半々ずつ入っている感じがする。
製作国:日本
at ギンレイホール
予告編見て感動した映画は本編見ると意外と面白くないことが多い。
一方予告編見てつまらなそうだと思った映画はだいたい本編見ても予想通りつまらない。
で、この映画は後者で、1mmも面白くなさそうに思えた。
都会の若者が自分が恵まれていることにも気づかず自分が世界一不幸かのようにナルシスティックに感受性豊かな特別な存在ぶって厭世的退廃的スタンスで斜に構えて生きている、そんな中学生向け映画をおっさんが見て楽しめるわけがないじゃないか。
と思っていたけど、意外に大きな嫌悪感も湧き上がらずにそこそこ面白かった。
日雇い労働者で小説好きとか『苦役列車』っぽいけど、なにかもっと小奇麗な感じ。
松田龍平と田中哲司の二人がそれぞれ印象的で、大きくこの映画の質を上げているように思える。
主演の石橋静河は石橋凌原田美枝子の娘なんだね。丁度半々ずつ入っている感じがする。
2018年3月4日日曜日
映画『あさがくるまえに』
2016年 監督:カテル・キレヴェレ
製作国:フランス/ベルギー
at ギンレイホール
ラストの表情が素晴らしくて泣ける上にデヴィド・ボウイの『Five Years』が流れるもんだからたまらない。
一人の若き青年が脳死状態となる。
家族、ガールフレンドの悲しみ。
医師は家族に臓器提供の決断をせまる。
脳死状態の患者は非常に貴重なので臓器提供を受けてほしいが、家族は息子の死を受け止めきれない状態ですぐには判断できない。
家族と医師との葛藤。
一方音楽家のクレール(アンヌ・ドルヴァル)の心臓は末期状態にあり、生き延びるためにはもう心臓移植しかない。
しかし若くない自分が人の心臓まで使って生き延びることにクレールは抵抗を感じている。
監督は気鋭の若い女性監督らしい。
女性って感じがするわ。
凄いのは淡々と、瑞々しくもえぐってくる映像。
青春の爽やかな一ページはきらきらと輝き、家族の悲しみは地の底に沈みそうなほどにどんよりしている。
生を諦めつつあるクレールの穏やかさと悲しさは美しい映像の中で痛いほど浮き立つ。
そしてリアルすぎる手術シーン。心臓どくどくいってるし。。
クレール役のアンヌ・ドルヴァルはいくつくらいなんだろう。
すごく可愛らしいおばさんだった。
それにしても医者ってすごいよな。
人の命をあずかるってだけでもう吐きそうだ。
死ぬほど勉強して死ぬほど働いて医療ミスでも起こそうものならのほほんと生きている人たちから責められ。
製作国:フランス/ベルギー
at ギンレイホール
ラストの表情が素晴らしくて泣ける上にデヴィド・ボウイの『Five Years』が流れるもんだからたまらない。
一人の若き青年が脳死状態となる。
家族、ガールフレンドの悲しみ。
医師は家族に臓器提供の決断をせまる。
脳死状態の患者は非常に貴重なので臓器提供を受けてほしいが、家族は息子の死を受け止めきれない状態ですぐには判断できない。
家族と医師との葛藤。
一方音楽家のクレール(アンヌ・ドルヴァル)の心臓は末期状態にあり、生き延びるためにはもう心臓移植しかない。
しかし若くない自分が人の心臓まで使って生き延びることにクレールは抵抗を感じている。
監督は気鋭の若い女性監督らしい。
女性って感じがするわ。
凄いのは淡々と、瑞々しくもえぐってくる映像。
青春の爽やかな一ページはきらきらと輝き、家族の悲しみは地の底に沈みそうなほどにどんよりしている。
生を諦めつつあるクレールの穏やかさと悲しさは美しい映像の中で痛いほど浮き立つ。
そしてリアルすぎる手術シーン。心臓どくどくいってるし。。
クレール役のアンヌ・ドルヴァルはいくつくらいなんだろう。
すごく可愛らしいおばさんだった。
それにしても医者ってすごいよな。
人の命をあずかるってだけでもう吐きそうだ。
死ぬほど勉強して死ぬほど働いて医療ミスでも起こそうものならのほほんと生きている人たちから責められ。
映画『女神の見えざる手』
2016年 監督:ジョン・マッデン
製作国:フランス/アメリカ
at ギンレイホール
冒頭から大ピンチなんだけど、そこから時は遡る。
エリザベス・スローン(ジェシカ・チャステイン)は超敏腕のロビイスト。
ロビイストとは特定の企業や団体の利益のために有利な政策が施行されるように政治家や官僚に働きかける人達らしい。
なにか大分怪しい感じもするけど、ちゃんとした職業らしい。
大手ロビー会社でその辣腕をふるうスローンに、銃擁護派団体からの新たな銃規制法案を潰してほしいという依頼が入ってくる。
信念からこの依頼を断ったスローンは、逆に銃規制法案を通すための長い戦いへと身を投じていく。
睡眠をほとんど取らない、プライベートも無い(恋愛はエスコートサービスで十分)。
全ては勝つためのあらゆる戦略に捧げられる。
大分人格破綻している気もするがそれすらも。。
なかなか面白かった。
ラストで明かされる長い仕込みの戦略は予測できそうで全く予測していなかったな。
ジェシカ・チャステインいいね。ケツアゴだし。
製作国:フランス/アメリカ
at ギンレイホール
冒頭から大ピンチなんだけど、そこから時は遡る。
エリザベス・スローン(ジェシカ・チャステイン)は超敏腕のロビイスト。
ロビイストとは特定の企業や団体の利益のために有利な政策が施行されるように政治家や官僚に働きかける人達らしい。
なにか大分怪しい感じもするけど、ちゃんとした職業らしい。
大手ロビー会社でその辣腕をふるうスローンに、銃擁護派団体からの新たな銃規制法案を潰してほしいという依頼が入ってくる。
信念からこの依頼を断ったスローンは、逆に銃規制法案を通すための長い戦いへと身を投じていく。
睡眠をほとんど取らない、プライベートも無い(恋愛はエスコートサービスで十分)。
全ては勝つためのあらゆる戦略に捧げられる。
大分人格破綻している気もするがそれすらも。。
なかなか面白かった。
ラストで明かされる長い仕込みの戦略は予測できそうで全く予測していなかったな。
ジェシカ・チャステインいいね。ケツアゴだし。
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