2019年8月4日日曜日

映画『女王陛下のお気に入り』

2018年 監督:ヨルゴス・ランティモス
製作国:アイルランド/アメリカ/イギリス
at ギンレイホール





18世紀初頭、アン女王(オリヴィア・コールマン)の側には幼馴染である公爵夫人レディ・サラ(レイチェル・ワイズ)がいつもいた。
女王はサラに頼りっきりで、実質サラが最高権力を握っているかのよう。
そのサラの従姉妹で、今は上流階級から没落してしまったアビゲイル(エマ・ストーン)が仕事を求めてやってくる。
身分がすべての世界で、没落したアビゲイルは必死だった。
アビゲイルはアン女王に近づいていき。。

さっき見た映画がなんてクリーンでおしとやかなんだろうと思うくらいどろどろしている。
下ネタあり、謀略あり、女同士のかけひきあり。
調度品の美しさや表面上の優雅さに対しての醜さが際立つ。

女優三人のぶつかりあいも見どころで、若く美しいエマ・ストーン、気品高く凛々しいレイチェル・ワイズ、美しくはない女王オリヴィア・コールマン。
オリヴィア・コールマンは役どころが一心に孤独や悲しみや不条理に耐えるといったタイプってこともあって、着飾った姿からすっぴんやら醜態まで幅広くさらけ出し、常に漂うやつれた感や狂気など、なかなか強烈な印象を残す。
さらけ出すオリヴィア・コールマンに触発されたのかは不明だが、エマ・ストーンがアドリブで脱いだらしい。
らしいというのは、そういえば脱いでいた気がするけどなんかはっきりと覚えていないんだよな。

演出は魚眼レンズのような映像を何度も挟んで覗き見感や不安感を煽るのはまあいいとして、たまに音楽がちょっときつかった。
ピアノとヴァイオリンだったかな、短い一音を交互に鳴らしていくのは拷問かと思う。
こういう不快感を煽るのはわざとだと思うけど、音でやるのは強烈だからやめてほしい。
とか思っていたけど、ラストシーンのちゃちな合成(うさぎ可愛い)とどんどん大きくなる音楽聞いていたら以外にありかもと思ってしまった。くさやみたいな。

なかなか面白かった。

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