2018年 監督:フランク・デュボスク
製作国:フランス
at ギンレイホール
おっさんとおばさんの恋愛もので、おしゃれ大国フランス産映画、ときたら構えてしまうが、意外と気楽に面白かった。
冒頭からなかなかの嘘つきぶりを発揮する50手前の超迷惑おっさんジョスラン(フランク・デュボスク)は独身を謳歌している。
遊び人だけどスニーカー販売会社の支部長で結構な金持ちだったりする。
そんなジョスランがたまたま車椅子に座っているときに若い美女と知り合い、美女の胸に釘付けになったジョスランは女が勘違いするままに障害者のふりをすることにする。
女の実家のパーティにまでやってきたジョスランはそこで女の姉である車椅子の美女フロランス(アレクサンドラ・ラミー)と出会う。
コメディでありながら身体障害者をちゃんと扱っているうえ、恋愛ものとしてもしっかりしている。
ストーリーはテンポよく進むし、その中で登場人物のキャラクターや関係性は無駄なく表現されるため、かなり脚本がいい。
そしてふんだんに盛り込まれている笑いがなかなか笑える。
劇場内にいた女性二人組なんかそこまで面白いかと思うようなシーンでもゲラゲラ笑っていて、館内のこういう雰囲気ってなんか懐かしいなとほっこりする。
この二人がいなかったらたぶんそんなに笑っていなかったと思うし。
ホテルの廊下とエレベーターのシーンが秀逸だった。
エレベーターから出てすぐ画面から消えてまた現れて、戻るときも一旦消えてからエレベーターに突っ込むっていう、細長く狭い廊下で見せる動的な変化と、この消える現れるの絶妙な間、そして消えることにより空間に広がりが出るところ等、おおーって思った。
しかもここのシーンは遊び人ジョスランの心(人生)の微妙な変化を表すシーンであって、かつ笑いも忘れない、っていう、いやー、名シーンだわ。
それにしてもフロランスって、ヴァイオリニストでありながらテニスプレイヤーでもあり、知的で気さくで美人でスタイルよし、ってハイスペックすぎるよな。
あと、一途でどこか変な秘書マリー(エルザ・ジルベルスタイン)も魅力的だった。
2019年9月29日日曜日
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