2019年10月6日日曜日

映画『ブラック・クランズマン』

2018年 監督:スパイク・リー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




1970年代、コロラド州の警察署で初の黒人警官に採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、白人至上主義のKKKに電話をかけ、潜入捜査を試みる。
といっても黒人じゃ入れないので実際に潜入するのは同僚のフリップ・ジマーマン(アダム・ドライヴァー)が選ばれる。
電話担当のロン、潜入担当のフリップの二人による緊張と笑いと痛快の捜査が始まる。

最初のほうなかなか話が進まないので、黒人達が踊っているシーンとか眠気のピークで少し寝てしまった。
起きたあとは特に展開の矛盾も感じなかったので、きっとたいしたシーンじゃなかったのだろう。。

ロンとフリップは声が明らかに違うし、フリップがそのまま電話担当にもなればいい気もするけど、そうするとロンの仕事がなくなっちゃうし、声の違いがばれるかもという緊張感を生むし、一応
ロンは口が達者(潜入するフリップの方が口が達者である必要があるけど)という設定みたいだから、これでいいのだろう。
というか実話に基づいているんだね。

KKKのメンバーは指導者のデビッド・デューク(トファー・グレイス)を含め、彼らをコケにするあまり、とんでもないアホとして描かれている。
実際レイシストなんて実際そうなのかもしれないし、最後に彼らが実行しようとしたことはひどいけれど、それでも彼ら(一部)の結末が可愛そうだなと思ってしまった。

KKKの対比としてか、ブラックパワーを叫ぶ黒人至上主義集団みたいなものも出てくる。こっちは味方。


以下少しネタバレ

最後の方で銃を構えたロンと彼女を正面から捉えて距離を保ちながら引いていくシーンは昔の黒人ギャング映画みたいでかっこいい。
と思ったらその後の映像、2017年に起きた白人至上主義者の反対デモに車が突っ込む映像が強烈で全てがふっとんだ。
本作がいろいろ茶化しながらコメディ風にシリアスを描いている分、生の泣き叫ぶ声の前では薄い紙切れのように吹き飛ばされる。
このラストに差し込まれる実際の映像にはネットで検索するといろいろ賛否両論が巻き起こっているみたいね。
レイシストが大統領であることとか、現代アメリカへの危機感を啓示するために、むしろ最後のこのドキュメント映像が主で、そのつなぎやおまけとして本編映像が作られたに違いないな。

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