2020年12月5日土曜日

映画『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』

2019年 監督:フランソワ・オゾン
製作国:フランス
at ギンレイホール




今も裁判が進行中らしいプレナ神父事件という実際の事件が題材になっている。
主演が途中でシームレスに切り替わっていくような形になっている。

事件自体はカトリック教会にありがちな少年への性犯罪。
しかしまあ何十年もの間罪を重ね続ける、野放しにされる、っていう環境がもう恐ろしい。
犯罪の性質上被害者が声をあげにくいということもある。
子供に与える衝撃・トラウマは空き巣に入られたとかそんなレベルじゃないから重犯罪だよな。
そういえば映画の中で教会が素晴らしいものとして描かれているのをあまり見た記憶がない。

被害者達は大人に成長した今も事件のトラウマを抱えている。
エマニュエル(スワン・アルロー)がプレナに関する新聞記事見ただけで癲癇みたいな発作を起こしたのは泣きそうだ。
というかバイクになんか乗っても大丈夫なんだろうか。
エマニュエルの彼女の嫉妬具合も壊れているよなぁ。
被害者たちのトラウマ、親の葛藤・無関心、家族愛、教会や神父の無垢なのか馬鹿なのかわからないずる賢さ、被害者たちのすれ違い。
事件の内容もさることながら、なかなか面白い人間ドラマになっている。

エンドロール見て気づいたけど監督はフランソワ・オゾンだった。
まじか、全然気付きもしなかった。。こういう題材も撮るのか。
あと、一人目のアレクサンドル役はメルヴィル・プポーだった!
一時期好きな俳優を聞かれたらメルヴィル・プポーとロマン・デュリスと言おうと決めていた時期がある。(誰にも聞かれなかったが)
そんなにお気に入りだったのに全く気づかなかった。というか今でもなんかしっくり来ていないけど。おっさんになったな。

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