2021年4月10日土曜日

映画『パピチャ 未来へのランウェイ』

2019年 監督:ムニア・メドゥール
製作国:フランス / アルジェリア / ベルギー / カタール
at ギンレイホール




今予告編を見返すと本当泣きそう。
1990年代のアルジェリアで、寮ぐらしの大学生ネジュマ(リナ・クードリ)はファッションデザイナーになることを夢見ていた。
夜に寮をこっそり抜け出してナイトクラブのトイレで自作の服を販売したりしている。
自由に青春を謳歌している感じだが、のっけから検問の緊張感がやばい。
イスラム原理主義の台頭で、女性はヒジャブを付けていないと身に危険が及ぶほどの情勢になっていた。

これがアメリカ映画とかだったら、偏見やら権力の圧力やらでくじけそうな女主人公が苦難を乗り越えて最後は痛快に決める、みたいな展開になるんだろうな。
圧倒的な暴力・銃の脅威の前ではあまりに無力だ。あと宗教の妄信的な力ね。

嬉しさ楽しさの絶頂が一気に反転するとき、怒りと絶望のあとに虚無感が訪れる。
床に頬をつけた友達の表情が忘れられない。

女性が生きづらい世の中というとつい最近見た『82年生まれ、キム・ジヨン』を思い出す。
けど、なんだろう、生きづらいというかたかだか嫌味言われる程度じゃん、って思ってしまうのでパピチャ見る場合は先に82年生まれを見ておいたほうがいいかもしれない。

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