製作国:ポーランド / フランス
at ギンレイホール
熱い。面白い。
少年院から仮釈放で出てきたダニエル(バルトシュ・ビィエレニア)は田舎町の製材所へ就職する。
はずだったが、なんやかんやでその村の教会の司祭になる。
少年院の頃から司祭に憧れていたが犯罪歴があると司祭にはなれないので、もちろんなりすまし。
司祭の資格も無いから知識も乏しいけどそこはなんだかうまいこと切り抜けていく。
というか正統と型破りさがいい塩梅で、次第に村民の信頼も得るようになっていく。
360度どっから見ても悪人面で司祭なんて最も似合わないのに次第にしっくりくる不思議。
ダニエルはちょっとやんちゃが過ぎて少年院に入ったけど根っからの悪人というわけではなさそう(人殺しているが)。
そういう人物像がだんだん見えてくるのと、いつバレるかというスリルと、村で最近起きた痛ましい事故の真相(ミステリー)とか、いろんな要素が絡まってくる。
村にありがちな村八分的な嫌がらせやら村でくすぶる若者たちの鬱憤だとか、村八分された未亡人の怒りだとか、いつもへらへらした少年院仲間の悩みとか、事故の真相の一端を知って抱え込んでいるマルタ(エリーザ・リチェムブル)とか、基本的には負の感情が渦巻いているのね。
そこにさらに負の塊のようなダニエルが司祭として救いになっている図式が奇妙で面白い。
負だけど負過ぎず、逆にそれが熱い。
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