製作国:日本
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全編モノクロームの静かな映画。
のはずなのに音楽がうるさい。
エンディング曲とか余韻もなにもすべて吹っ飛ばす破壊力w
予告編見ていると、この映像と音楽のミスマッチは意図的にやっているのかなという気もする。
大阪コリアンタウンに住む青山(朴)愛(廣田朋菜)は、ある日自分のとある映像がエロサイトにアップロードされているのを見つける。
そこからじわじわと不安と妄想が侵食していき、何が現実なのかわからなくなっていく。
現代でモノクロで撮るなんて大体イキった作品が多い中、この映画はなかなか面白かった。
コリアンタウンとモノクロが時代を超越してあやふやな現実感を与えていて見応えがある。
妄想がはっきりとした妄想ではないので、見ている方も何が現実か、どこまでが現実だったのか、わからない恐怖がある。
ジャンルとしてはホラー・サスペンスに分類されているのね。
被害者の会のシーンなんか笑いと意味不明な恐怖、宗教的怪しさの狭間でなかなか怖かった。
主人公は感情をあまり表に出さない。
動画を見つけた時のショックも受けているのか分からないほどに。
しかし、後の精神が蝕まれているかのような現実の崩壊を見ていると、泣き叫ぶシーンを見せられるよりずしんとくる。
いいシーンはいろいろあったが、中でも商店街を部屋着で駆けているシーンが一番好きだな。
映画のジャンルでいうと、コメディを付け加えてもいいかもしれない。
ワークショップのシーンの反抗とか、被害者の会もそうだし、ラストのあのもぐりっぽい医者とか、別人じゃん!とか。
着ぐるみっていう物自体も笑いと恐怖が共存している存在だしな。コメディ的要素も少しは意識しているはず。
出演は他には忍成修吾、芦那すみれ、サヘル・ローズ。

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