2008年4月20日日曜日

映画『アントワーヌとコレット』

1962年 監督:フランソワ・トリュフォー
BS2 録画


アントワーヌとコレット・夜霧の恋人たち〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選2〕

2年くらい前にアントワーヌ・ドワネルものをいくつか録画していて、全部見てやろうと思ってまずはこれ。
『二十歳の恋』という5カ国の監督が撮ったオムニバス映画の一編らしい。
トリュフォーのものだけBS2で流すってことは他のは面白くなかったのかなと思って調べてみると、アンジェイ・ワイダも一編撮っているらしい。
そしてなぜか日本からは石原慎太郎。
なんだろう。経緯は知らないが『狂った果実』の原作脚本家として評価されたのかなぁ?

『大人は判ってくれない』のドワネル君が17歳に。
今じゃレコード工場でせっせと働く一人の社会人。
ある日コンサート会場で美しいコレットを発見する。
ベルリオーズの幻想交響曲そっちのけで後ろの席からちらっちらコレットを見つめるドワネル。
その後何度かすれ違った後、ドワネルはやっとコレットと話をすることができ、二人は友達になる。
本やCDを貸してあげたりしているうちにコレットの両親にいたく気に入られて夕食に度々招かれるようになる。
しかし、家族と親密になっても当のコレットはというと少しも進展せず。キスもさせてくれない。
焦るドワネル。

冒頭から遊び心が面白い。
ラジオの歌声から始まり、クラシック、そのクラシックはタイムカードの現実的なチーンという音で一瞬でかきけされ、ロッカールームではタイムカードの音を使った電子音楽みたいな音、それもロッカーを閉めたとたんにかき消されて続いてシャンソン、と目まぐるしいのに楽しい。
そんな軽快な感じでドワネルの初々しい恋が描かれていき、ラストは同時にふられたような3人の後姿が少しおかしげな哀愁を漂わす。

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