2008年6月1日日曜日

映画『夜霧の恋人たち』

1968年 監督:フランソワ・トリュフォー
BS2 録画


アントワーヌとコレット・夜霧の恋人たち〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選2〕

ドワネルシリーズの3作目。
ナイーブでトンマでユニーク。一歩間違えれば変質者。

兵役についていたドワネルは度重なる脱走や命令不服従により模範兵の申請むなしく退役処分に。
まずは女だ。
街中を疾走して女を捜す。
もうそのまま襲い掛かりそうな雰囲気。
結局は店の前に立っていた娼婦を見つけて事を成す。
夜、恋人クリスティーヌに会いに家を訪れるが不在。でも両親に引き止められて夕食を一緒にする。
両親に気に入られているっていうのがドワネルっぽい。
ということは『アントワーヌとコレット』みたいに当の恋人はドワネルを友人のような見方をしているんじゃないかと思うが、やっぱりそんな感じ。

恋人の両親の紹介でホテルのドアマンになるが、程なく私立探偵の策略で不倫中の部屋を開けてしまいクビになる。
クビになっちゃったからとりあえず飲みに行くと、先ほどの私立探偵がいて少し話をする。
この私立探偵のせいでクビになったのに恨み言一つ言わないドワネル。
なにこのいい人ぶりは。
そして探偵から探偵の仕事についての高説を聞いた後、では、とあっさり別れてしまう。
だが、探偵は思いとどまってドワネルを引き止め、自分のいる探偵社に入社させる。
いきなり今度は探偵になったドワネル。
全部成り行き。
ドアマンは人の紹介で就いた仕事なのでクビになるといろいろばつが悪そうだが、そんなの気にしない。
紹介してくれた恋人の両親にも普通に今までどおり会って、就いたばかりの探偵の仕事でジョークを言い合ったりするし。
この打算のない精神の自由さがとても気持ちいい。

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