BS2 録画
![ライフ・イズ・ミラクル [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/611odNvc6fL.jpg)
録画時間が2時間半になっているし観ようかどうしようか迷ったのだけど、観ておいてよかった~。
セルビアとの国境に程近いボスニアの田舎町が舞台となる。
時代は1992年でボスニア・ヘルツェゴビナ紛争勃発の年。
田舎町の心優しいユーモラスの人々なんていう茶番劇は見たくもないのだけど、クストリッツァなので残酷さと隣り合わせの緊迫したユーモアに溢れている。
始めは群像劇で誰が主人公かもよく分からないのだけど、ルカを家長とした3人家族が中心なんだと分かる。
ルカは40台半ばくらいで鉄道技師としてこの街にやってきたセルビア人。
妻はオペラ歌手かなんなのかよくわからないけど、心の病を抱えているのか精神が少し不安定。
息子は二十歳くらいでプロサッカー選手を目指している。
家族愛に溢れたルカ一家の物語かと思いきや紛争勃発。
紛争勃発により狂おしいほどのラブロマンスに。
サスペンス的要素もあるし千変万化。
このラブロマンスが秀逸で、『トラウマ/鮮血の叫び』並の恋愛映画となっている。
その恋愛模様自体は10代かと思うくらい情熱的に激しい単純なものなんだけど、時代背景と年齢からくる捨てるものの大きさを考えるとそう単純な話ではない。
盲目的な情熱であることには変わりは無いのだけど、葛藤を突き破った先で爆発する生の根源的な力が神秘的に美しくエロティック。
中盤までろくに出演シーンもないヒロイン、ナターシャ・ソラックが綺麗。
20歳くらいなのかと思っていたらナターシャ・ソラックは当時28,9くらいだったみたい。
この人の笑顔とか泣き叫ぶ姿とか無邪気な嬌声とか、全てが美しくて愛しい。
0 件のコメント:
コメントを投稿