2011年6月19日日曜日

映画『ショパン 愛と哀しみの旋律』

2002年 監督:イェジ・アントチャク
at ギンレイホール


ショパンとサンド~愛と哀しみの旋律

展開が早すぎて結局なんなのかよく分からないな。
126分もあったくせに。
乗りそびれた列車は乗客を振り落としながら超特急でラストまで突っ走ります。

ショパンとジョルジュ・サンドの事は当たり前の知識として持っている前提で見る映画なのか。
一応ショパンの伝記物ではなくて、ショパンとジョルジュ・サンドの恋に焦点を当てたストーリーらしい。
かといって恋愛物とは言いがたいので、じゃあなにかというと、なんだろう。。

ジョルジュ・サンドが何をきっかけかもよく分からないままいきなりショパンに猛烈にアタックし、気乗りで無かったはずのショパンも気付いたらなぜかサンドに心を奪われている。
若いショパンがこのおばちゃんの一体どこに惹かれたというのか。
チープにフラッシュバックされる母の面影をサンドに投影したのか。
とりあえず惹かれあったのだということにして気を取り直しても、やっぱりこれっぽっちも気分が乗らない。
いい年して物凄いマザコンのサンドの息子のモーリス君が二人の恋を邪魔するのだけど、そういう障壁によって何か盛り上がるわけでもなく、ただ尋常じゃなく甘ったれたガキであるモーリス君という人間に対する苛立ちしか湧かないので本当どうでもいい感じになってくる。

主役はショパン、サンドのどっちだろう?
子供達と恋人の板ばさみに苦しむサンドの苦悩という点で、サンドの方に傾いている気がする。
ショパンを演じた役者は優しい顔の美青年だったけど、役柄としては影が薄い。
かといってサンドの苦悩も本当どうてもいいので、どっちだっていいや。
強いてあげるなら苛立ちはしたけどモーリス君の甘ったれぷりが強烈で面白かったのでモーリス君かなぁ。

ちなみに、ショパンが題材ということでピアノ曲が結構流れるのだが、映画によるなんらかの付加価値があるというわけでも無いので、もし音楽を堪能したいのであれば映画館じゃなくてコンサートホールに行くといい。

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