2010年 監督:セミフ・カプランオール
製作国:トルコ/ドイツ
at ギンレイホール
記憶ではエンドロールも含めてバックミュージックが一切使われていなかったはず。
代わりに聞こえてくるのは自然の音や生活音。
深い森の中をロバを曳いた男が枯葉を踏みしめてフレーム奥から歩いてくる静けさに満ちた冒頭でなんか面白そうと思う。
無駄に音楽を使うくらいなら映画に一切音楽なんていらないと思っているから、これは大分好みかもしれない。
と、思ったんだけど長いわ~。
と、思ったら103分だからそう長いわけでもなかった。
展開がゆったりしているからかな。
6歳のユスフは深い森林に囲まれた山岳地帯で両親と暮らしている。
養蜂家の父親が大好きなユスフは、たまに父親を手伝って一緒に森に入ったりする。
そんなある日、父親が巣箱を仕掛けに行ったまま戻らなくなってしまう。
このユスフって少年の顔が凄くいい。
きらきら光る瞳はまっすぐだけど媚を含んでいて、間抜けに口を開いてきょどっている様は馬鹿なんじゃないかと思うが、大胆にずるがしこかったりもする。
少年、青年、大人と三つの時代を描いたユスフ三部作の三部目らしい。
少年の部なのに三部目なのはこの三部作が未来から過去を辿る流れになっているから。
印象に残ったのは、斜面と空が斜めにきれいに寸断された構図の中を母親とユスフが登っていくシーンと、父親が落ちるシーンの残酷なまでのちゃっちさかな。
2012年7月29日日曜日
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