2013年 監督:リテーシュ・バトラ
製作国:インド/フランス/ドイツ
at ギンレイホール
インドには家庭の出来立て弁当をオフィスに届けるサービスがあるらしい。
このサービスに携わる人たちをダッバーワーラーといい、毎日20万個のお弁当を5千人のダッバーワーラーが宅配している。
その宅配システムはハーバード大学のおえらいさんが研究に来たとかで、誤配送の確立は600万分の1だと。
そんな奇跡的確立で発生した誤配送から始まる物語。
・・えっ、どっかに奇跡って書いてあったから拝借してそう書いたけど1ヶ月に1個だな。
歌わない、踊らない、そして舞台はインドながら落ち着いた映像は数々のイラン映画の名作を見ているような雰囲気。
特に食堂でのサージャン(イルファン・カーン)の座姿が絵になる。
物語は淡々と進んでいくけど一つ一つ味があって、徹底的に声でしか出演しない上の階のおばちゃんとか、胡散臭さしか感じない(実際胡散臭い)が熱い男シャイクとか、最初と最後の子供たちに対するサージャンの対応の変化とか、バルコニーから見える向かいの建物の円満な家族とか。
なかなか面白かった。
イルファン・カーンはどっかで見たことあるなと思ったら『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』の成人パイ役の人だった。『スラムドッグ$ミリオネア』や『ダージリン急行』にも出ている。
2014年12月30日火曜日
映画『マダム・イン・ニューヨーク』
2012年 監督:ガウリ・シンデー
製作国:インド
at ギンレイホール
英語が苦手で家族にまで馬鹿にされているシャシ(シュリデヴィ)は、姪の結婚式の手伝いのために単身ニューヨークへ行くことになる。
おそるおそるやってきたニューヨークでどぎつい洗礼を受けたシャシは精神が崩壊、とまではいかないが大きなショックを受ける。
やさしい男性ローラン(メーディ・ネブー)に慰めの言葉をもらって少し元気の出たシャシは外国人のための英会話学校に通い始める。
少し長いけどなかなか元気の出る映画。
こんな仕打ち受けたら俺なら耐えられない。本当もう怖くて海外行けないわ。一度も行ったことないけどさ。
この仕打ちもショックだけど、なによりシャシを演じたシュリデヴィが50歳だったことのほうがショックだったりする。
英会話学校にいた中国人の女性がいかにも中国人って感じの顔立ちだけどなんかキュートだった。
飛行機の隣の人は主要人物っぽい振る舞いだったくせにあっさりいなくなってなんだったんだろうと思ったら、インドでかなりの大スターらしい。アミターブ・バッチャン。71歳。まじか。
製作国:インド
at ギンレイホール
英語が苦手で家族にまで馬鹿にされているシャシ(シュリデヴィ)は、姪の結婚式の手伝いのために単身ニューヨークへ行くことになる。
おそるおそるやってきたニューヨークでどぎつい洗礼を受けたシャシは精神が崩壊、とまではいかないが大きなショックを受ける。
やさしい男性ローラン(メーディ・ネブー)に慰めの言葉をもらって少し元気の出たシャシは外国人のための英会話学校に通い始める。
少し長いけどなかなか元気の出る映画。
こんな仕打ち受けたら俺なら耐えられない。本当もう怖くて海外行けないわ。一度も行ったことないけどさ。
この仕打ちもショックだけど、なによりシャシを演じたシュリデヴィが50歳だったことのほうがショックだったりする。
英会話学校にいた中国人の女性がいかにも中国人って感じの顔立ちだけどなんかキュートだった。
飛行機の隣の人は主要人物っぽい振る舞いだったくせにあっさりいなくなってなんだったんだろうと思ったら、インドでかなりの大スターらしい。アミターブ・バッチャン。71歳。まじか。
2014年12月28日日曜日
映画『ロシュフォールの恋人たち』
1966年 監督:ジャック・ドゥミ
製作国:フランス
at ギンレイホール
ミュージカル映画ってその映画の中で一番最初におもむろに歌い踊りだすシーンが好きなんだけど、この映画の導入は最高だね。
がつんとくる楽しさや高揚感は深夜だからというわけではない。
といっても最初に満足して途中10分くらい寝ちゃったけど。
隣の人は途中からいびきかいて爆睡していた。気持ちはわかる。深夜に歌ばっか聞いてたら眠くなるよね。エンドロールで「はわぁっ」て感じで起きていた。映画館出るときにまだ爆睡している人もいたな。
夭折のフランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴの実際の姉妹が双子役で出演している。
母親役にはダニエル・ダリュー。
で、ウエストサイド見たことないので初めて見たジョージ・チャキリスもアメリカから参戦。
あと、ちょうどやっぱりタップダンスが見たいなぁと思っている時に、出演しているのを知らなかったから出た瞬間思わず笑ってしまった(めちゃくちゃ笑顔だし)ジーン・ケリーも参戦。
水平役にはジャック・ペラン。
ダム氏ミシェル・ピコリ。
ってこう書いてるとフランス・アメリカからこれでもかってくらい役にベストな役者が集結しているな。
ミシェル・ルグランの音楽は有名すぎてどれもこれも聞いたことあるのでその辺も楽しさを盛り上げる。
トランペットの運指をまったく似せるつもりがないところとかきゅんきゅんする。
製作国:フランス
at ギンレイホール
ミュージカル映画ってその映画の中で一番最初におもむろに歌い踊りだすシーンが好きなんだけど、この映画の導入は最高だね。
がつんとくる楽しさや高揚感は深夜だからというわけではない。
といっても最初に満足して途中10分くらい寝ちゃったけど。
隣の人は途中からいびきかいて爆睡していた。気持ちはわかる。深夜に歌ばっか聞いてたら眠くなるよね。エンドロールで「はわぁっ」て感じで起きていた。映画館出るときにまだ爆睡している人もいたな。
夭折のフランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴの実際の姉妹が双子役で出演している。
母親役にはダニエル・ダリュー。
で、ウエストサイド見たことないので初めて見たジョージ・チャキリスもアメリカから参戦。
あと、ちょうどやっぱりタップダンスが見たいなぁと思っている時に、出演しているのを知らなかったから出た瞬間思わず笑ってしまった(めちゃくちゃ笑顔だし)ジーン・ケリーも参戦。
水平役にはジャック・ペラン。
ダム氏ミシェル・ピコリ。
ってこう書いてるとフランス・アメリカからこれでもかってくらい役にベストな役者が集結しているな。
ミシェル・ルグランの音楽は有名すぎてどれもこれも聞いたことあるのでその辺も楽しさを盛り上げる。
トランペットの運指をまったく似せるつもりがないところとかきゅんきゅんする。
2014年12月27日土曜日
映画『天井桟敷の人々 第一部:犯罪大通り 第二部:白い男』
1945年 監督:マルセル・カルネ
製作国:フランス
at ギンレイホール
![天井桟敷の人々 HDニューマスター版 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51DcfU2ZwDL.jpg)
一部二部あわせて3時間以上あるしオールナイトだし絶対寝るわと思ったけど、寝る暇ないほど面白かった。
ジャック・プレベール&マルセル・カルネのコンビによる詩的リアリズムの最高峰と言われる作品。
誰が主役かもわからないまま冒頭から「犯罪大通り」の蒸れるような熱気に飲み込まれていると、群像劇のような流れから次第に主要な登場人物が浮き出てくる。
1人の女と女をめぐった4人の男の物語らしい。
脇役にいたるまでキャラクターが豊富で、罰金を課しまくる座長とかバチストに一途な座長の娘とか、胡散臭いが悲しい男の古着屋ジェリコとか、ラスネールのちょっとコメディチックな子分とか、アパートの管理人っぽいおばちゃんとか、えせ浮浪者とか、etc...
第一部は洪水のようにいろいろ押し寄せるけど、第二部はどちらかというとガランスとバチストのロマンスに主題が絞られている。
バチスト役のジャン=ルイ・バローの無言劇に魅せられ、ロマンスあり、犯罪(アクション)あり、サクセスストーリーあり、緊迫のやりとりあり、ラスネールの髪型とか笑いあり、であっという間の195分。
絶世の美女みたいな役柄のガランス役を演じたアルレッティが全然美人に見えないんだけど、日本人の感覚だからだろうか。ソフィア・ローレンとかもそうだけど。
ただ、二部で黒レースごしの上目遣いの目は美しかった。
アルレッティって調べてみると撮影当時40半ばだ。それを思うと、、きれいかも。。
製作国:フランス
at ギンレイホール
![天井桟敷の人々 HDニューマスター版 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51DcfU2ZwDL.jpg)
一部二部あわせて3時間以上あるしオールナイトだし絶対寝るわと思ったけど、寝る暇ないほど面白かった。
ジャック・プレベール&マルセル・カルネのコンビによる詩的リアリズムの最高峰と言われる作品。
誰が主役かもわからないまま冒頭から「犯罪大通り」の蒸れるような熱気に飲み込まれていると、群像劇のような流れから次第に主要な登場人物が浮き出てくる。
1人の女と女をめぐった4人の男の物語らしい。
脇役にいたるまでキャラクターが豊富で、罰金を課しまくる座長とかバチストに一途な座長の娘とか、胡散臭いが悲しい男の古着屋ジェリコとか、ラスネールのちょっとコメディチックな子分とか、アパートの管理人っぽいおばちゃんとか、えせ浮浪者とか、etc...
第一部は洪水のようにいろいろ押し寄せるけど、第二部はどちらかというとガランスとバチストのロマンスに主題が絞られている。
バチスト役のジャン=ルイ・バローの無言劇に魅せられ、ロマンスあり、犯罪(アクション)あり、サクセスストーリーあり、緊迫のやりとりあり、ラスネールの髪型とか笑いあり、であっという間の195分。
絶世の美女みたいな役柄のガランス役を演じたアルレッティが全然美人に見えないんだけど、日本人の感覚だからだろうか。ソフィア・ローレンとかもそうだけど。
ただ、二部で黒レースごしの上目遣いの目は美しかった。
アルレッティって調べてみると撮影当時40半ばだ。それを思うと、、きれいかも。。
2014年12月14日日曜日
映画『私の、息子』
2013年 監督:カリン・ペーター・ネッツァー
製作国:ルーマニア
at ギンレイホール
息子を思う母物にはめっぽう弱いのだけど、ちょっとけばい初老のばあさんだしなんか正確悪そうだしで、まったく期待していなかったが、思いのほか面白かった。
母親の息子に対する惜しみない愛情で泣かせるとかじゃなくて、事態はもっと複雑。
愛情にはあふれるが子離れできないような他者に盲目的な母親はうざいし、息子は息子で30超えても甘ったれたガキんちょだという、まったく感情移入のしようがないキャラ設定。
それなのに(それだからこそか)、ラスト10数分は圧倒される。
手持ちカメラがうざいときもあるが、ひしひしと圧迫してくる緊張感や不快感や不安感、そして愛情がなかなか見ごたえがある。
絵にならないおばちゃん二人の愚痴シーンは少し寝てしまったが。
製作国:ルーマニア
at ギンレイホール
息子を思う母物にはめっぽう弱いのだけど、ちょっとけばい初老のばあさんだしなんか正確悪そうだしで、まったく期待していなかったが、思いのほか面白かった。
母親の息子に対する惜しみない愛情で泣かせるとかじゃなくて、事態はもっと複雑。
愛情にはあふれるが子離れできないような他者に盲目的な母親はうざいし、息子は息子で30超えても甘ったれたガキんちょだという、まったく感情移入のしようがないキャラ設定。
それなのに(それだからこそか)、ラスト10数分は圧倒される。
手持ちカメラがうざいときもあるが、ひしひしと圧迫してくる緊張感や不快感や不安感、そして愛情がなかなか見ごたえがある。
絵にならないおばちゃん二人の愚痴シーンは少し寝てしまったが。
映画『ダブリンの時計職人』
2010年 監督:ダラ・バーン
製作国:アイルランド/フィンランド
at ギンレイホール
言葉を発しようと口を大きく開いた瞬間に無情に小窓が閉められる予告編にもあるこのシーンって、この映画をよく表しているなと思う。
コントのお約束のようなシーンだけど、社会(家族)からはみ出し拒絶される悲哀と少しの笑いが混じったこのシーンは映画全体に広がっていく。
なかなか面白かった。
フレッド(コルム・ミーニイ)の隣人カハル(コリン・モーガン)君の聖性がすごい。
ただのヤク中の自暴自棄な青年かと思いきや、ナイーブで心優しくて無邪気によく笑い、フレッドの心を動かして最後には。。
製作国:アイルランド/フィンランド
at ギンレイホール
言葉を発しようと口を大きく開いた瞬間に無情に小窓が閉められる予告編にもあるこのシーンって、この映画をよく表しているなと思う。
コントのお約束のようなシーンだけど、社会(家族)からはみ出し拒絶される悲哀と少しの笑いが混じったこのシーンは映画全体に広がっていく。
なかなか面白かった。
フレッド(コルム・ミーニイ)の隣人カハル(コリン・モーガン)君の聖性がすごい。
ただのヤク中の自暴自棄な青年かと思いきや、ナイーブで心優しくて無邪気によく笑い、フレッドの心を動かして最後には。。
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