BS2 録画

なんちゅう流麗な立ち回りをするんだろう。
主演大川橋蔵。
仇討ち時代劇。
ラストの大立ち回りの舞台は上演準備中の中村座から始まる。
悪の土部三斎(進藤英太郎 )一味が入り口から空の桟敷席になだれ込む。
緞帳をくぐって奥に入り雪乃丞(大川橋蔵)を探すが見つからず、手下達は桟敷席に引き返してくる。
緞帳がめくれ上がって舞台から次々に出現する手下供。画面中央には仁王立ちの土部三斎の後姿。
なんだろう、押して引いての流れが面白いのと、歌舞伎の劇場が無粋なやつらにどたばた荒らされながらも劇場が劇場としての機能を確固と保っているのが面白い。
米を売らない長崎屋へのシュプレヒコールをする集団が何度も映し出されるが、この人達志村けんのだいじょぶだぁ~ドドンドドンでお馴染みの太鼓を叩いている(これなんて名前だろう?)。
ドン、ドドン、ってリズムで音がするのだけど、役者達はみんな至極適当に叩いてるのね。いや、よく見ると撥と太鼓が当たっていない。
叩く腕の振り方も叩くリズムも全ててんでばらばらの人たちが行進しているのが妙に楽しげに見える。アフレコで付けられた音だけがぴったりそろってさ。
まあ、面白かったよこの映画。
以前市川崑版の『雪之丞変化』を見たけど、あまり印象に残っていない。斬新な演出がいっぱいあった気がするが。
どっちが面白かったかっていったらマキノ版なんだけど、あと1年もすればマキノ版もすっかし忘れそうな気もしないではない。
市川版調べていたら結構キャストが豪華。長谷川一夫に中村鴈治郎、山本富士子、若尾文子ちゃん、船越英二。そして市川雷蔵、勝新太郎!ああそういやこの二人出てた出てた。
むむ、もしや市川版って面白いのか。でもこのキャストで印象が残らないっていうのは僕の記憶力のなさの問題だけなのだろうか。
今度機会があったら見てみよっと。
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