2004年4月29日木曜日

映画『ブリキの太鼓』

1979年 監督:フォルカー・シュレンドルフ
BS2 録画


ブリキの太鼓 HDニューマスター版

142分もあるしシリアスな大作ものかと思って見始めたら、なんだコメディーじゃん、って思ったらオスカル少年が初めてガラスを割るシーンで見せた形相にホラー映画かとびびり、でもナチスと戦争を背景に愛するものが惜しげもなくぽっくり死んでいく展開にやっぱシリアスかと思い、ガラスを割る能力って一体何の意味があったんだと思っているうち142分。

登場人物の一人一人が全てなんかしら嫌な感じの人間なんだな。中途半端に汚いっていうか。
朴訥な男だと思った料理人が女に冷たい男だったり、腋毛の生えた純粋な少女かと思ったら子供(子供じゃないけど)を蹴飛ばしたり、綺麗な母親は所構わずいとこと不倫中だったり。
まあ、ほんの一面だけれど。とはいえ自然と登場人物と距離を置いてしまい、そうなると意識が寄るのはオスカル少年と彼が肌身離さないブリキの太鼓になる。
ブリキの太鼓はアクセサリであり、時にその音で人の会話の邪魔をし、時に感情表現の手段となり、時にドイツ軍の演説会場をワルツの場へと変えてしまったりする。
ああ、ボクもいつでも持ち歩いてむかついた時ドコドコ叩きてぇー。でも子供にしか持てない玩具の太鼓なんだな。
オスカルを演じたダーヴィット・ベネントは不思議な顔した少年だった。可愛いのか可愛くないのかよく分からない。
1966年生まれらしい。ということは撮影当時12,3才?
本当に小人なのかな。

コメディーとして結構笑えて面白い。

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