2010年11月23日火曜日

映画『華麗なるアリバイ』

2007年 監督:パスカル・ボニゼール
at ギンレイホール


アガサ・クリスティー 華麗なるアリバイ [DVD]

上院議員の邸宅で行なわれた親族、親しい友人のみのパーティで殺人事件発生。
8人全員が容疑者。
動機は、愛。

という予告編を見たとき、登場人物多くてかったるそうだな、事件発生後にどうせ容疑者達が言い争ったり被害者との関係が顕になったりとだらだら進んでいくんでしょ。
と全く見る気が起きず。
フランス映画界の豪華キャストで送ると言われても、無知ゆえにミュウ=ミュウしか知らない。

このテンションの低さを救ったのはマルト役のセリーヌ・サレットで、このぺちゃぱいの女性がいじらしくて可愛い。(むー、検索しても全然情報が得られない)
そんな入りだったけどいつの間にかこの映画自体に引き込まれていることに気付く。
これ、面白いです。
特にラストの方なんて初期のダリオ・アルジェントのホラーサスペンスのようにどきどきして怖い。
ただでさえ犯人が恐ろしいのに足もすくむ高所で不安定な足場の落下の恐怖が加わったら盛り上がる要素満載です。
ラストの怒涛の展開、演出はヒッチコックぽくもあったな。
大注目のマルトの想い人、いい奴フィリップ(マチュー・ドゥミ)が後半中心になるので愛にも溢れ。

監督は聞きなれないけど脚本家として活躍している人らしい。
フィルモグラフィー見ると、おお、ジャック・リヴェットのほとんどの作品の脚本に関わっている。
初監督だけどキャリアはかなりのベテランだった。

映画『クレイジー・ハート』

2009年 監督:スコット・クーパー
at ギンレイホール


クレイジー・ハート [DVD]

かつてスターだった男が今では売れずに各地をどさまわりしている。
生活も荒れ果てた初老にさしかかろうかという男の孤独な背中。

よくある話じゃないか、と日吉ミミも歌っているように、最近では『レスラー』もこんな話だった。
全然期待していなかったのにこれがかなり面白い。

伝説のシンガーソングライターのバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)は、昔ながらのファンは未だにいるものの、今では曲も何年も書いていなくて落ちぶれている。
一方かつて弟子だったトミー・スウィート(コリン・ファレル)は人気の絶頂にいる。
何万人の前で歌う弟子に対して、バッドは最早ライブハウスでもない地方のボーリング場でステージを行なったりしている。
しかも重度のアル中だ。
そして何度か結婚しているが今は一人身の孤独。
ある時地方紙の女性記者ジーン(マギー・ギレンホール)からインタビューを受けたバッドはこの記者ジーンとねんごろになっていく。
親子くらい年が離れているんじゃないだろうか。
愛する人もできて本格的に復活したいところに、かつての弟子トミーのライブの前座の依頼が舞い込んでくる。
他の歌手ならともかくあいつだけは駄目だ、と言うもののこんなにいい話は他に無い。
渋々出演を承諾する。

監督は俳優さんらしい。
初監督なのに映像の一つ一つが熟練の監督かのように落ち着いている。
カメラマンの腕?
撮影はバリー・マーコウィッツ。
調べてみると『スリング・ブレイド』の撮影している人だな。
他にもニコラス・ケイジの監督作の撮影もしている。。。
俳優監督と縁があるのか。

後半、アル中のバッドがいつぽっくりいくのかと、その危うさから目が離せない。
この緊張感とすかしの連続。
むさくるしく不健康なバッドからすっきりした後の清潔感漂うバッドの驚くべき変化も見もの。

主演ジェフ・ブリッジス。
ジェフ・ブリッジスはかっこいいなぁ。
本人が歌っているっぽい。
堂々たる歌いっぷりで、全編歌に溢れているのに飽きない。
地方の名も無いバックバンドの演奏者も皆ありえないくらい上手いし。
コリン・ファレルも本人が歌っているのかな。

バッドの親友役でロバート・デュヴァルも出演。
もう80近いのに若々しい。

2010年11月20日土曜日

旧居

そういえば引越してから1ヵ月を過ぎた。
冷蔵庫も買った、電子レンジも買った、テレビも買った、HDDレコーダーも買った、ナノイー発生器も買った。
ベッドはまだ迷って買っていない。
未だに僕が住む4階には僕しか住んでいないらしい。

今日は年末調整を出すために会社のある蒲田くんだりまで行って来た。
社長の机の上に置いて会社を後にする。
せっかく蒲田に来たからどこか行こうと思って、会社の横に置きっぱなしの自転車で矢口渡近くのよく通っていた喫茶店に行く。

ああ、自転車の事書いておこう。
2年くらい前にしょっちゅうパンクしては修理に持っていってを繰り返していると、ある時もうタイヤが駄目だからタイヤを交換した方がいいと言われる。
5千円くらいかかる、と。
この自転車は確か2,3万とそこそこ高くて、しかも当時まだ買ってから2年くらいしか経っていないというのに、もうタイヤが駄目ってどういうことだと憤慨しながら修理は保留にして会社の横に置きっぱなしにしてから早2年。
もう処分されていて無いんじゃないかと思ったけど、行ってみたら奥の方に埃まみれで健在していたので先日ついに修理してきた。
鉄の部分が尋常じゃなく錆びていたけどそこは無視してまず埃を綺麗に拭きとって、錆び錆びでガチゴチになっている外れたチェーンを10分くらい格闘して取り付けてから自転車屋に持っていく。
この自転車を買った自転車屋はパンクの修理とか比較的安くてよく利用していたけど、いつだったか凄く横柄な態度の店員に頭に来てから一度も行っていないのだが、久しぶりに持っていってみる。
店の中に自転車を入れてから奥の店員を呼ぶと、そこは売り場だから勝手に上げないでください、コンクリートに傷がつくから、といきなり怒られる。
あの横柄な店員まだいたんだ。
パンクの修理と必要な場合はチューブの交換をお願いして店を出る。
チューブの交換の場合は3900円かかるらしい。安いな。
暫くすると電話が来る。
もうタイヤが駄目だからタイヤを交換する必要があり三千いくらだかかかるがいいか、と。
チューブとタイヤを交換して遭わせて6千いくら?と思って聞いてみると、ですから3900円です!と切れ気味に言われてむっとしながらもお願いする。
時間になり取りに行って支払って早々に後にするべく自転車にまたがって漕ぎ出すと意外に快適に仕上がっている。
後輪ブレーキがほとんど利かなくなっていたのに調整してくれたっぽい。
暫く走ってから止まって後輪の空気入れるところを見ると、紛失していたバルブのキャップも補足してくれている。
ただ、二度といかないと思う。

話を戻すと、喫茶店でケーキセット頼んで新聞読んで文庫読んで煙草吸って暫くくつろいだ後、夕飯にシダットに行く。7時半くらいだったかな。
初めて見る店員にバターパニールとナンを注文する。
ここのバターパニールはやっぱり甘くて美味いなぁ。
初めて見る店員だから僕の事知らないだろうと思ったけど、ちゃんとサービスでラッシーが出てくる。
半年前くらいからよく見かけるようになった女性店員がちらっと見えたからその人が覚えていたのかな。
サービスで出てくる飲み物は僕が頻繁に行くからサービスしてくれていると思っていたけど、もしかしたらよく行くとか関係無しにサービスで飲み物を一律出しているのかもしれない。

満腹になった後、旧居を見に行く。
駅から旧居までの道は往復でもう千回以上は歩いたはずだ。
この道を歩くことはもうないんだなと感慨にふける。
マンションについて外から見上げると、住んでいた部屋はカーテンも無く真っ暗なので、まだ誰も住んでいないようだ。
あの臭い部屋のクリーニングはもう終わったのかな。
この部屋も二度と入ることはないのか。
ここが初めて一人暮らしした所なので、よくよく考えてみるとかつて何年も住んでいた部屋に二度と入れなくなるという経験は初めてだ。
実家はまだあるし、実家は一度も引越ししていないので。
さして思いでもないけど寂しいもんです。

2010年11月7日日曜日

映画『おとうと』

2009年 監督:山田洋次
at ギンレイホール


おとうと <通常版> [DVD]

オールバックの女性は自意識過剰で性格が悪い、と小学生の頃に感じていた事をふと思い出した。
これは多分にオールバックだった同級生の女の子の印象によるのだけど。
オールバックって額が丸出しは当然のこととして髪の毛もびしっと頭の形に沿って撫で付けられているから、顔そのものが惜しげもなく前面に押し出されているわけだ。
顔に相当自信があるってことでしょ。
だから自意識過剰で性格が悪いっていう論理だけど、そういえば蒼井優もオールバックが多い。
やっぱり小学生の考えなんてそんなもんです、
ちなみに男のオールバックはただのハゲだ。

主演吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優。
しっかりものの姉と駄目駄目な弟、結婚したけど離婚しちゃった出戻りの姉の娘、の三者の物語。
段々退屈になってきて、後半にボランティアに近い利益度外視の生活保護者のホスピスが登場してからは一体何の映画観ているのかよくわからなくなってくる。

役者陣がどうもすっきりしない。
蒼井優は蒼井優じゃなくても全然構わないようなしょぼい役だし、吉永小百合は原爆詩の朗読のし過ぎのせいが演技のセリフが棒読みになっているし、鶴瓶は『ディア・ドクター』のような深みが出ていないし。
主演陣が消化不良のまま有名どころが脇役でわらわら出てきてさらに邪魔する。
『幸福の黄色いハンカチ』の3人はあんなに魅力的に撮っていたのにねぇ。

とはいえ、ラストはあやうく泣きそうになってしまう。
これがホスピスじゃなくて普通に病院だったら入院費やらなんやらを姉がなけなしの金を搾り出して払わなければならず、全然違う結末になったはずだが。
都合よくできているもんだ。

鶴瓶が吉永小百合を「おねーちゃん、おねーちゃん」と呼び、義母役の加藤治子が「いい年しておねーちゃんって。。」と言う。
こう書くとなんか豪華というかかなり特異で面白い配役だなぁ、というのは置いといて、僕にも姉がいるけど未だにおねーちゃんと呼んでいる。
当たり前のように思って疑問もわかなかったけど、そうか、僕ももうとっくに「姉さん」と呼ばなければいけない年なのかもしれない。

映画『幸福の黄色いハンカチ』

1977年 監督:山田洋次
at ギンレイホール


幸福の黄色いハンカチ [DVD]

子供の頃からテレビでたまたまやっているのをなんとなく最後まで見たりして結局3,4回くらい観ている気がする。不可抗力的に。
デジタルリマスター版らしいのだけど、せっかくだから最初からじっくり観てみようかな、と。

冒頭の北海道に行くまでのシーンは初めて観た。
天井から窓、武田鉄矢の足と降りていく始まりはなかなかいい。
何度も観ているのに飽きずにさらっと楽しく観る事が出来る。
武田鉄矢と桃井かおりと高倉健という絶妙な組み合わせによるやりとりが楽しいからな。
倍賞千恵子は日本の女優の中で最も苦手な人なのであまり意識しないようにしてスルー。。。したいところだけど出演している以上見えてしまう。
「一度結婚しているけど、あんたそれでもいいの?」と健さんの顔を見ないで言いながら濡れた髪の雫を顔を無造作に撫でて払う仕種など倍賞千恵子!または山田洋次!?という感じでうげーと思う。

クライマックスの変な音楽は最悪だけど最悪だから記憶に残る。

2010年11月3日水曜日

引越(4) ~引越まで

 9/27(月)
初期費用の清算書をスキャナでPDFにしたものがメールで送られてくる。
契約は販売会社で行なうらしい。

 9/28(火)
引越会社指定なのでその指定の引越会社から電話が来る。
次の土曜に見積もりに来てもらうことになる。

 9/29(水)
振り込む。

 9/30(木)
販売会社での契約手続き希望日を土日で出していたのに、土日は予約で全部埋まっているらしい。
どんだけ忙しい会社なのだろう。

 10/2(土)
引越会社の営業がやってくる。
たぶんファミリー向けの一番小さいトラックになる。
事前に調べたところ、単身引越サービスは同一区内でしか駄目らしい。
テレビは持っていかないというと、もし持っていくことになってもトラックの容量は十分あるから構いませんと言われる。
全然余裕らしい。
日にちは10/15(金)を希望したけど、10/12~14だともっと安くなるという。
平日なら安いと思ったけど金曜は人気らしい。
10/14(木)にする。
時間は8時から。
早いなと思って朝の方が安いのかなと思って聞いてみると、むしろ午後の方が安いのだと。
じゃあ午後がいいよと思うが、次の日仕事だし時間はあった方がいいかなと思ってそのままにする。
ダンボール20箱貰う。置き場所が無い。

引越先は
「地デジチューナー設置のため、アナログTVは別途チューナー必要」
で、意味不明なので何度か仲介の不動産屋に聞くと、いまいち要領を得ないものの要はVHFアンテナを設置していないらしい。
テレビとHDDレコーダーを地デジに買い換えないとなぁ。
アナログのHDDレコーダーが2台あってそのうちの1台は処分しようと思う。
もう一台の方はあまりにたくさん入っていて整理するのは間に合わないので引越後にゆっくりやろう。
処分する方には主に紅白が入っている。
2005年の紅白からDVDに焼いていこうとするけど、4時間20分あるから20分削除しないと。

 10/3(日)
買い換える地デジテレビもレコーダーもそれぞれどのメーカーにするかなかなか決まらないし紅白はなかなか整理できないし。

 10/4(月)
今の部屋の10月分の家賃がどうなったのか未だに連絡が来ない。
解約することすら大家に伝わっていないのではないだろうか。
そろそろ電話して問いただそうかと思っていると、仕事帰りにマンションの下で大家のおばちゃんに呼び止められる。
一応不動産から連絡はあったらしい。
いまいち話の内容が分からなかったのだけど、不動産屋の電話番号がどっかいってしまったから、10月分の日割りの額や立会い日をどうするか等不動産屋に連絡しておいてくれないかみたいなことを言っていた。
いや、それは解約手続きするときに不動産屋に僕から言ってあって、大家さんと相談して後日連絡するという話になっていたのですが。。。と言うと暫く固まってどうしようかしらみたいな感じになるので、電話番号なら分かるからちょっと待っててくださいと言って一旦部屋に戻って番号をメモ用紙に控えて渡す。
立会いは忙しくて時間作れないのよねとか言っていた。
ついでに柿を1個貰う。

 10/5(火)
今のマンションの不動産屋から電話がある。
日割りの額を教えてもらって控える。
立会いについては、大家が来れなくなったので不動産屋の人だけが来るそうだ。
そして日にちは希望していて17日は都合が悪いので16日にしてくれないかと頼まれる。
まあ、いっかと思って了承する。

 10/7(木)
マンションの販売会社で契約手続きするために仕事帰りに高田馬場に行く。
迷惑電話で有名でも直接関わることはないだろうと思っていたのに入居審査で電話かけたり会社にまで訪れたりすることになるとは。
出されたコーヒーを飲みながら暫く待っていると、小柄なおじさんと目の少し釣りあがった若い女性が出てくる。
事細かに契約内容を説明してくれる。
最後に署名して判子押して終わり。
一個個人情報の扱いについての誓約書で、販売会社が個人情報を営業活動に利用することの承諾みたいな書類があって、うーむと唸りながら固まっていたのだけど、まあどうせ会社にかかってきも俺いないしいっかと思って署名する。

家帰ってから電気、ガス、水道、NHK、NTT、プロバイダの移転手続き(停止と開始)をネットで行なう。
NTTとADSLの移転は時間がかかるらしく、10/20くらいまでインターネットが使用できないっぽい。

 10/8(金)
午前半休取って区役所に行って転出届を出してくる。
ついでに郵便局に行って郵便物の転送手続きをする。

NTTから電話がある。
どうも新築ゆえか部屋がまだ登録されていないとかで、登録が必要だと。
そして新築だから派遣で工事が必要で、派遣で1万円くらい費用がかかる、と。
そういえば昨日の契約時に光を導入しているから住居人は安く利用できます、とパンフレットをちらっと見せてもらって、あまり興味なかったけど二千円くらいの金額だったのを思い出す。
あんまり聞いたことないプロバイダだった気がする。
パンフレットは部屋に置いてありますのでという話なので詳細が分からないが、この機会に光にしてしまえばNTTの固定電話回線が不要になる。
電話回線の移転手続きは今の場所の利用停止手続きだけにしてもらって、新居での利用をするかどうかは後日回答という形にしてもらう。

仕事して家に帰るとマンションの下でまた大家に呼び止められる。
不動産屋が立会いにこれなくなったらしい。どんだけ忙しいんだよ、全く。
「不動産屋からそう伝えてくれと言われたけど、なかなか会えないしどうしようかと思っていたのよ。不動産屋がこれないのを知らないまま当日待ちぼうけになったら困るしねぇ。本当よかった。」
マンション1階の野菜置き場で大家がたまたま作業しているところに帰ってきたからよかったものの、タイミングが合わず会わなかったら本当どうするつもりだったんだろう。
たぶん17日にいつまで待っても来ない不動産屋に激怒して怒りの電話をかけていたことだろう。恐ろしい。
立会いの方は大家もこれないしどうするんだと思ったら、立会いは無しということになる。
敷金は2ヶ月分の内1ヶ月分だけ返してくれるらしい。
「壁紙の張替えとか結構するのよねぇ」
8年住んで煙草のヤニでまっ黄色。ろくに掃除もしてないからかなり汚い、臭い。
1ヶ月分返ってくるのは最高の結果かも。
10月分の日割りの家賃については返却される敷金から引いて貰うことにする。

 10/9(土)
利用しているプロバイダso-netのページを見ていると、光でUCOMがある。
ああ、新居はUCOMだったかなぁ。
月額料金はADSLより少し高い。ただ、NTTの電話回線が無くなれば断然安いか。
だけどそもそもUCOMかどうかも分からない。
プロバイダが変わるのは嫌だな。
なんかもういいやと思ってNTTに電話して移転手続きしてもらうことにする。

 10/10(日)
新しい部屋を見に行く。
シンクは横幅はやっぱり狭いものの縦幅はそこそこあるので鍋一つくらいは入りそう。
部屋はやっぱり狭いなぁ。
内見の時は新築にうかれて気付かなかったけど、近くの高速の車の音が結構する。
窓を閉めても換気口から車の音が通奏低音のように響いてくる。
ねっころがって家具の配置を考えながらうるせーなーと思う。
5階からだと見えていた柳は4階からは見えなかった。
窓に近づくと斜め向いのマンションらしき建物の部屋にいる人と目が合う。
それにしてもこの斜め向いは事務所かなんかなのだろうか。
人がたくさんいる。
カーテン開けると部屋の半分はまる見えだな。
テレビは壁沿いに置いて自分の定位置はその反対側の壁沿いにしようかな。
向かいのマンションから見えない死角を居場所にすればカーテンも開け放つことができる。

光はQit光だった。


 10/11(月)
紅白のDVDダビングが完了したのでHDDレコーダーを取っておいたダンボール箱に入れる。
前に部屋にねずみが出て、いつのまにか現れなくなったことがあって、最後に目撃したのがテレビの裏だったため、テレビの裏に積み重ねていたHDDレコーダーのでっかい箱の中で死んでいるに違いないと思っていたけど、箱を開いても何もいなかった。
じゃあもう一つのHDDレコーダーの箱の中で死んでいるに違いない。

さあすっきりした。引越三日前にやっと梱包を始める。
まずはCD類の梱包完了。

 10/12(火)
NTTから電話がある。
開通工事の立会い日はいつにするかというのと電話番号が変更になるが候補の中から選べ、と。
立会いは10月21日(木)午前9時~10時にしてもらって電話番号はなんでもよかったけど一応後で回答ってことにする。
電話番号はそのままだと思ってインターネットプロバイダのADSL移転手続きを同時に進めているのだけど、電話番号が変わることをプロバイダに伝える必要があるか、とNTTに聞く話でもないのかもしれないけど一応聞いてみると、連絡した方がいい、と。
電話番号が確定するのは開通工事が完了した後らしい。

家に帰ってから姉に電話して不用品を取りに来てもらう。
・デスクトップPCとモニタ
・PS2
・アナログHDDレコーダー
・電気ストーブ
・電子レンジ
・机
・冬服夏服
リサイクルショップに持ち込んで売っ払ってくれることになっている。
「全然荷造りしてないじゃん。間に合わないよ。」と怒られる。

本、書類等の梱包完了。
深夜4時過ぎにやっと寝る。

 10/13(水)
so-netに電話して電話番号が変わる旨を連絡する。
移転手続きで記入した電話番号はただの参考情報でプロバイダとしては特にどうでもいいらしい。
だが、念のため回線業者に確認します、と暫く待たされる。
するとこのままだと二重に料金が発生してしまうとのこと。
つまり今の移転申込みの作業が終わってその料金が請求された後に電話番号が変わったことでの変更手続きでまた料金が発生する。
一度キャンセルして電話番号が確定してから再度移転手続きした方がいいらしいのでキャンセルする。
ああ、またADSLの開通が先になってしまった。

梱包の続きをする。
22時くらいから風呂掃除する。
ここ2年くらいさぼっていたのでひどい状態。
2時間くらいやって疲れたのでやめる。

ああ、もう食器とか生活用品とか服とか全然梱包できていないのに0時過ぎ。
昨日3時間くらいしか寝てないから少なくとも4時間くらいは寝ておきたい。
ただ、もう全然やる気が起きず、ちょっと作業してはどうダンボールに入れるか悩んでちょっと一服っていうのを繰り返して遅々として進まない。

家電は業者が梱包してくれるらしいのでアナログHDDレコーダーの箱はいらないなと思って、処分しようと開けようとする直前にねずみのことをはっと思い出し、どきどきしながら開けてみたけど結局いなかった。
箱の中で腐っていたとしても臭いで気付くよな。
じゃああのねずみは一体どこに消えたのだろう。

6時くらいにさすがにやばいと思ってもう何も考えずにダンボールに突っ込んでいく。
引越業者が来る8時まで作業をし続ける。
掃除とかADSLが暫く使えないのでPHSつないでダイヤルアップする方法を試そうとかいろいろ予定していたものが全くできていないけど、とりあえず梱包はそれなりに完了。


 10/14(木)
8時ちょっと過ぎに引越業者から電話が来て、作業開始。
がたいのいい兄さん二人がさくさくダンボールを運び出していく。
本やCDをめいいっぱい詰めたダンボールなど、これは重くて大変だぁと思っていたのに、さくさくと。
なんか一刻も早く体鍛えたくなってくる。

掃除できなかったのでずっと位置を変えていない家具の裏や床にまるで廃墟のような埃の束ができていて恥ずかしい。
そもそも自分じゃ慣れてあまり気にしないけど、煙草のヤニや体臭などでこの部屋はかなり臭いらしいので恥ずかしいなんて今更な気もする。

バルコニーの洗濯機を取り外すときにブシューっと失敗していた。
蛇口がちゃんと閉まってなかったらしい。
その失敗とは関係ないけど、排水ホースが2箇所ほど破れているらしい。
洗濯しているときに水が漏れたりしてませんでしたか?と聞かれるが漏れてはいなかったように思うと答えたものの、後で思い出すとそういえば最近いやにベランダが濡れてる時があって、隣の部屋のエアコンのせいだと思っていたけど洗濯機の排水ホースからだったのかもしれない。

1時間ちょっとで荷物を全て積み終わる。

生活用品など詰めたリュックしょって、まずはコンビニに行っておにぎりを買う。
昨日の夜からなんも食ってないので腹減った。
電車で有楽町へ。

新居の前にもうトラックが着いていたけど、作業員は車内で寝ている。
とりあえず部屋に行ってみる。
新築の匂い。
携帯見ると引越業者からの着信が入っていた。ちょうど歩いていたときだな。
下に降りて搬入作業を開始してもらう。
家具の配置などなにも考えていないので適当に置いてもらう。

洗濯機は水溜めて脱水してもらったら排水ホースの破れ目から結構水が漏れてパンの半分くらいまで水びたしになっている。
排水ホースは安いから買い換えた方がいいとのこと。
洗濯機自体買い換えようかな。でもずっとバルコニーに置いていたから汚いという事以外は普通に使えるわけだしもったいない。悩みどころ。

簡単に家具を配置してみたりした後、近くの区役所に行って転入届を出してくる。
そしてそのまま旧居に戻る。

掃除する。
母と姉が来て手伝ってくれる。

近くの大家が経営する八百屋に行って大家のおばちゃんに鍵を渡す。
敷金は一か月分から10月分の日割り家賃を引いた額という話だが、用意しようと思っていてまだできていないらしく、しかも金額を忘れた、と。
家に戻れば日割り額のメモがある、けど今自転車を主人が乗っていってしまっている。
戻ってこないなぁと言いながら暫く待たされる。
歩いて1分くらいなんだから歩けよと思うがなかなか動かない。
ようやく重い腰をあげて歩いて家にメモを取りに行って程なく自転車に乗って主人が帰ってくる。
おばちゃんも戻ってきて敷金とみかん10個くらい貰ってお礼言って安い菓子折り渡して店を出る。

車で待たせていた母と姉と3人で寿司食ってから別れる。


後で思い出したけど、引越しする前に旧居周辺で行ってみようとしていたことをすっかり忘れていた。
■屋上に行く
旧居に入居した頃に一度屋上で作業中の人に用があって上ったきり一度も行っていない。
普段は閉まっていて出れるのかどうかもよく分からないがもう一度行ってみようと思っていたのになぁ。
■近くのコンビニに行く
歩いて2分くらいのセブンイレブンにはくさるほど行ったけど、歩いて数十秒のところにも名前は忘れたがコンビニがあって、そこは一度も入ったことが無い。
24時間営業じゃなくて夜中には閉まっているコンビニ。

まあとりあえず引越が終わってまずはひと段落。
こっからテレビやHDDレコーダーや冷蔵庫や電子レンジや生活用品やもしかしたらベッド購入や布団買い替え等々、検討して揃えなければいけないものがたくさんある。

引越(3) ~入居審査

 9/12(日)
明日から審査に入るとメールが来る。

ネットで調べていると、あの新築マンションの販売会社はマンション投資の迷惑電話で有名らしいと知る。
家賃が高い。初期費用が高い。販売会社が不安。
考えるのが面倒になってきたのでこないだから始めているゲームをする。『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』KINGモード。

 9/14(火)
仕事中、知らない電話からかかってきて、販売会社だなと思って一旦廊下に出ようと歩き出したら速攻切れてしまう。
折り返しかけようかと思うがまたかかってくるだろうと思って放って置く。
結局それ以来かかってこなかった。

八丁堀のご対面マンションの販売会社も検索してみると、迷惑電話の悪徳業者リストにしっかり入っていた。
安めのマンションの販売会社なんてどこも同じようなもんに違いない。
気にしないことにする。

それより新富町の新築マンションの部屋の写真を見ていると、こんなに狭かったっけと思う。
バルコニー側の左隅は柱なのか異様に出っ張っているし、部屋の中に在るクローゼットも心持ち出っ張っている気がする。
6畳というけど実質5畳くらいしかないんじゃないだろうか?
新築の綺麗さに見とれてあんまり広さを考えていなかった。
部屋の4隅っていうのは家具配置で一番有効利用できる重要な箇所だと思うのだけど、バルコニー側の左手は出っ張った柱、右手は換気口、バルコニーの反対側はドアとクローゼットがあってそもそも物を置けそうに無い。
そう、狭いくせに物を置く場所が全然ない。
あと気になったのはシンクが異様に狭い。
キッチンもちゃんとチェックしたはずだけど、写真で見る限り鍋一つすら入らないんじゃないだろうかという狭さ。

考えるのが面倒になってきたのでこないだから始めているゲームをする。
早くクリアしてすっきりしないと。

 9/16(木)
昼飯にパンを食っているとき電話が鳴る。
手を拭いて慌てて取り出したところで切れる。
火曜もそうだけど呼び出し音4回くらいしか鳴らしてないだろう。
一体どんだけせっかちなんだ。

 9/18(土)
ゲームする。
こんなことしている場合じゃない気も激しくする。

 9/19(日)
ゲームする。
こんなことしている場合じゃない気も激しくする。

入居審査に一体どれだけ時間取ってるんだ。
一個気になっているのは、入居希望日を10月下旬としているが、この新築物件が入居可能になるのは10/1からで、もし9月に契約成立した場合は入居は10月下旬でも家賃は10/1からすぐ発生するのだろうか?
今住んでいる所をまだ解約していないのだが。
仲介の不動産屋にメールで問い合わせる。

キャンセルはいつまでなら可能なのかも聞こうとしたけど、もういいやと決心する。
狭いのは家具を処分するなり配置を工夫すれば何とかなるだろう。

 9/20(月)
爆睡していたら電話が鳴って飛び起きる。
仲介の不動産屋からで、契約成立と同時に家賃が発生するから解約はもうしておいた方が無難だと。
審査が通らなかった場合は即別物件を探すことになるがひと月もあるなら大丈夫だろう、と。
家賃発生日はできるだけ遅めになるように調整してくれるらしい。
また、入居審査は本人確認、保証人確認の順で進むらしく、その最初の本人確認で躓いている、ってことは1週間以上経過しているのに実質何も進展していないってことになる。
入居審査の方はすぐ電話が切れるから今度かかってきて出れなかったらこっちから電話していいかと聞くと、それは構わないはずだと。
電話番号は火曜木曜にかかってきた番号が販売会社のもののはずだが、明日一度電話入れるように販売会社に言っておいてくれるらしい。

さて、今の部屋の解約の電話しようと契約書を探し出して見ていると、解約は書類書いて郵送なり持っていくなりするらしい。
解約書をざっと記入して持っていく。

店に行ったら持っていた解約通知書のフォーマットが古かったらしく、その場で書き直して手続き完了。
一ヵ月後ということで契約終了は10/19。
明け渡しは10/17(日)にしておく。
10月分の家賃はどうなるのか聞くと、日割りの額は大家と相談して後日連絡しますとのこと。

 9/21(火)
健康診断で溜池山王に行く。
午前中で全部終わって飯食って帰る。

健康診断中に販売会社から電話が来ているはずだと思っていたけど、携帯見ると着信が入っていない。
とっとと進めてほしいので、こっちから電話してやった。
マンション勧誘の迷惑電話で有名な会社だけど、対応は普通だった。
本人確認がこれで完了したので次に保証人確認に移ります、と。

 9/22(水)
仲介の不動産屋から電話がある。
販売会社が姉の会社に電話したところ、いないと言われたらしい。
保証人の項目に書いた会社の番号は本社の番号だけど、姉は本社にはいない。
その場にいなくてもここにはいないみたいに在籍の確認が取れるような対応ならそれでOKになるらしいが、いないだけじゃ確認にならないらしい。当たり前か。
仲介業者も販売会社からの又聞きで、姉の会社の人が一体どういう対応したのか知らないし、僕は僕で姉の会社の事なんてほとんど知らない。
知らない者同士であれこれ予測してもしょうがないので、とりあえず姉がいる場所の電話番号を確認したら報告することにする。

姉と連絡取って姉が出れる番号を教えてもらう。
同僚には話してあるので同僚が出てもいいように言ってくれるらしい。
いないと言われた件については、最近知らない会社からの電話を取り次いだら金銭がらみのトラブルに発展したことがあって、知らない会社からの電話は取り次がないように全社員に通達があったからそのせいかも、と。
間違いなくそのせいだ。
あと、10月いっぱいでの退職が決まったらしい。
そして今日は祝日で休みで明日9/24が最後の出勤、後は有給消化。

 9/24(金)
仲介の不動産屋から電話があって入居審査が通ったと。
ばんざーい。

来週、販売会社から清算書が届いたら送るとのこと。

引越(2) ~内見

もうかなりうろ覚え。
出来事と日にちは実際と合ってないかもしれないけど、書いてしまえばそれが事実にすりかわる。


 9/8(水)
今日から日曜まで夏休み。
不動産は水曜休みが多いというし、とりあえず今日はゲームする。

 9/9(木)
昼も大分過ぎてからのそのそ起きて、さてどうしようかと思う。
まずはどの地域に引っ越すか考慮しないと。
候補は有楽町の東側と恵比寿と飯田橋。
見に行くのが手っ取り早いとまずは有楽町に行ってみる。

着いたのは15時半くらいだったかな。
新富町、入船、新川あたりをふらふら歩き回る。
ここらへんはなかなかいい所だな。手ごろそうなマンションもちらほら見える。
不動産屋があったら入ってみようかと思うのだが、いくら歩き回っても不動産屋が見つからない。
探すのを諦めた頃に目の前にピタットハウスが現れる。
ガラスに貼ってある物件を見ていると9万以下で結構あるもんだ。
店の中を覗くとなんか混んでいたのでちょっと気負けして入らずに通り過ぎる。

隅田川近くの住宅街を散歩していると空き地らしき場所が見えてきて、こんな狭い土地にもいずれマンションが建つのだろうかと歩きながら考えていると、いや、空き地じゃないや、公園だ。
雑草の茂る殺風景な公園の真ん中にぽつんと古びたベンチが2台あって、2台のベンチの間に灰皿が見えたので、ああ丁度いいや一服しようと思って公園に立ち入ったその瞬間、デジャブとも違う既視感がする。
どっかで見たことあるぞと思いながらベンチに腰掛けると確信に変わる。
ここって『空気人形』で使われていた所だ。
川向こうに見える無駄に高いマンションとかそのまんまだし、目の前の堤防やこのベンチにペ・ドゥナが座っていたよな。
煙草吸っていると犬を連れた奥さんがやってきて、犬の首輪をはずしてボールで遊ばせていた。
のどかだ。
目の前の堤防やその先にそびえるマンションは無機的だし、廃れた空き地のような狭い公園だけど。
湊公園というらしい。

歩いた感じだと湊、新川辺りがよさげな感じ。
歩きつかれたので帰ろうと思って今どこにいるんだかよく分からなかったけど、とりあえず東京方面に向かって歩き出す。
歩いていると左手に建物のガラスごしに紙が展示されていて一瞬不動産屋かと思って見てみると映画のポスターっぽい。
あっ、ここフィルムセンターじゃん。
そういえば昔毎日のように大学とここを行ったり来たりしていた頃は昭和通りより東側は人なんか住んでいるとも考え難い全く未知の物寂しい地域だと思っていたな。
湊や新川なんか昭和通り渡ってさらに新大橋通りも渡った先になる。

東京駅は工事中か。
八重洲南口の改札近くにあったパン屋はどっかいっちゃったみたいだけどおにぎり屋はまだあった。

家に帰ってSUUMOで部屋探しする。
山手線の駅周辺だと1Kは恵比寿が一番相場が高いらしい。
もう夏休みも終わっちゃうし有楽町の東側にしようと思う。

 9/10(金)
SUUMOから中央区を中心に物件を揃えているという不動産屋を1件ピックアップして、そこに行ってみようと思う。
ただ、昼過ぎまで寝ていたので15時前くらいに有楽町に着く。
歌舞伎座の位置からして晴海通りを築地方面に歩くと右手にあるらしい。
なんで昨日気づかなかったかなと思って晴海通りを歩いていたらいつの間にか歌舞伎座まで着いてしまう。
おお、見落としたっぽいと今度は注意深く見ながら歩くけど数寄屋橋近くまで戻っても見つからない。
あれっ?
今度は左側の歩道から右手を見ながら歩いてみるがやっぱり無い。
何度か行き来したけど確実に無い。
HPの更新も新しかったから潰れたわけじゃなさそうだし。
晴海通り沿いじゃなくて一本ずれるのかと思って南側、北側とそれぞれ歩いてみるけどやっぱり無い。
携帯で調べようとしたけど不動産屋の名前を忘れた。
SUUMOから検索しようとするがあまりに重くて20分くらいチャレンジして諦めた。

もしかしたら見た地図は東西逆だったのかもと思って晴海通りを築地の方まで行ってみようと思う。
万年橋でスーツ姿でアンケートボードのようなものを抱えた新入社員っぽい女性がたくさん立っていて、通り過ぎたら後ろから声かけられる。
内容聞く前に断ったらしつこく食い下がられたけど面倒だから断る。
新大橋通りの交差点辺りでやっぱり無いなぁと携帯を見ていると初老のおばさんに新橋演舞場の場所を聞かれる。
新橋演舞場の場所を30台前半の男に聞くなんて!
地元民じゃないし詳しく覚えてない。ここより南の方を指して、「向こうの方だと思うけどすいません分かりません」と謝る。
おばさんはその後年配のおじさんに声かけて、詳しく道順を教えてもらっていた。
そういえば昨日は昭和通りを茅場町に向かってふらふら歩いていたら、女性から八丁堀はどっちですか?と聞かれた。
さっき通り過ぎた気がするなぁと思って来た道を指してあっちですと言う。
ここ数日よく声を掛けられる。
間違いなく気さくな雰囲気はかもし出していないはずなのだが。

目星つけていた不動産屋が見つからないので時間も夕方近くになってしまったし、昨日見つけたピタットハウスに行くことにする。
どこにあったかうろ覚えだけどここより北であることは間違いないので北に向かって歩き出すと、なんか不動産屋がある。
店の名前を見ると、ああ、確か探していた不動産屋はこんな名前だった。
どうも僕が見た地図は90度方角が回転していたらしい。

腹が減っていたのでコンビニでおにぎりとアイス買って歩き食いして一服してから店に入る。
17時くらいになっていたかな。

女性の方が対応してくれる。
・管理費込みで9万以下
・場所はこの辺でJRの有楽町か東京駅に徒歩で30分以内で行ける場所
・20平米以上で6畳より大きい部屋
・2階以上
といった条件で6,7件見繕ってくれる。
じゃあ内見に行きましょうかという言葉を待ちつつ不動産屋さんのお勧めポイントなど聞いたり雑談したりしている内に最終的に3件になる。
なんかいつまで経っても内見の話が出てこなくてこのままだと0件まで絞られちゃうんじゃね、と思って「ではこの3件でお願いします」と言ってみると、明日以降で都合のいい日を聞かれる。
時間も遅かったからなぁ。
明日の11時に内見の予約をして店を出る。

外はもう暗くなっていたけど、せっかくだから先にその3件の立地を見てみようと思う。
八丁堀と水天宮と人形町。

八丁堀のマンションから行こうとしたけど少し通り過ぎてしまったようなので水天宮から行ってみる。
住所とGoogleマップを頼りになんとかたどり着く。
1フロア二部屋くらいなのだろうか、細くて高い。
近くに無機質な首都高の高架があって、夜というのもあるけどそれがなんだか寂しげ。
高架をくぐってサラリーマンがちらほらやってくるのと、マンションの隣の自営業らしきおっさん達がミニバンに何かを積み込んでいるの以外は人があまりいない。
マンション前の道路は狭い2車線で車なんかほぼ通らないので静かなのはいい。
ただ、3階の部屋だから向かいの建物に阻まれて外の眺めは悪そう。
5階以上だとずっと先まで開けそうなので惜しいなぁ。

次に人形町に行ってみる。
探している住所はGoogleマップに番地が載っていなくて、電柱などの住所表示を見ながら歩き回って探す。
しっかしどこ歩いても車がびゅんびゅん走ってるなぁ。
やっと見つけたマンションは大通り沿いだった。
階数は8階と高いので高さで車の音は少しは和らぐだろうか。

不動産屋が一押ししていた八丁堀のマンションに期待を込めて向かう。
大通りに面しているけど部屋は反対側だからうるさくないという話だった。
やっぱり9万以下くらいだと大通り沿いとかになってしまうのかな。
こちらもGoogleマップでは場所が分からなくて探して歩き回る。
やっと見つけたマンションはちょっと笑ってしまった。
似たような作りの同じような高さのマンションと幅1Mちょっと程度の狭い路地を挟んでご対面している。
大通り側はマンションの側面で、バルコニーは狭い路地に面して並んでいるのだけど、狭い路地を挟んだ向かいのマンションもやっぱり大通側が側面で、しかもバルコニーはこっち向いちゃっているもんだから本当にご対面している感じで格好悪い。
部屋は大通りの反対側って話だけど、そもそも大通り側に部屋が無いし、対面している側の反対側には部屋が無さそうに見える。
地図上の位置的には最高にいいんだけどなぁ。

外から見た感じだと3件とも少し微妙だったのでちょっとがっかりしながら帰る。
部屋の作りがいいことを祈ろう。

 9/11(土)
11時に店に行く。
水天宮のマンションは決まってしまったらしく、内見は八丁堀と人形町の2件になってしまう。

まずは八丁堀のマンションまで歩きで。
路次、「昨日見たけど向かいのマンションと対面しているんですね」と言ったら、なんか部屋を勘違いしていたらしく、暫く記憶を辿るように考え込んだ後に、今から見に行く部屋はその対面している側の部屋だったかもしれない、とのこと。
部屋に入ってみると窓の外からすぐ向かいのマンションの壁が見える。
窓に近づくと向かいのマンションの窓が見えた。少しずらしているらしい。
でもカーテン閉まっているけどカーテン開けたらお互い部屋の9割方見渡せるな。
部屋は6.3畳とのことだが、正方形に近い形のせいか今の部屋より狭く感じもする。
キッチンや風呂トイレは快適そう。
窓を開けると通りの車の音がうるさい。
閉めるとかなり遮音されるけど、やっぱりうっさいな。

次に人形町。
タクシーで移動。車は所有していないらしい。
着いて部屋に行き、窓を開けるとすごい音。
8階だろうがなんだろうが車の音の大きさは変わらない。
角部屋なので側面にも小さい窓があって、そちらも開けるとさらにうるさい。
ただ、この小窓から通りを歩く人を眺めるのは楽しい気もする。

2件とも微妙だなと思っていると、先ほどの八丁堀のマンションでのミスを気にしてか、近くに人形町店があるからそこで他の物件を探しましょうと申し訳無さそうに提案される。
人形町店で探す。といっても条件に合う物件は昨日ほとんど検討されつくした感じなので1日でそうそう物件が増えるわけでもない。
JRの駅まで近いところと言ったけどもっと隅田川よりでもいいですよと言うと、別にJRの駅から遠くなってもこの辺なら対して家賃に変わりはないらしい。
となると条件を緩めるか。
9万を少しならオーバーしても、というと新築の物件でいいのが一つあるらしい。
9万2千円。そして敷金礼金が2ヶ月ずつ。高いなぁ。人形町のマンションは敷金礼金無しだったし。
部屋は6畳。
ただ、場所は新富町でかなりいい位置にある。
まだ工事中だけど土曜だけ内見できるらしい。
さっそく見に行く。

さすが新築。綺麗だ。
1階のエレベータにはエレベータ内を映すモニターなんか設置されていたりする。
9万2千円の部屋は4階だけど、賃貸の内見で見れるのは5階だけ(分譲は6階)なので5階の部屋に行く。
部屋に入るとこれがまたおしゃれ。
フローリングや壁の白とドアなどの黒がいいバランスで配置されていて格好いい。
さっきの2件は築6年以内くらいで綺麗だなと思っていたけど、新築の比じゃないな。
窓の外も斜め右にマンションっぽい建物があって邪魔だけど、左側は結構開けている。
開けているのは、道路を挟んだ斜め左に小さな稲荷神社があるのと、その先は高速が地面に少し潜る高さで走っていることによる。
高速が近いけど音はそんなに気にならない。
高速脇にある大きな柳が少し見えるのもなんかいい。(4階からも見えるかどうか分からないが)
この立地で新築で9万2千円って格安な気がする。
家賃は階が一つ上がるごとに500円UPするらしい。
4階が高さと値段で一番手ごろ。

ここは入居申込み書をこのマンションの販売会社に出す必要があるとのこと。
早いもの順なので後でキャンセルもできるから出すだけ出しておいた方がいいですがどうしますか、と聞かれたのでキャンセルできるなら、と出すことにする。
店に戻ってさっそく申込書を記入。
すらすら書いていたけど保証人欄見てぴたっと止まる。
すっかり忘れてた。
両親はもう定年退職しちゃったし。
後は姉しかいないのだけど、ちょっと微妙。
確か2,3ヶ月前に一部上場企業に正社員として入社できたみたいなメールが来たけど、こないだ実家に帰ったらもう辞めようとしていると親づてに聞いたから。
悩んでいると、保証のサービスしている会社に家賃の半分だかを納めることで保証人の代わりにすることも可能と言われるが、姉がいるのに馬鹿らしい。
姉にしよう。
ただ、会社名とか全く覚えてない。
保証人欄はとりあえず名前だけでその他は空欄で出して、後日未記入事項を記入することになる。

店を出た後にもう一度その新築物件を見に行って周りをうろちょろする。
そしたらさっきの不動産屋の女性とばったり出くわす。
別の客をその物件に案内するところっぽい。
次の客の予約が入っているのにぎりぎりまで僕の面倒を見てくれていたのかな。

保証人はとりあえず置いといて飯田橋のギンレイに映画を見に行く。

夜、姉から話を聞くと、辞めようとしているけど今辞められたら困るとかで退職願が受理されなくてもめているらしく、まあいずれにしろ今月はまだ在籍しているらしいので必要情報聞き出して不動産屋にメールする。