at ギンレイホール
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かつてスターだった男が今では売れずに各地をどさまわりしている。
生活も荒れ果てた初老にさしかかろうかという男の孤独な背中。
よくある話じゃないか、と日吉ミミも歌っているように、最近では『レスラー』もこんな話だった。
全然期待していなかったのにこれがかなり面白い。
伝説のシンガーソングライターのバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)は、昔ながらのファンは未だにいるものの、今では曲も何年も書いていなくて落ちぶれている。
一方かつて弟子だったトミー・スウィート(コリン・ファレル)は人気の絶頂にいる。
何万人の前で歌う弟子に対して、バッドは最早ライブハウスでもない地方のボーリング場でステージを行なったりしている。
しかも重度のアル中だ。
そして何度か結婚しているが今は一人身の孤独。
ある時地方紙の女性記者ジーン(マギー・ギレンホール)からインタビューを受けたバッドはこの記者ジーンとねんごろになっていく。
親子くらい年が離れているんじゃないだろうか。
愛する人もできて本格的に復活したいところに、かつての弟子トミーのライブの前座の依頼が舞い込んでくる。
他の歌手ならともかくあいつだけは駄目だ、と言うもののこんなにいい話は他に無い。
渋々出演を承諾する。
監督は俳優さんらしい。
初監督なのに映像の一つ一つが熟練の監督かのように落ち着いている。
カメラマンの腕?
撮影はバリー・マーコウィッツ。
調べてみると『スリング・ブレイド』の撮影している人だな。
他にもニコラス・ケイジの監督作の撮影もしている。。。
俳優監督と縁があるのか。
後半、アル中のバッドがいつぽっくりいくのかと、その危うさから目が離せない。
この緊張感とすかしの連続。
むさくるしく不健康なバッドからすっきりした後の清潔感漂うバッドの驚くべき変化も見もの。
主演ジェフ・ブリッジス。
ジェフ・ブリッジスはかっこいいなぁ。
本人が歌っているっぽい。
堂々たる歌いっぷりで、全編歌に溢れているのに飽きない。
地方の名も無いバックバンドの演奏者も皆ありえないくらい上手いし。
コリン・ファレルも本人が歌っているのかな。
バッドの親友役でロバート・デュヴァルも出演。
もう80近いのに若々しい。
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