2011年11月20日日曜日

映画『水曜日のエミリア』

2009年 監督:ドン・ルース
製作国:アメリカ
at ギンレイホール


水曜日のエミリア [DVD]

『ブラック・スワン』よりこっちのナタリー・ポートマンの方が好きだ。
スケートのシーンを見ているとまだ少女だった頃の『ビューティフル・ガールズ』を思い出す。

新人弁護士のエミリア(ナタリー・ポートマン)は上司のジャック(スコット・コーエン)と恋仲になる。
ジャックは既婚者だけど、妻との関係も冷え切っていたため、ジャックの離婚後に二人は晴れて結婚する。
ジャックの連れ子のウィリアム(チャーリー・ターハン)を加えた3人(ウィリアムは週の半分だけ)で始まる新しい家族。
しかしジャックとエミリアの間に生まれた子供はわずか3日で突然死してしまう悲劇に見舞われ、継子のウィリアムとも心がすれ違ってばかりで、エミリアは次第に追い詰められていく。

ウィリアム君は好奇心旺盛でどんどん知識を吸収していく伸び盛りの子供、悪く言えばこまっしゃくれたガキなのだが、根は純粋な彼の悪気のない言葉がエミリアを傷つけていく。
演じたチャーリー・ターハンが可愛らしいだけのガキじゃなくて、ナタリー・ポートマンと張り合うくらいの機微のある演技を見せてくれる。
ユーモアがあるというか軽口をたたきまくるエミリアと、大人びていてもただのガキであるウィリアムの、両者の内面にくすぶる不安やいらつき、戸惑い、怒り等の負の感情が、二人の演技によりなかなか見応えのあるものになって面白い。

演出も、意地になってたどたどしくスケートを滑るウィリアムの後姿の愛しさとか、両者の関係性の波のあるゆるやかな変化が効果的でよくできているなと思う。
エミリアにはある秘密があったのだが、その告白はちょっと唐突な印象だったかな。
予告編でラストの重要なセリフがネタばれしているのの、それでもラストはほろりと来る感じ。

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